洋楽のような恋をした
今日は始業式、不登校の僕にとってゴミのような日であると同時に春休みという登校からの合法的逃げが使えない日である。
‐彼の名前は 本田信幸 基本的に不登校であるが毎週木曜日、吹奏楽部が曲を合奏練習する日にのみ曲を聞くために学校にきているが、授業は受けたくないので6時限目の最後10分に登校するのである‐
「君たちは中学二年生になったわけですからー、1年とは違い良い成績を残さないと高校に行けなくなってしまうのでー、気を付けるようにー、以上、解散ー。」
やっと終わったかと思った瞬間号令も受けずに一人の女の子が教室から出ていく。
先生は呼び止めることをしなかったので女の子に続き生徒がみんな出ていく。
先生と二人になるとめんどくさいのでどさくさに紛れて教室を出て購買部に向かう。
「チョココロネとラスク1つずつ。」
「320円です、ちょうどお預かりしまーす」
この究極のコンビとホットのミルクティーを買って裏庭に行くことで最悪の学校の中に、最高の時間を作ることができる、のだけど、、、もう始まっていい時間なのに音が聞こえない。
「音楽室を覗きに行こう」
校舎に戻り階段を一段ずつ踏みしめる、同級生とすれ違うたびに笑い声が聞こえる、僕のことを笑っているのかもしれない、心なしかこっちを見ている気がする、そう思うと息がだんだんと詰まってくる。
校舎B棟の四階、最上階にやっとの思いで到着するとぶーぶー聞こえる、なにこれ
『ぶ、ぶー、ぶー』
教室を最初に出た女子だ、マウスピースで基礎練しているのか?にしても聞き覚えのあるような
つぎの瞬間勝手に声が出ていた。
「そ、それ!レッチリのCan't stopだよね!君もきくの!?」
最悪な日だ、ゴミ陰キャに話しかけられても何も答えないよな普通、ていうどもりすぎだし。
数秒の沈黙の後声が響く
『え!?わかる!洋楽わかる人学校にいないからどうせ誰もわかんないだろうと思ってたんだけど意外な人に伝わるとは!』
やっぱ最高な日だ。
「びっくりしたよ、同じクラスの本田、よろしく」
『同じく同じクラスの小川、よろしくね』
「そういえば今日吹奏楽の練習ないの?裏庭で待ってたんだけども」
『始業式の日に部活ないでしょ、普通。かくいう私も間違えて来たから部室の前でふざけてたんだけど』
そんなこんなで中学にあがってからほぼ初めて同級生と話した衝撃で一瞬に感じる時間だった、また会えるかな。




