第九十話
毎週木曜日に投稿します。よろしければ読んでみて下さい。
朝が来た。目覚めたリオンは、いつの間にかベッドに寝かされていたことに気付いた。
「おはよう」
とフクシュマーはリオンの部屋に入って来た。
「さあ、仕事始めは掃除から始めるよ。自分の部屋に食堂、便所、階段・・・・・・とここの建物全部掃除だ」
彼女はそうリオンに声をかけて掃除道具をリオンに渡した。
「おはようございます。ベッドに寝かせて下さったのはフクシュマーさんですか?」
「そうだよ、風邪ひかれたら大変だからね」
「ありがとうございます」
「礼はいいから、さっさと掃除しなさい。仕事が始まらないよ」
「はい!」
リオンは掃除用具をフクシュマーにもらうと慌てて部屋の外に駆け出した。
「掃除はしたことあるかい?」
フクシュマーはリオンを階段へと連れて行き、そう質問してきた。
「はい、毎日しておりました」
「そうかい、ここでの掃除はここでしかない規則があるんだ。教えるからよく覚えるんだよ」
「はい」
フクシュマーはリオンの返事を聞いて、うんうん、と頷くと掃除の仕方を細かく教え始めた。
「階段だね。まずは掃き掃除から始めるよ。このほうきを使うんだ」
「掃き掃除終わったら、雑巾で丁寧に拭き上げる、隅から隅まで綺麗にね」
「終わったら、窓ふきだ。濡らした布巾で窓を拭いたら、乾いた布巾で綺麗に磨いて、窓がピカピカになる」
「次は便所だ。床はこのブラシで擦って、汚れを落とすんだ。擦った後はバケツに水を汲んで床に流して終わりだ。便器はこのたわしで擦って、バケツに入れた水を便器に流して、それから、この布で便器を磨いて」
「食堂は皆がするから今日はいいだろう。全て終わったら食堂に居るから声をかけて」
フクシュマーはそう一気にリオンに説明して去って行った。
「・・・・・・」
リオンは少しあっけにとられて彼女の後姿を見ていたが、よし!と声を上げると掃除に取り掛かった。




