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第七十話

毎週木曜日に投稿します。よろしければ読んでみて下さい。

 光が強い熱さを肌に残し、太陽が夏の日差しへと移ろうとしている事を伝えていた。

「・・・・・・」

リオンは汗ばむ身体を、浜辺に流れる潮風に任せ海の色に見入っていた。

―本当に宝石の翠緑玉が溶けたような色をしている。

リオンは素足に波を絡ませながら、この海を初めて見た時の事を思い出していた。彼女はこの宝石色の輝きを持つ海水の事をアイン・フォードに訊ねてみたのだ。

「―この海の色は遠くで見ると、このような色に見えますが、手にすくえば、ただの透明な海水でしかありません」

彼は手ですくった海水を見せた。

「ええ、本当にそうです」

興味津々なリオンに続けて彼は教えてくれた。

「海の色は空の色を映すと言われています。天候の悪い日は灰色に、穏やかな日は空の青さを映し出しているのです」

そう静かに優しくアイン・フォードは語った。リオンはその顔を忘れた事は無い。

「本当に空の色と同じ」

リオンは空を見上げ呟いた。

もうあの時から一年が過ぎる。海の色について教えてくれたアイン・フォードは、この街にはいない。トマの知り合いであるストリニキアに、リオン達を引き合わせると彼は急ぐようにこの街から旅立った。

―一年後に迎えに来ると約束だけを残して。


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