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第百七話

毎週木曜日に投稿します。よろしければ読んでみて下さい。

「―イリス」

リオン達が部屋から出てくると、彼はドアの傍に立っていた。イリスはリオンの手を取ると握り離さなかった。

「ごめんね、心配したわよね」

リオンは弟の不安を感じ謝った。でも、何故この子は一緒に、この部屋に入らなかったのだろう?とリオンは少し首を傾げた。

「もう二、三日置いてからカーウェイクの街へと行きましょう。行けば、あなたがどれだけ“闇”の者の声に囚われていたか分かると思いますよ」

アイン・フォードはそうリオンに伝えた。

実際、カーウェイクの街に戻ると、ラーカッティア・ヌーはとても心配したと身体の骨が抜けたみたいに、へたり込んだ。

「もうすぐ絨毯職人の序の資格が取れるというのに何処へ行こうとしたんだい!」

とフクシュマーにはこってりと灸をすえられた。

―よく、リオンを見て笑っていた彼女達は、「こんな美しい言葉を話している人に、わたいたち、話しかけられねえかった。恥ずかしかったんだ、もうしわけねえだ」と実は地方の言葉でとても訛っていたことがわかった。

「―本当にあの声は怖いものね。こんなにも私にとって良い場所だったのに、それを捨ててどこかへ行こうとしてしまったのだもの、怖いわ」

リオンはそうつくづく思った。なんて自然で怖いことだっただろう、あの声は。囚われていた私は本当の事がわからなかった。“闇”は本当に恐ろしいわ。気を付けなければ。リオンはキッと前を向き自身を奮い立たせた。

―こうして、リオン達はリオンの絨毯職人の序の資格をもらう事を受けて、アリスタジオールへと向かう事となったのである。


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