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06

 倒れたマーベラスに、会場から多くの声援が贈られる。

 ヒーローを信じる少年達の泣き声交じりの檄が飛ぶ。

 「立って! 立ってよ、マーベラス~」 


 そんな中、胡桃は、祈りを捧げる。

 「神様、どうか、勇気君を助けて下さい」


 そう、胡桃には分かっていた。

 リング上で戦う正体不明の英雄の正体が。


 「勇気君、私に心配かけないように、黙っていたんだよね? でもね、分かるの」

 危険な戦いは止めて欲しい、でも、始まったしまっては止められない。

 彼女は、渾身の力を振り絞って叫ぶ。

 「立って! 立つのよ、勇気!」


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