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矛盾も抱えておやすみなさい
何故か体がふわふわすると思えば、最近まともに寝ていない事に気がついた。一昨日は早朝から彼女に呼び出されて学校をサボったし、昨日は例の一件で一睡も出来なかった。
小学生の頃から早寝早起きという規則正しい生活を守っていた僕にとって、徹夜はかなりキツい。
彼女と一緒に病室に戻り、服の取替えっこが終わった徒花さんと病院を後にした。
本当は彼女に何をしていたのか、とか色々聞きたい事があったけれど瞼が重すぎてとてもそれどころじゃなかった。帰り際、徒花さんと何を話したのかさえ覚えていない。多分何も話してなかったのだけれど…
家に帰り僕は泥のように眠った。
何かを忘れたくて、
何かを思い出したくて、
何かを忘れたくなくて。




