表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

今日隕石降ってくるからバイト休んでいいですか?

作者: BrainOfKeios

現在22時半、休みなので寝て過ごしていたらこんな時間になっていた

なんとなくテレビをつけたら、なんか冗談みたいなニュースをやってた。


「本日、NASAとESAの緊急共同記者会見が行われました。現在地球に対して直径100mの隕石が向かってきており日本時間で23時18分にハワイ沖に落下することが判明しました。」


「通常この大きさの物であれば、被害としては大きいものの半径100kmほども離れれば影響もなく、津波被害だけを気にすればいいのですが、この隕石は観測の結果、超新星になった恒星の核の部分の破片であり、

なおかつ光速の30%を超える速度で進んできており、当たった瞬間地球が蒸発するものと想定されています。」


どこのチャンネルをかけても同じことをやってるので映画の宣伝ではないみたいだ…


携帯が鳴った。

バイト先の店長からだ…


「あーごめん、シフトに穴空いちゃったので、申し訳ないけど今から来てもらえる?」


「店長、ニュース見てないんですか?隕石落ちるんでそれどころじゃないですって」


「なんだって?もう昨日の夜からバイトの子がだれも来てくれなくてずっと店にいるからニュースなんて見てないんだけどなんかあった?」


「いやだから、ニュース見てくださいよ、あと1時間で隕石が落ちて地球が滅亡するっていってるんですから、お店開けててもしょうがないですよ」


「バイトの子来てくれなくて昨日の朝からずっと働いててかわいそうな私を助けると思って今晩シフト入れてくれよ〜」


「だから隕石が落ちるから無駄ですって」


「いや君なら彼女もいないし、試験の時期でもないから大丈夫でしょ」


「彼女いないのはそうですけど、地球が終わるんだから休んでもいいでしょ」


「んじゃどうにかすれば、夜シフト入れていいんだね」


「まあそうですけど、隕石が落ちてくるのはどうにもならんでしょ」


「いや君に彼女をってのならどうやっても無理だけど、隕石ならどうにでもなる。ちょっと電話かけながらなら無理なんでかけ直すね。」


電話が切れたけど、徹夜明けで店長頭おかしくなっちゃってるのかなぁ・・・


って眩しい… なんだこの光は?

電話終わってすぐに目の前が真っ白になるような光が見えた。

そして15分後


「緊急速報です。原因はわかりませんが奇跡が起きました。地球に向かってきていた隕石が消滅しました。まだ観測の途中ですが、火星に大きな穴が空いているようで地球の方向から何かすごい力が働き、隕石が消えるのと同時にその直線状にあった火星に穴が空いたようです。」


電話が鳴った。


「隕石はどうにかしたから、すぐ来てね、もう眠くて眠くて手加減もできなかったしちょっとやりすぎたけど、消えたの見えたからもう大丈夫でしょ」


「店長がやったんですか?」


「いやだから君が、隕石をどうにかしたら来てくれるって言ったんでしょ」


「いや言いましたが…」


「この間も大雨が来たからとか、台風が来たからとか、地震が怖いとか言ってたけど理由つけて休みたいみたいだけど、なんとかしたんだからちゃんと来てね。あーお客さん来たから電話切るから、できるだけ早く来るように…」


電話が切れた。


確かに隕石のニュース以外でも、急にシフト入れられるのいやで、

そういたことを言った覚えがあるけど確かにその直後に

なぜか大雨が止んだり、台風が外れたりしたなぁ…


これは考えてはいけないことのような気がする。

よし何も考えずにバイトしよう。それが一番だ。


10分後


「店長〜すいません今きました。」


「あーようやくきてくれた。これで帰って眠れる、明日の朝まで一人だけど頑張ってね〜」


「えーワンオペで回すんですか?」


「大丈夫、君ならできる。まあ彼女はできないけど」


「えー仕事するのはいいんですが彼女は欲しいんですが」


「ごめん他のことならどうにでもなるんだけど、君に彼女を作るのは神様でも無理だよ

 じゃあ頑張ってね〜」


俺が彼女を作れる可能性は、

大雨が雲ごと消えたり

台風がUターンしたり、

地球が一瞬で蒸発するような隕石が消えたり、

することよりも難しいらしい。不条理すぎる…


俺泣いていいのかなぁ・・・



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ