久々のポーション作り
僕はスライムさんに倉庫を作ってもらうことにした。
もちろん、目的はポーション用の小瓶をしまって置くための倉庫。
ちょっとしたポーションの生産も行いたいので、研究所も併設。
いつもの小屋の4倍ぐらいの大きめの図面を引いてみた。
「いつも頼んでばっかりですいません。倉庫を作ってもらえないでしょうか?」
「ぴきー!(いいよー)」
いつものように快諾してくれた。
スライムさんには頭が上がらない。
白スライムさんはスライムさんたちに指示を出すと、さっそく材木を作りに行った。
僕は粉ひき小屋にこもりポーションを作る。
暇そうにしていたミーニャとユグもついてきた。
「なにを作るのです?」
「ポーションだよ」
「ジーンさまはポーションづくりの天才なんですよ」
「お父さんはポーション作りの天才なのですか?」
「ポーション作りの天才は父さんで、僕は大したことないよ」
父さんなら材料の乏しい無人島でもとんでもない物を作れそう。
でも、父さんほどの知識無い僕には、父さんみたいなポーションを作るのはちょっと厳しいかな。
そういえば、父さん、元気にしてるかな?
僕が突然いなくなったけど……悲しんでいたりしないかな?
それを聞いたら、助けに来たりしてくれるのかな?
まあ、そんな事をしたら父さんまで王子に目を付けられて、とんでもない事になりそう。
僕も村に戻りたいけど、戻ったら王子に僕の生存がバレて村の人たちにも迷惑掛けそうだしな。
ほとぼりが冷めるまで、ここでひっそり暮らすのがいいのかもしれない。
僕は薬草をすり潰してポーションを作る始める。
僕が作ろうとしているレッサーポーション。
薬草をすり潰して薬液にし、それをろ過布でこして、基剤となる水に1対1で溶かしただけの物。
効き目も弱いし、保存期間も短い。
おまけに水気が多いので胃がもたれる。
お金の乏しい初心者冒険者ぐらいしか使わない、あんまり作る意味のない物。
でもさ、ポーション作成器具が手に入ってみたから作ってみたかったんだ。
「これがポーションなのですか」
「おいしそうなのです」
「飲んでみるか?」
「いいのですか?」
「取っておいても腐るだけだから、気にせず飲んでくれ」
「では遠慮なく!」
ごきゅごきゅ!と喉を鳴らして飲むミーニャ。
ユグも臭いをくんくんと嗅いだ後、飲んだ。
笑顔でポーションを飲み干したミーニャ。
「ユグちゃんすごくおいしいね!」
「おいしいです」
「これなら100杯でも飲めます! もう一杯飲んでいいですか?」
「ほいさ」
ごきゅごきゅ。
「おいしい! もう一杯!」
「ほいさ」
ごきゅ……ごきゅ……。
そんなに飲むと、胃がたぷんたぷんするぞ。
「おいしい」
「もう一杯飲むか?」
「は、はい」
ごきゅ……。
ごきゅ……。
明らかに、飲み飽きた顔をしていた。
ちょっといたずら心が湧いてしまう。
「あと96杯だな」
「ジーンさま、ごめんなさい」
「100杯飲むんだろ? まだまだあるぞ」
「もう無理です。ジーンさまにいいところを見せようとして嘘吐きました。100杯なんて飲めません。もうお腹いっぱいです。ごめんなさい」
ミーニャは限界が来たのか、ひっくり返って膨れたおなかをさすっていた。
ユグも心配そうにミーニャのお腹をさすっている。
レッサーポーションは水を基剤にしてるから量が多くて飲みにくいんだよな。
しかも、誰でも作れるから値段が安い。
ポーションを売るならハイポーション辺りじゃないと儲からないと思う。
でも、原料がな~。
シナトベさまにはお金を渡しておいたから、少しぐらいお願いしても大丈夫かな?
今度頼んでみるか。
武器はダメだけど、ポーションの原料ぐらいは大丈夫だろう。
久々のポーション作りを堪能した僕。
お腹がたぷんたぷんのミーニャを小屋に寝かせたまま、いつものように畑仕事に戻った。
かみさまポイント
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繰り越し 140ポイント
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支出
なし
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収入
なし
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合計 140ポイント




