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かみさまスコップ ~神器で始める開拓農業ライフ~  作者: かわち乃梵天丸
第八章 おっさんと始める無人島生活
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ケインのアルコール化

 ケインの搾り汁がお酒になってしまった。

 原因はよく解らなかった。

 あくまでも推測だけど……。

 大黒のおっさんの船に積んだ時に、ケインに酵母菌が付いたんじゃないだろうか?

 それで、ケインの糖分のある液を原料に醗酵。

 お酒になった

 そう考えるのが無理のない考え方だ。


 まあ、深く考えることはやめた。


 そういえば、畑に植わっているケインが収穫時期だな。

 ケインだけど、まだ数が少ないので作付け用にまわす事にしよう。

 細かく切り分けて、水に漬けておいた。

 茎一本でバケツ一つなので結構な数だ。

 数が増えてら、本格的な砂糖作りを始めないとな。


 アルコールが採れたケインは、そのままにしておくのはマズい。

 きっとミーニャとユグがまた飲んで酔っ払いそう。

 これも切って畑に植えることにした。

 植えたら酵母菌が消えて、普通のケインに戻るかもしれない。

 ただ、無事なケインと混じってしまうと酵母菌が伝染してしまうかも。

 無事なケインを汚染する可能性が高い。

 島の端に新たな畑を作ってそこに植えて様子を見ることにした。


 *


 翌朝、畑の世話とケインの作付けが終わった頃に大黒のおっさんがやって来た。

 朝から元気だな。

 今日はこの前と違ってニコニコ顔だ。


「おい、お前ら、調子はどうだ?」

「まあまあですね」

「そかそか。ケインの買い付けに来たで」

「買い付けですか? この前の感じだと、売れそうもなかったので全部畑に植えてしまいました」

「あちゃー、植えたのか。一本も無いんか?」


 ガックリと肩を落とすおっちゃん。

 この人は感情が仕草に出過ぎるな。


「ええ。砂糖用にケインの量産を始めようと思いまして、数を増やすために全て植えてしまいました」

「昨日持って帰ったケインはな。全部マナケインやった。それも特上品や!」


 ビシッと小指を掲げている。

 もの凄く得意気。


「でも、その前のは、マナケインじゃなくてお酒のケインだったんですよね?」

「酒? 何の話や?」


 僕は昨日起こったことをおっさんに話した。


「ほほー。酒の採れるケインか。面白いな。一杯飲ませてみ?」

「それが全部植えてしまって、今はもうないんです」

「それは残念やな。出来たら飲ませてくれな」

「まあ、次が採れるか、今はちょっとわからないです。たぶん、大黒様の船で酵母菌が付着して醗酵したみたいなんですよ」

「菌が付着しただと? そんな事はあらへんで!」


 声を荒らげたおっさん。

 顔を真っ赤にして怒りだしたよ!

 菌が付着したといっただけで、なんでそこまで怒るのかがわからない。


「おっちゃんの船はな、行商業界一清潔な船なんや。病原菌だか、酵母菌だか知らないが、付くはずがない!」

「そ、そうなんですか。疑ってすいませんでした」


 そうキッパリ言い切った、おっさん。

 ここで言い争っても意味が無い。

 僕はあえて反論せずに、引くことにした。


「わかればええ。せやせや、これが頼まれていたポーションの道具と小瓶一式やで」


 背負った袋から僕の依頼品を取り出すおっちゃん。

 道具はともかく、小瓶はとんでもない量だ。

 比喩ではなく、山のように積みあがった小瓶。

 多分1万本ぐらいある。

 小屋の中に入りきるかな?

 新しく倉庫を作らないと足りないんじゃないか?

 それにしても、あの袋。

 なんでこんな大量の小瓶が入るんだ?

 どういう仕掛けになってるんだろう?


 大黒のおっさんは「ほなまたな~」と言って帰って行った。

 スライムさんに倉庫の新設を頼むと、僕は久々のポーションづくりを楽しむことにした。

 かみさまポイント

 ――――――――――

 繰り越し 110ポイント

 ―――――

 支出

 なし

 ―――――

 収入

 お祈り +30ポイント(ジーン、ミーニャ、ユグ)

 ――――――――――

 合計 140ポイント

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