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かみさまスコップ ~神器で始める開拓農業ライフ~  作者: かわち乃梵天丸
第八章 おっさんと始める無人島生活
80/102

ケインの株分け

 朝


 翌朝、日課のお祈りを済ます。

 その後は、待ちに待ったケインの作付けだ。

 水に漬けて一晩置いたケインの茎を取り出す。

 茎から小さな根が出始めてる。

 これならすぐに畑に根付きそうだ。

 早速畑に植えることにした。

 水やりをすると、すぐに芽が出た。

 さすがかみさまスコップで耕した畑だね。


「うわ! もう芽が出たぴょん!」

「すごいだろ?」

「本当に今日の夕方には収穫が出来そうぴょん!」


 すごいものを見てるような目をして、ケインを見つめるラビィ。

 僕は得意げに説明をする。


「ケインだけじゃなく、他の作物も常識じゃ考えられないぐらい成長が速いんだぞ」

「すごいぴょん! 人参を植えるのが楽しみぴょん!」


 そういいながら、何かを思い出したラビィ。

 首を傾げている。


「畑にケインなんてなかったと思うんだけど、どこで手に入れたぴょん?」


 ケインの入手ルートは大黒のおっさんには内緒だけど、ラビィなら話してもいいかな?


「あそこに大きな木があるだろ?」

「あんな木も、島にはなかったぴょん」

「あれはユグドラシルと呼ばれる聖木だ」

「聖木なのか?」


 ラビィはそれを聞いて目を丸くしている。

 そりゃな。

 ユグの頭の芽からものすごい勢いで育った聖木。

 僕もギフトを見るまでは聖木なのを信じられなかった。


「あの木は年に一回、ギフトという色々な宝物の入った実を沢山降らせるんだ。そこからケインの種を手に入れた」

「それはすごいぴょん! 残りの実からは何が出たぴょん?」

「それがなー、風で飛ばされてどっかに飛んで行ったんだよ。採れたのはケインとイースト菌と砂糖だけだった」

「にゃにー! なんでちゃんと拾わないぴょん! 人参が入っていたかもぴょん!」


 なんか握りこぶしをぷるぷる震わせて、めちゃくちゃラビィが怒ってる。

 人参がそんなに好きなのかよ?

 僕はラビィをなだめた。


「これだけ強い風が吹き荒れる島なんだから、飛ばされるのは仕方ないだろ?」

「そうだけど、飛ばされる前に収穫出来なかったぴょん?」

「サルでもないのに、あんな高い木に登れる訳が無いだろ」

「ダメっ子ぴょん」

「だ、ダメっ子だと! け、眷属がそんなこと言うのか?」

「採れなかったからダメっ子と言って何が悪いぴょん!」

「じゃあ、お前はあの木を登れるのかよ?」

「ふふふ、ジーン。このわたしを誰だと思っている?」


 急に大きな態度を取り始めるラビィ。

 なにこいつ。

 何を根拠にこんなに大きな態度を取れる訳?


「アキレスにも駆けっこで勝った迅速のラビィさまぴょん!」

「でも、お前は速さだけの不器用っ娘だろ? この前もサメを踏みつけて追いかけられていたし!」


 それには答えずに不遜ふそんな態度を取り続けるラビィ。


「ふふふ、一芸に秀でる者は全てを制すぴょん! わたしの速度をもってすれば、あんな木を登るのはたやすいことぴょん!」


 そういったラビィは不敵な笑みを浮かべた。

 いったい、どうやって登るんだろう?

 謎だ。

 かみさまポイント

 ――――――――――

 繰り越し 80ポイント

 ―――――

 支出

 なし

 ―――――

 収入

 お祈り +30ポイント(ジーン、ミーニャ、ユグ)

 ――――――――――

 合計 110ポイント


 *


『クラスごと集団転移しましたが、一番強い俺は最弱の商人に偽装中です。 ②』が12月28日に双葉社様より発売です。1巻ともどもよろしくお願いします。

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