使えないダンジョンの使い方
昼
畑仕事を済ますと、お昼に近い時間になっていた。
今日は贅沢にパンの注文だ。
ダンジョン落成記念というのもある。
一人一袋づつの注文だ。
ミーニャが大喜びで顔をほころばせる。
それにしても、水やりに時間が掛かるな。
作物が増えてきたのと、乳鉢で水を一株づつやっているので、時間ばかりが掛かるようになってしまった。
早いところ、のこぎりやカナズチやノミを手に入れて、バケツを作りたい。
それさえあれば、水やりの時間は大幅に短縮すると思う。
バケツ作りは後々やることとして、今すぐにやりたいことがあった。
宝箱から手に入れた薬草を植えてみたくなったんだ。
薬草は魔力のない畑で育てると、単なる葉物野菜になってしまう。
これは薬草を知る者の常識である。
でも、このかみさまスコップで耕した不思議な力の宿る畑ならば……。
薬草として育てられるんじゃないのか?
そう思った。
ミーニャに相談してみると「確かに育つかもしれませんね」という事なので、薬草用の畑を作ってみることにした。
まあ、薬草が葉物野菜になってしまっても、耕した畑は別の作物で使えばいいだけの話。
ダメ元で薬草専用の畑を3×3区画の9区画ほど作ってみた。
そんなことをやっていたら、夕方になってしまった。
*
夕方
薬草畑が完成した。
9区画の真ん中にポツンと一株だけ植わった薬草。
これから、種を採ってこの畑一面に薬草を育ててみたい。
まあ、それにしても少し寂しい。
なので、ちょっと試したいことがあった。
ダンジョンの草原に植わっている草だ。
それを育ててみようと思った。
それを増やして島に植えたら、殺風景な感じが少しは和らぐ感じがする。
僕は初心者ダンジョンに戻った。
そして草を引き抜いた。
僕についてきたミーニャが部屋の隅で座り込んで何かを見つめていた。
「どうしたんだ?」
「これは、なんでしょうか?」
草とは明らかに違う感じの双葉が開いていた。
たぶん、どんぐりか何かの芽だろう。
僕はそれも畑に植えることにした。
*
畑に草と双葉を植えると、ミーニャが僕に言う。
「あのダンジョンはモンスターが出ないんですよね?」
「カグツチさんの話だと、そんなことを言っていたな」
「じゃあ、今夜はあそこで寝てみませんか?」
防風林が植わっているとはいえ、まだまだ風の強い頂上。
そこで寝るよりは、ダンジョンの草の上で寝た方が快適だな。
早速、ミーニャの案に乗ってみることにした。
島の日は傾き始めていたけど、草原ダンジョンの中は相変わらず明るい。
僕らは心地よいそよ風が吹く草原に横になる。
ふわふわな、草のベッドが気持ちいい。
ミーニャのアイデアで、使えないダンジョンが役に立った。
暖かな日差しを受けながら、僕らは久しぶりに熟睡をした。
外で聞きなれた声が騒いでる気もする。
なにか物凄く大切な事を忘れている気がしたが、忘れるぐらいだから大したことじゃないんだろう。
睡魔に襲われた僕の意識はその事を忘れ、すぐに夢の世界の中へと旅立ってしまった。
かみさまポイント
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繰り越し 70ポイント
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支出
-20ポイント パンx2袋
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収入
なし
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合計 50ポイント




