ダンジョンシード
夜
高天原 イザナギ邸
わらわは家に戻ると、お父さまに話を切り出したのだ。
「お父さま、お願いがあります!」
「な、なんだ、シナトベ。話だけなら聞くぞ」
お父さまはわらわを見て明らかに警戒してるのだ。
きっと、おねだりされるとビクビクしてるのだ。
でも、ここは信徒のジーンとミーニャの為。
わらわも引けないのだ。
「ダンジョンを作りたいのです。ダンジョンシードを下さい」
「ダンジョンシードだと? 持っておるが……」
そんな物を何のために使うんだ?という感じでわらわを見つめてくる。
わらわも負けるわけにはいかない。
「それを下さい」
「それは信徒の為か? 信徒の為ならダメだぞ」
むむ。
ダメなのか。
「あの子たちはシナトベの信徒なのだから、自分で何とかしなさい」
やはり、お父さまは信徒に厳しいのだ。
でも、ここはジーンとミーニャの為。
わらわは煮え湯でも泥水でも何でも飲み干す覚悟なのだ!
だから嘘を言うことにした。
神だから嘘はつきたくない。
でも、ここは引き下がれないのだ!
後悔なんてないのだ!
「信徒の為ではありません。わらわも信徒を持ったことなので、それに見合うように神格を上げたいのです」
「ほほー」
「その為に、戦闘訓練を始めようと思ったのです」
すると、突然お父さまが大粒の涙を流し始めた。
どうしたのだ?
なんで泣いているのだ?
「シ、シナトベ! お前はそこまで成長したのか! うれしいぞ! 父さん、うれしいぞ!」
ガバッと立ち上がると、急にわらわを抱きしめて泣いているのだ。
いたたた!
痛いのだ!
思いっきり力を込め過ぎで抱くから痛いのだ!
やめるのだ!
わらわも思わず涙目なのだ!
ダンジョンシードは貰えたけど、大変な目に遭ったのだ。
危うく全身の骨が砕けるところだったのだ。
さすが天界最強クラスの神のお父さまなのだ。
これを届けたらジーンたちは大喜びだろうな。
わらわは明日が楽しみなのだ!
*
朝
僕らがお祈りをしていると、シナトベさまがやってきた。
シナトベさまは、手に宝玉を手にしていた。
「ダンジョンシードなのだ」
「おおー! シナトベさま、ありがとうございます!」
「うむ」
「これで、オリハルコンを手に入れてカグツチさんから道具を貰えます!」
「そうか、よかったのだ。じゃあ、わらわは学校に行ってくるのだ」
「行ってらっしゃい」
「学校が終わったらまた来るから、いっしょに冒険するからな。それまでにダンジョンづくりを進めておくのだぞ」
「はい!」
そう言ってシナトベさまは天界に戻っていった。
ミーニャは僕の手にした宝玉を珍しそうにのぞき込んでいた。
「これがダンジョンシードなのですか。綺麗な宝石ですね」
「これはどう使うんだろ?」
「さー、どうするんでしょう?」
「とりあえず、穴掘って埋めてみるか?」
「ですね」
穴を掘ってダンジョンシードを埋めてみるが何も起こらなかった。
「埋めるんじゃないのかな?」
「シードというのできっと種なんです。水やりをしてみましょう」
種に水をやるみたいに水を掛けてみたけど、何にも起きなかった。
むむむ。
使い方がわからない。
どうすればいいの?
かみさまポイント
――――――――――
繰り越し 50ポイント
―――――
支出
なし
―――――
収入
+10ポイント お祈り(ジーン)
+10ポイント お祈り(ミーニャ)
――――――――――
合計 70ポイント




