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草太、美桜を呼ぶ

◎ユリア


 妙な成り行きから、草太が預かることになった少女。可愛いが喋ることが出来ない。





 誰かが、体を揺さぶっている。


 草太が目を開けると、目の前には可愛らしい少女の顔がある。何か言いたげな表情で、じっと草太を見つめていた。


「あ、あれ? えっ、ええと?」


 状況が把握できぬまま、草太は辺りを見回した。寝起きのため、頭が回らない。

 確か、自分にはこんな娘はいない。そもそも結婚すらしていないはずだが……などとバカなことを考えていた時、ようやく昨日の出来事を思い出す。昨日、ヤクザの中田健介に脅され、ユリアという名の女の子を預かったのだ。

 やがて夜になり、ユリアを居住スペースの布団で寝せることにした。草太の方は事務所のソファーで寝ようとしたのだが、ユリアは草太の腕を掴んで離してくれない。どうやら、この少女はそばに誰かが居てくれないと、不安で仕方ないらしい。

 草太は仕方なく、ユリアの隣で眠ったのだった。




「ユリア、おはよう。どうかしたのか?」


 体を起こして尋ねる。すると、ユリアは立ち上がった。両手をお腹に当て、困ったような表情を浮かべて首を傾げて見せる。

 つられて、草太も首を傾げる。この少女は、いったい何を言いたいのだろうか。


「お腹が痛いのか?」


 草太の問いに、ユリアは首をブンブン横に振り、再度同じ動きをした。両手をお腹に当て、困った表情でアピールしてくる。

 その仕草の可愛さに、思わず苦笑した。寝ているところをいきなり起こされ、ジェスチャーゲームをやらされるとは……これは、何かの罰だろうか。

 ややあって、閃くものがあった。


「もしかして、お腹が空いたのか?」


 その言葉に、ユリアはまたしても首をブンブンと振る。ただし、今度は縦にだが。

 草太は微笑んだ。


「そうか。じゃあ、一緒にパン食べようね」




 二人はテーブルで、昨日コンビニで買った菓子パンを食べ牛乳を飲んだ。育ち盛りの少女にとって、お世辞にもいい朝食とは言えないが……今は仕方がない。

 その後、ユリアは事務所のソファーに座りテレビを見始めた。昨日と同じく、二足歩行の三毛猫とカラス天狗とが会話しているアニメが放送されている。

 正直、草太には何が何だか分からない内容だ。しかし、ユリアは目を輝かせて観ている。

 その時、にゃあという声が聞こえてきた。猫のカゲチヨが、外の散歩から帰って来たのだ。


「おうカゲチヨ、帰ったのか」


 言いながら、草太は振り返った。しかし、カゲチヨは彼のことなど完全に無視である。しなやかな動作で歩いていき、ユリアの座るソファーの上に飛び乗った。まんまるの目で少女の顔を見上げ、にゃあと鳴く。

 ユリアは、嬉しそうに笑った。小さな手を伸ばし、カゲチヨを撫でる。

 カゲチヨも嬉しそうに、ユリアの手に顔を擦りつけている。本当の飼い主であるはずの草太には、目もくれていない。

 薄情な猫だ、などと内心で思いながらも……嬉しそうなユリアの姿を見ていると、彼の顔も自然とほころんでいた。

 その時、草太はあることを思い出した。


「おいユリア、お前は風呂は嫌いなのか?」


 草太の言葉に、ユリアは首を横に振る。


「そうか。じゃあ、後で風呂に入るんだぞ」


 ユリアはこくんと頷いた。昨日、草太は気づいたのだが……ユリアはここ数日、風呂に入っていないようだ。近くで見ると、髪の毛がベタついている。このままでは、ドレッドヘアーのようになってしまうだろう。せっかくの可愛いらしさが台無しだ。

 それにしても、中田は何を考えているのだろう。風呂にも入れずに、ユリアをあちこち連れ回していたのだろうか。まるで誘拐犯ではないか──

 そんなことを考えた時、草太はようやく自身の置かれた状況の異様さに気づいた。自分は何も事情を知らぬまま、ヤクザの連れて来た少女を預かり世話をしているのだ。両親はちゃんと了解しているのだろうか。

 まさか、とは思うが……本当に、中田はユリアを誘拐してきたのではないだろうか。ひょっとしたら、自分は営利目的誘拐に巻き込まれてしまったのでは?

 これは一刻も早く、中田と連絡を取らなくてはならないだろう。もっとも、中田が素直に事情を話してくれるかどうかは疑問だが……。




 不意に、肩をポンポンと叩かれた。見ると、ユリアが何か言いたげな表情でこちらを見ている。


「あ、ユリア。風呂に入るのか?」


 聞くと、ユリアはこくんと頷いた。草太は立ち上がり、風呂の準備を始める。まだ昼間だが、入っても問題はあるまい。

 やがて風呂が沸いた。が、思わぬ問題が起きる。


「お、おい……お前、風呂くらい一人で入れるだろ」


 狼狽する草太。だが、ユリアは首を横に振る。その手は、彼のズボンの裾をしっかりと掴んでいる。


「もしかして、俺に一緒に入れってのか?」


 念のため尋ねると、ユリアは首をブンブンと振る……縦に。

 草太は思わず顔をしかめた。二十歳を過ぎた男が、年端もいかぬ少女と一緒に風呂に入っている状況は、確実にマズイ。これは、通報されても文句が言えないだろう。

 それ以前に、中田に知られたらどうなるか。あの男は、ユリアに何かあったら頭の皮を剥いでやる、とまで言っていたのだ。もし、草太とユリアが一緒に風呂に入っていた……などと知ったら、確実にブチ切れることだろう。殺される可能性もある。

 となると?


 考えてみた。こうなっては、誰か他の人間に一緒に入ってもらうしかない。それも、女性でなくては駄目だ。知り合いの中で、ユリアに好かれそうな女は誰だろうか。

 草太の頭に、ひとりの女が思い浮かぶ。少々変わり者であるが、基本的には優しい性格だ。何より、スレた部分がない。あいつしかいないだろう。




 やがて事務所に、奇妙な格好をした怪人が現れた。野球帽を被りサングラスをかけ、口元はマスクで覆っているのだ。さらに黒いコートを着て突っ立っている様は、誰が見ても不審者だ。

 その姿に、思わず頭を抱える草太。一方、ユリアは怯えた表情で彼の陰に隠れている。確かに、子供から見れば得体の知れない悪者に見えるだろう。


美桜ミオちゃんよう、ここまで来てくれたことには深く感謝してるよ。だけどさ、せめてサングラスとマスクはやめようよ。子供が見たら怖がるぜ」


 呆れた様子で言った。すると、怪人は黙ったまま向きを変える。

 次の瞬間、外に向かい歩き出した。草太は慌てて、怪人の腕を掴み引き止める。


「ちょ、ちょっと待って! お願いだから俺の話を聞いて!」


「草太さん、私はあなたに頼まれてここに来ました。ところが、あなたの今の言葉は、人にものを頼む態度とは思えません。私は気分を害しました。なので帰らせていただきます」


 怪人から返ってきた言葉は、外見とは違い理路整然としたものである。その声は、若い女性のものであった。


「わ、分かったよう。美桜ちゃん、お願いだから俺の話を聞いてくれよ。でないと、ここにいるユリアちゃんが困るんだよう」


 哀れな声を出しながら、草太はユリアを指差す。すると、怪人は振り返りユリアに視線を移す。

 一方、ユリアは草太の陰から恐る恐る顔を出している。まるで尾行中の探偵のように、顔の半分だけを出して怪人を見ている。

 見つめ合う少女と怪人。二人の間に、何とも言えない不思議な空気が漂う。草太は、固唾を飲んで見守った。

 ややあって、怪人はとんでもない言葉を吐いた。


「草太さん、私はあなたが愚か者であることは知っています。しかし、犯罪に手を染めるような人でないと信じていました。なのに、あなたは私の信頼を裏切ったのですね」


「えっ?」


 唖然となる草太。怪人は、呆れたように首を振った。


「あなたという人は……よりによって、こんないたいけな少女を誘拐するとは──」


「違うよ! とにかく、俺の話を聞けやぁ!」




 この怪人の正式な名前は、夏目美桜ナツメ ミオである。中学校を卒業すると同時に、ある理由から引きこもりのニートと化し、流九市のアパートにてひとり暮らしをしているのだ。

 そんな美桜にとって、唯一の友人と呼べる存在が草太であった。中学校の時の同級生だった草太は、彼女のことを何かと気にかけている。美桜が引きこもりになった時も、週に一度は彼女の家に通っていたのだ。

 もっとも、そこには彼なりの理由もある。美桜は、草太の命の恩人……いや、当時の桜庭サクラバ中学三年B組の生徒全員の命を救ったかもしれない人間なのだ。

 にもかかわらず、当時の同級生の中で今も美桜と付き合いがあるのは、草太だけであった。他の者は、今は彼女のことなど見向きもしない。それどころか、命の恩人である美桜を攻撃する者さえいたのだ。

 美桜が引きこもりになるのも、無理からぬ話であった。また彼女の不審者のような格好も、仕方ないと思う部分はある。

 それ以前に、草太の事務所まで歩いて来られたこと自体が、美桜にとって大きな進歩なのだが。




「事情は分かりました」


 これまでのいきさつを話し終えた草太に、美桜は頷いた。既にサングラスとマスクを外し、素顔が露になっている。ユリアもようやく安心したのか、彼女のそばに来ていた。


「そうか。実はね、お前に頼みたいことがあるんだよ。ユリアを、風呂に入れてやってくれ」


「えっ、お風呂? なぜ私が?」


 眉間に皺を寄せる美桜に、草太はペコペコ頭を下げる。


「だってさあ、俺とユリアが一緒に風呂入ったらまずいだろ。なあ、頼むよ」


「なぜですか? 何がまずいのです?」


「あのなあ、ユリアを俺に預けていったヤクザは、むちゃくちゃ怖い奴なんだよ。もし俺が、ユリアと一緒に風呂に入ってたなんて知られたら、頭の皮を剥がれるかもしれないんだよう」


 いかにも哀れみを誘うような口調で言った後、草太はユリアの方を向いた。


「なあユリア、お前も美桜姉ちゃんとなら風呂に入れるだろ?」


 すると、ユリアは美桜を見つめる。まるで、美桜の人格を見極めようとしているかのように。美桜の方はというと、少女の汚れなき視線を感じ狼狽している様子だ。

 ややあって、こくんと頷くユリア。すると、草太は勝ち誇った表情になった。


「ほら見ろ、ユリアもお前と入りたいって言ってるぞ。なあ、頼むよう。下手すると、中田は俺を殺すかもしれないんだ」


 今度は表情を一変させ、いかにも哀れみを誘うような口調で言う草太。

 もっとも、彼の言葉はまんざら嘘でもない。中田はヤクザではあるが、妙に真面目なところのある男だ。事実、中田の所属している士想会の会長は昔気質のヤクザであり、組で薬物を扱うことは禁止している。また中田自身も、昔気質の部分が色濃い。

 ユリアの身に何かあったら、中田は本当に草太の頭の皮を剥ぎかねない。奴は、やる時はやる男なのだ。


 ややあって、美桜はため息を吐いた。


「分かりました。ただし、ひとつ条件があります」


「な、何だ? 俺に出来ることなら何でもするぞ」


「でしたら、私がユリアちゃんをお風呂に入れている間……草太さんは、外に出ていてください」


「えええ……」


 草太はげんなりした。中学生や高校生の時ならいざ知らず、二人の入浴を覗くほど草太は女に飢えてはいないのだが。


「嫌だというなら、引き受けません」


 美桜の態度はにべもない。これは、うんと言うしかないだろう。


「わ、分かったよ。外に出てりゃいいんだろ」


「では、今すぐ外に出てください。ユリアちゃんがお風呂から上がったら、携帯に連絡しますので」




 こうして、草太は事務所から追い出されてしまった。彼は仕方なく、ひとりで事務所の周辺を歩く。

 その時、閃くものがあった。中田に電話をかけるなら、今がチャンスではないか。ユリアの前では、金の絡む話はしたくなかった。それゆえ、電話をかけそびれていたが……これで、ようやく中田と話が出来る。

 草太はスマホを取り出し、中田の持つ携帯電話へと連絡してみる。だが、電源が入っていないらしい。何度かけても同じだった。


 スマホの画面を見ながら、首を捻った。これは、どうすればいいのだろうか。

 まずは、中田の居場所を知っていそうな人間と話してみよう。草太は、とある番号にかけてみた。


(おう草太じゃねえか、どうしたんだ?)


 いかにもチンピラ、な感じの声がスマホから聞こえてきた。この声の主は名取淳一ナトリ ジュンイチという名で、草太の先輩に当たる人物である。喋り方だけでなく風貌もチンピラそのものだが、流九市の事情通でもある。裏社会の情勢にも詳しい。

 中田の行方を知っていそうな人物……と考えた時、真っ先に思い浮かんだのが、この男である。


「あのですね、ちょっと中田健介さんと連絡取りたいんですが……名取さんは御存知ないですか?」


(はあ? 中田? 中田健介って言ったら、士想会の中田だよなぁ?)


 チンピラ特有の、語尾を微妙に伸ばす口調で聞いてきた。草太は、ちょっとだけ顔を引きつらせた。


「ええ、士想会の中田さんです。さっきから何度も電話かけてるんですけど、出ないんですよ」


(中田か……特に何も聞いてねえけどよぉ、あいつに何の用だ?)


 またしても聞いてくる。中田のことを、ずっと呼び捨てにしているが……本人の前では完全に縮こまってしまう。名取は、そういう男である。

 もっとも、下の者に対する面倒見は悪くない。実際、草太は中学から高校まで、なんやかんやで世話になっている。

 そんな人物ではあるが、今はまだユリアのことを告げる気にはなれない。名取は色んな連中と付き合いがある。不用意にユリアのことを話したりしたら、彼女のことが他の連中に、どのような形で伝わるか分からないからだ。


「えっ、いやあ、中田さんはウチに仕事を頼むって話だったんですよ。でも、連絡が取れなくて困ってましてね」


(仕事ぉ? 何の仕事だよ?)


 またまた聞いてくる。気になることがあると、しつこく嗅ぎ回る……これは、情報を売る人間にありがちな態度である。いわば職業病だろうか。


「それすら分からないんですよ。ウチみたいな零細企業は、ひとつの仕事の有無が明暗を分けますから。中田さんの仕事が無いとなると困るんですよ。いやキャンセルなら仕方ないんですが、そこだけでもはっきりさせてくれないと、後で因縁つけられても困りますし……」


 草太は、ことさら哀れな声を出す。すると、スマホから笑い声が聞こえた。


(草太ぁ……おめえは本当にビビリだなぁ。まあ、中田のことは探してやるから安心しろや)


「えっ、本当ですか! ありがとうございます!」


 今度は、いかにも嬉しそうな声を出した。


(まあ、俺に任せておけ。それにしてもよ、おめえは小さくまとまり過ぎなんだよ。俺に付いて来れば、もっと大きな世界を見せてやんのによ)


 その後は、いつものように名取の自慢話が始まる。彼の機嫌を損ねる訳にもいかない草太は、適当に相づちを打ちながら話が終わるのを待っていた。




 数分後、名取の自慢話からようやく解放され、思わず安堵のため息を吐く。後は、名取が中田を見つけてくれるのを待つだけだ。

 実のところ、加納春彦に頼めば手っ取り早い話なのかもしれない。加納は、流九市の裏社会では知らぬ者のない男だ。中田を見つけられる可能性は、名取よりは確実に高い。

 だが、その見返りに何を要求されることか。ひょっとしたら、一晩付き合えなどと言ってくるかもしれないのだ。

 加納は、確かに超絶イケメンではある。しかし、草太にそっちの趣味は無いのだ。それだけは、ちょっと勘弁して欲しい……などと考えていた時、草太のスマホに着信があった。見ると事務所の電話番号である。美桜が、ユリアとの入浴という任務を終えたらしい。


「やあ美桜ちゃん、風呂いれてくれたかい?」


 軽い調子の草太に対し、スマホから聞こえる声は微妙に裏返っていた。


(は、はい! おお終わりました! す、すぐ来てください!)


 思わず苦笑する草太。美桜は、電話での会話に慣れていない。そのため、たまに電話をかけると……緊張のためか、妙に裏返った声になる。

 もっとも、彼女の過去に遭った出来事を考えれば、それも無理からぬ話なのだが。


「分かった。じゃ、今から帰るから」




 しかし、事務所に帰った草太を待っていたのは、腕組みをして睨みつけてくる美桜であった。


「草太さん、あなたはユリアちゃんに何を食べさせました?」


 いきなり鋭い声で聞かれ、草太は困惑した。いったい何が起きたのだろうか。


「えっ、おにぎりとか、菓子パンとか食べさせたんだけど──」


「何を考えてるんですか! 育ち盛りの子供には、ちゃんとしたものを食べさせてください!」


 怖い声で怒鳴られ、草太はたじたじとなる。思わず後ずさっていた。


「えっ……わ、わかったよう。次からは、もっとちゃんとしたものを食べさせるからさ──」


「本当ですね! 明日もチェックしに来ますよ! 分かりましたね!」


「う、うん、分かった」


 たじろぎながら、草太は頷いた。一方、美桜はサングラスとマスクを付け、野球帽を被る。プリプリ怒りながら、事務所を出ていってしまった。




「おいユリア、美桜姉ちゃん怒ってたけど……どうかしたのか?」


 美桜が帰った後、草太はユリアに尋ねてみた。すると、ユリアは小首を傾げて難しい表情をして見せる。要するに、分からないという意思表示だろう。


「そうか。ところで、美桜お姉ちゃんは好きか?」


 聞いてみると、ユリアはブンブンと首を振る……言うまでもなく縦に。

 微笑みながら、少女の頭を撫でる。どうやら、ユリアは美桜を気に入ってくれたらしい。


「それは良かった。明日も、美桜お姉ちゃんは来るからな。風呂に入れてもらうんだぞ」


 草太の言葉に、ユリアはニコニコしながら両手を挙げる。バンザイのジェスチャーのようだ。

 その仕草を見て、笑みが浮かんだ。ユリアは本当に可愛い娘だ。ひょっとしたら、ユリアとの出会いが美桜の母性本能を目覚めさせてしまったのかもしれない。

 いずれにしても、美桜の存在はユリアにとってありがたいものだし、また草太としても美桜に来てもらえば助かる。

 それに……ユリアとのふれあいが、美桜の傷だらけの心を癒してくれるかもしれない。







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