未だ、消えない
こういったものは初めてで
乱文、駄文すみません。
こういった創作は皆様の見よう見まねですが、
精一杯できればと思います。よろしくおねがいします。
情けない一人の男のお話です。
午後から降りだした雨は、しだいに強さを増し
どこか現実感のない僕の体を打って、体温を奪う。
ガタガタとうるさい自転車を漕ぎながら、
濡れていく自分を見る。段々と大きくなっていく雨水のシミは
まるで僕の後悔が体から染み出しているようだった。
あぁ、赤信号が煩わしい。
大通りを走る車やバイクの音、信号待ちの女学生の通話音。
些細な日常音ですら心をかきむしる。それらを無視して、家路を急ぐ。
家に帰り服を着替え、布団に入る。もうシャワーすら煩わしい。
携帯で時間をみる、すると一件のメッセージ通知。
別れた彼女からだった。「さびしい。」
頼られてるという、かすかな喜びと、
何をいまさらという怒りが体を駆け巡る。
振ったのはそっちじゃないか。
心を殺して、余裕ぶった返信を送る。「新しい彼氏にかまってもらいなよ。」
もうきっぱり断てばいいと、友人の辻原は言った。
割りきってセフレにでもなれば?ともう一人の友人、照村は笑った。
絶交も、純粋なセフレにもなれず、寂しさ故にずるずる関係を続ける僕は、とても、とても弱虫だった。