優しい人ほど怒ると怖い
『う~ん…ここは~?』
「さぁ、どこでしょう?」
女神が振り向いた。
『あ、お久しぶりです~』
「一日も経ってねぇよ」
寝ぼけてんのかコイツ?
『それで、私はどうしてここにいるんでしょう?』
「俺が殴って連れて来たからな」
女神は何かを考えて ハッ! とすると俺に向かって
『ま、まさか私を部屋に連れ込んであんな事やこんな事を…』
「しねぇよ!」
『た、助けて~!誰か○される~!』
「しねぇつってんだろ!話聞けよ!!」
フライパンを取り出して、もう一回殴っといた
『~~~…!いた~い!何するんですか!』
「テメェの責任だろ!渡すもんとかいろいろ忘れやがって!!」
『何のことですか~?』
「それだよ、それ!」
女神がさっき倒した男から回収した腕時計を指差す
『渡してませんでしたっけ?』
フライパンを構える
「殴りどころが悪かったかな?もう一回『すみませんでした』」
コレ使えるな
「んで?俺達の分もあるんだろ?さっさと出せよ」
『…エヘッ☆』
「よし、もう『今説明しますからフライパンしまって~!』」
コイツは…
『あのですね?怒らないで聞いてくださいよ?』
「話にもよる」
『そこを何とか』
「嫌だ」
『でも空さんなら』
「断る」
『よっ!男前!』
「それがどうした」
「くーくん、話が進まないからとりあえずは、ね?」
「…ハイ」
ヤバイ、葵の目がマジだ
逆らったら殺される
『あれから空さんと葵さんの参加を他の神々に連絡したんですけど、
規定でそれ以降の装備変更は認められないんです』
「…装備ってコレ?」
『yeah!』
『イッタい!痛いから!ちょ待って!ギブギブギブギブ!』
ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェイスロックとか
人に食らわせたの久しぶりだわ
「で、どうしてくれんだ?」
『そういう話は技を解いてからしましょう!無理、もう無理!
ギャ~~~~~~~!!!!』
「本当にどうするんだよ。」
『どうしましょうね~』
普通に話してやったらコレだよ
「くーくん…」
「ハイ、何でありましょうか!」
「ちょっと借りてくね?」
葵が女神を引きずって部屋を出る
短い付き合いだったな、さよならだ
『え?ちょっと何ですか?…え、怖いんですけど』
「ねぇアレ助けなくてもいいの?」
「逆らえば俺達の命もないぞ?」
十数分後
『タイヘン モウシワケ ゴザイマセン デシタ』
「…何かロボットみたくなってるけど」
「気のせいにしておこう、きっとそうだ」
『ワタクシ ウマレカワリマシタ ヒトサマニ メイワクカケナイ
ギギ… ガガ…』
「ギギ…とか…ガガとか言ってるんだけど」
「葵のせ…おかげだね」
「とりあえず装備はどうしてくれるんだ?」
『ソウビ ワタス ムリ』
ついに片言になった
「じゃあどうするんだ?」
『ヒトツダケ トクベツ タオシタ アイテ ツカッテタワザ
ツカエルヨウ ナントカスル』
「つまり、さっきのヤツを倒したから水を操れるって事か?」
『yeah!』
『死んじゃう!死んじゃうから!あ、でも私って女神だから死なない?
でも痛いからやめて~!』
「他に案はないのか?」
『最大限の譲歩です~!助けて~!!!』
しょうがない
「葵閣下、いかがいたしましょうか?」
「閣下って…まぁそれしか無理ならしょうがないか
でもね?女神さん」
女神の顔が強張る
「次はないよ…分かった?」
『ははぁ!』
女神が土下座してる
時代劇みたいだ
「あんたの彼女って人間なの?」
「ウン、ソウダヨ」
きっとそうに違いない
いつも見て下さる方へ
ちょい甘党と言います。
今回の話も見て頂き、ありがとうございます。
最近、忙しく、また別小説を優先的に書いてますので
更新が少し遅れ気味かもしれませんが、
温かい目でみていただけるとありがたいです。
重ねてのお礼となりますが、いつも見て頂き
本当にありがとうございます。