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妄想でもしておかないと

全てが元通りになった後

俺と葵はそれぞれの親に小さくなった事情を話すと病院に行く事になった


俺はハブられたけど…

いやまぁ当たり前っちゃ当たり前なんだけど学校に行けと

放り出されたんでしょうがなく登校した


嫁は?痴話げんかか?と周りが騒ぎ立てたが

ようやく学校が終わって走って帰った


自分の部屋から屋根伝いに葵の部屋の前まで来て

窓をノックすると


ガラガラガラ


窓が開いて

「早かったね、くーくん」

葵の声がやっと聞けた


部屋に上がらせてもらって話をする

「あ~…その…大丈夫か?」

「うん、ごめんね泣いちゃったりして」


あの状況は仕方ないと思うが、

「泣くだけ泣いたらスッキリしちゃった」

「そっか」

葵の泣き顔なんて中々見れるもんじゃないし

ある意味良かったとしておこう


「それで今後のことなんだけど…どうしよう」

「そうだね、まさか女神さんが重要な道具を渡し忘れてるとは思わなかったよ」

今すぐ来ねぇかな

葵のぶち切れモード発動の刑に処してやるのに


「それと、凄かったね」

「何が?」

「あの風だよ」


確かに

あれが特殊能力というヤツか

普通の状態じゃ絶対太刀打ちできないな


「くーくんも似たような事できるんだよね?」

「多分な」


そうだ、俺にもあるはずなんだよ、ただ

「特訓かなぁ…」

「特訓?」

葵が小さいんだよなぁ


「女神が言ってたじゃんか」


『今からランダムでどちらかに特殊能力を付与します。その能力を

使いたければ、もう片方が欲情させるしかないので欲が強いほうが

いいんです~』


「言ってたね」

「だからさ、エロイ事を」

「ダメ」「何でさ!?」


『別に欲情すれば何でもいいですよ~』


「とも言ってたよね?」

「そですね…」


まぁそもそも

 チラッ  つるーん!ぺたーん!

ですので


「だからその…直接なのはアレだけど…な、何か言葉とか

ね?他の方法があると思うんだ」

「言葉ねぇ…」


何とかしてみるか


「葵、ちょっとエロい事言って」

「え?なななナニ急に」

「いや、自分で言ったじゃんか」


この辺りから脳細胞をフル稼働


「えっと、その」


葵はいつもと変わらずの姿、そうそれは


「じゃ、じゃあ言うよ?」


それは紛う事なき

     Hカップ

       ――俺の脳内に天使が舞い降りる


「だ…だ~い好き」


全然エロくない

コレはコレでいいんだが…?何か湧き上がってきたんだけど


体が少し熱くなってきた

いけるか?

なんとなく念じるだけでいけそうな気がする!


「ハァッ!」

俺は手のひらを葵の部屋の机に向けて叫んだ

「?何も変わってないよ?」

「よく見ろ葵、机の上のボールペンを」


俺の能力は

「あ!」

「分かったか?」

どうやら

「うん、1cmぐらい浮いてる!!」

重力を操れるらしい

「ハッハッハッハッハッハッハ!」


漫画やアニメでは重力を操る能力は強いキャラが使えるはず

俺はもしかして凄い能力を手に入れてしまったのかもしれない

「ハッハッハッ!」

「くーくん凄い!」


葵もそう言ってくれる

「ハッハッ…ハッ…


ボールペン1cm浮かすのが限界…」


「えっ?」

「ダメじゃん…」


『――欲が強いほうが――』


「ダメじゃねぇかあああぁぁぁぁぁぁ!!!」


俺は力の限り叫んだ

俺の家の方から「空!人の家で騒ぐな!」と聞こえてきた


こっから先どうしようか?

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