第五話「愛菜のチカラ・・・!?」 starring麻里華
告白したという事もあり
あたしと愛菜が付き合う感じになって
強引なように愛理と麻里子が姉同士で仲良くするんだって
愛理「強引とか、言わないで欲しいです・・・麻里子は前から狙ってたんです!!」
麻里子「・・・そうなんですか、麻里子は愛理のモノになってしまうんですね♥」
あたしの姉は、愛理に取られました的な感じですか
今日は、未知なる姉ばっかり見ている気がします
本当の姿なんだろうけど
あたしの前では、隠してくれてたのかな
それとも、たまたまだったの??
愛理「麻里華・・・姉同士、妹同士で仲良くしましょう??」
麻里華「はい、姉をよろしくお願いします」
愛理「こちらこそ、妹をよろしくお願いしますね」
麻里華「あたし、愛理が好きだと最初に言うべきでした・・・」
愛理「・・・グループ交際にしますか、私も麻里華の事好きですよ」
あたしと愛理は・・・相手の姉妹共に好きって事??
愛理も愛菜も素敵な女性です
勢いで告白してしまった愛菜がメインで
でも愛理との出会いが重要だったんだって思うと
麻里華「若気の至りでもいいですか・・・姉妹共に好きになった、あたしでもいいですか??」
愛理「私だけを見てと言いたいところだけど、愛菜の事も気に入ってくれたんだったら・・・」
続きを聞きそびれてしまった
何を言いたかったんだろう
愛菜「4人でって、どういう事よ?? 私は麻里子お姉ちゃんもいいの・・・」
麻里子「愛理さんがいいなら、麻里子も構いませんよ・・・麻里華はどうなの??」
もう、収集がつかなくなってきました
あたしは整理できません
麻里華「あたしには、もう・・・どうしていいかわかりません!!」
愛理「・・・私も実は、少し困惑しています」
何か、なるようにしかならないかもしれません
考えたら負けでしょうか
感じるままに、行動してみる
麻里華「あたしは、開き直る事にしました・・・この状況を楽しむ方向で」
愛理「前向きな考え方ですね・・・私もそうしてみましょう」
愛菜と麻里子は、最初から乗る気だったりする
あたしよりも妹感があるから・・・より姉として接してくるかもしれませんね
あたしは、愛菜と愛理とラブラブな感じにしたいと思います
欲張りな恋も悪くないよね
これからの事を忘れたかったのかな・・・あたし含めてみんな
麻里子「愛理さんと麻里子で共同開発したシステムなんですが・・・既に始まっている世界幻想化の副産物なんですよ、半分以上科学とは言えない技術だったりします」
愛理「そうですね・・・人が天使になる時点で不可思議ですから、それに宝石で永久機関なんて」
麻里華「世界幻想化・・・あたしの姉は何を言い出すんですか~!?」
愛理「麻里華の姉は、別に間違った事は言ってませんよ・・・この世界は幻想に加速的に進行しています」
麻里華「何ですか、大スクープというか・・・大事件じゃないですか~!!」
姉は、とぼける時もあるけど
愛理は真面目だったりするから・・・本当なんだと思う
・・・でも、幻想化って何??
愛菜「幻想って・・・何ですか~??」
あたしも聞きたかった、質問・・・
愛菜さんが聞いてくれた
愛理「世界幻想化は・・・女神様に直接聞いた方がいいかと思います、後日お会いする機会がありますので・・・その時に必ず教えてくれるように打診しましょう」
麻里華「女神様!? もう、聞く度に衝撃しかないんですが・・・」
麻里子「こんな麻里子でも仰天したんです・・・これを聞いて驚かない人はいないのではないですか??」
って・・・姉は、自分を理解しているんですね
こんななんて、言ったりして
間違っていないだけに、あたしも反応しにくいんですが
そんな、姉も驚く事実だったんでしょう
愛理「麻里子が一番最初の幻想化の象徴ですから、最初の天使だったりですし・・・」
麻里子「愛理さん・・・まだ、秘密にしていたんですが!!」
そろそろ、驚かなくなってとか思い始めてきたのをぶち壊す発言だった
あたしの姉である麻里子が最初の天使??って・・・どういう事!?
麻里華「・・・お姉さん、あ、麻里子が最初の天使って・・・どういう事ですか??」
思い切り同様していました
唯一の家族である姉が・・・天使になってしまっているなんて
麻里子「麻里子の究極的なサプライズになってしまったね・・・麻里華に心配させたくなかったの」
愛理「麻里華・・・絶対に姉を責めないで、私に泣きながら話してくれたんです・・・妹にどうしたらいいのかって、必死だったんです」
麻里子「恥ずかしいじゃないですか・・・基本的に気丈に振舞ってる優しいお姉さんなんですよ」
これは、あたし耐え切れる自信は全くありません
もう、心のままに泣くだけです
無理してたことはわかってましたが
ここまで深刻な状況だったんですね
愛理に言われなくても、姉を責める事は妹だったら余計にできません
麻里華「・・・もっと早く知りたかったです、そして支えたかった唯一の家族なんですよ!!」
麻里子「あら・・・麻里子を泣かせにとかですか、知らずに麻里華も大人になっていたんですね」
少し、意地悪っぽくあたしの頭をナデナデしてくれました
同じ年齢なのに、こうも差が出てしまったのは
あたしが妹だったからかな
姉である麻里子が妹である麻里華をここまで成長させてくれたんだって
麻里華「これからは、妹だけど同じ年齢なんだからあたしも麻里子を支えていくんだからね!!」
愛理「麻里子・・・取り越し苦労だったわね、姉妹である前に双子だから同じだって言いましたよね」
麻里子「愛理さんの言った通りでした・・・麻里華がここまで立派な大人だったなんて、嬉しいです」
麻里華「恥ずかしいやり取りです・・・あたし、別に普通だと思うんだけど~!!」
愛菜「家族っていいよね・・・お姉ちゃん~♪」
急に愛理に抱きつく愛菜
あたしも麻里子に抱きついたらいいのかな
タイミング的には、悪くないよね??
ギクシャクした感じを払拭できると思うんだけど・・・
麻里華「そうだね、家族って素敵です・・・お姉ちゃん~♪」
あたしも、あえてお姉ちゃんって抱きついてみた・・・ふふふ
初めてお姉ちゃんって呼んだ
お姉さんとか姉さまとかだったから
甘えた感じでお姉ちゃんって・・・しかも麻里子と呼び捨てにすると言った後だから
どうかと思ったけど、予想以上に姉は反応してしまったみたいで
ある程度の歯止めをしていたみたいだったけど
それを、あたしがぶっ壊してしまったのかな
愛理「麻里華・・・それは反則だと思う、麻里子が号泣じゃない!?」
麻里華「だって・・・ここまでとは思わなかったんだもん、あたしもお姉ちゃんって変更しようかな」
愛菜「双子って難しい気がする・・・でも、妹だったら甘えたいかも」
愛理「・・・ふふふ、愛菜は年下だから私に甘えてもいいのよ~♥」
麻里華「ここまでなら、あたし妹でいい・・・麻里子お姉ちゃん~大好きだよ~♥」
と、言うことで変更ね
麻里子お姉ちゃんって呼ぶ事にしました
号泣中の姉の意見は後で聞くとして
今は、あたしの胸で泣いてていいよ~
気丈って事は、かなりの無理をしていたってことだよね
だったら・・・甘えるようにしつつも
あたしが姉を支えるのが、家族として当然の行為じゃない??
全力で麻里子お姉ちゃんを抱きしめた
結局、姉を選んだ形になってしまいました
最初・・・愛理といい感じになったと思って
さっきは愛菜に告白して・・・う~ん??
思わせぶりな感じになってるよね
愛菜「お姉ちゃん・・・お腹すいたよ~!?」
麻里子「愛理さん・・・厨房お借りしてもいいかしら??」
愛理「冷蔵庫の食材好きに使っていいですよ・・・麻里子の料理なら大歓迎です!!」
麻里子「麻里華をサポートに腕を振るわせてもらいますね」
麻里華「・・・愛菜、少し待ってて~♪」
あたしと姉とで今日の昼食を作ります
厨房に移動して、冷蔵庫を開けて食材を確認する
麻里子「愛菜さんは、嫌いな食材とかあるんですかね・・・確認してきていいですか??」
麻里華「あ・・・うん、聞いてくる」
と、厨房を出ようとしたら・・・
あたしのデバイスの通信が入ってきました!?
通常回線:愛菜⇔麻里華
愛菜(私に用事あるでしょ??)
麻里華(え・・・うん、今そっちに行こうとしたんだけど)
愛菜(うふふ・・・私ね、そういうのわかるんだよ~♪)
麻里華(面白い能力だね・・・相手の心を読むみたいな感じかな??)
愛菜(少し違うんだけど、似たようなものです)
麻里華(それでなんだけど・・・嫌いな食材を教えて欲しいの???)
愛菜(特に嫌いなのはないんだけど・・・お肉が大好きです~♪)
嫌いな食材を聞いて、好きな食材を答えるところ
本当に大好きなんだろうね
姉にお肉料理を作ってもらいましょう
麻里華(わかりました、では・・・楽しみにしててね)
愛菜(は~い♪ 楽しみにしています~♥)
回線がそこで終了しました
そして、今の情報を姉に伝える
麻里華「今、愛菜から通信がありました・・・嫌いな食材は特にないみたいです」
麻里子「そうですか・・・では、冷蔵庫にありました・・・このお肉を使って料理しましょう」
麻里華「・・・お肉大好きと言ってましたので、喜んでくれるかと思います」
麻里子「あら・・・それは、作りがいがありますわね~ふふふ♥」
姉が本気を出す・・・
これは、あたしも楽しみです
料理人としてもいいのではってくらいの腕前ですから
そんな姉をいつも手伝っていた、あたしもそれなりに料理できるくらいの
科学者である姉は器用な手先を駆使した
最強で最高の料理を作る
その手伝いをしていた、あたしの腕前も普通くらいはあると思うんです
麻里華「愛理の好き嫌いはわかるんですか??」
麻里子「さぁ~?? 適当でいいんじゃないですか・・・愛理さんですし」
ごくまれに出る、姉の適当
これって・・・怖いんだよね
愛理には悪いけど、あたしには止めることはできないよ
麻里子「冗談です・・・愛理さんの分は既に用意してあります」
麻里華「・・・自分のキャラクターに冗談要素の少ない事をもっと自覚して下さい!!」
麻里子「うふふ、そんなに麻里子は真面目だと思うんですね」
自覚してての、使い分けだったみたいです
姉、恐るべし!!
こんな感じだったのですね、今後見知らぬ姉を沢山知ることになりそうです
40分くらいでかなりの数と量の料理を完成させた
どうやら、所員の分も作ってみたようです
愛理「毎回、ありがとうございます・・・麻里子の料理を楽しみにしている所員が多数いるので」
麻里子「あらら・・・嬉しいですね、作った方として最高の褒め言葉です」
愛菜「・・・お肉~♪」
愛理と愛菜に提供して
後、所員さんにも配り
みんなで昼食です
わいわい楽しくの食事
最近は、ここに取材に来ているおかげで
愛理や研究所の方々と一緒にする機会がある
それだからか、あまり寂しさを感じていない
日本以外を取材で飛び回っていることが多いので
比較的、一人が多かったりする
単身での取材は危険だと言われるが
エネルギー問題の解決している、昨今の治安が飛躍的に向上しているみたい
そんな世界情勢だったりします
愛理「麻里華・・・嬉しそうですね、やはりシスコンだったか・・・♪」
珍しくニコニコした愛理
あたしが姉大好きなことが・・・バレバレだったようです
色々ありましたが、愛理でも愛菜でもなく麻里子に戻る麻里華ちゃんでした
比較対象があったからですかね
麻里華「今は、否定しません・・・姉大好きな双子の妹です」
麻里子「相思相愛な双子姉妹ですわね~♪ 愛理に相談した甲斐がありました・・・」
これは、姉が妹であるあたしにどのように接したらいいのかを悩んでいたという事ですよね
自分が天使化してしまって、どう説明したらいいのか
あたしを心配させたくないと・・・
愛理「私は、取り越し苦労だと言いましたが・・・私に対して取材をすることになるだろうと思って、それを快く承諾したらいいと打診しただけですから」
麻里華「内情を知れば、怒る気はしませんけど・・・表向きだけだと、あたし激怒寸前でしたよ」
愛理「・・・膠着状態を打破するには、多少の無理をしないといけないかと思いました」
麻里子「最初、麻里華が怒る事を懸念してしまいました・・・」
愛菜「ごちそうさまでした~♪」
あらら、愛菜いつの間にか完食してるし
あたしたちが会話をしている最中、夢中でお肉を食べていたようです
純粋な愛菜・・・どうやら、こんな純粋さが天使たる素質らしい
愛菜、愛理、麻里子とあたし麻里華は
その天使に最も高い素質を持っているようで
麻里子が最初の天使となった日から
愛理と麻里子で色々研究が始まったようです
その際にわかった世界に差し迫る脅威を知ることになる
麻里子「天使は更に女神へ覚醒できるみたいですわ・・・」
愛理「私は、まだ半信半疑なんですが・・・この専用デバイスが使えるのは天使か女神だけらしいです」
科学的なアイテムだと思っていましたが
思い切り、ファンタジックな装いだった
未知なる魔法使いのようなギミックを使うことのできる
天使や女神の必須アイテムである
メガネ型のデバイスは
あらゆるサポートをしてくれるみたいです
単純なデバイス同士の通信から
情報端末へのアクセスや
ソウルと呼ばれる魔法みたいな能力をコントロールする機能まで
聞けば聞くほど、混乱しそうな感じでした
麻里子「今まで信じてきた、科学が真っ向から否定された気持ちでしたよ~!!」
愛理「一番、この手の事に否定的な麻里子だったから・・・余計にジレンマを感じてしまったのでしょう」
麻里華「・・・オカルトとか超常現象とか、一切信じないでしたから」
愛理「だからこそ、麻里子が筆頭に選ばれたのかもしれません・・・」
麻里子「最初は、悩みましたが・・・もう、なってしまいましたし、これは新たな世界への変化なんだと」
麻里華「妹として、あたしはどうしたらいいの??」
麻里子「そうですね・・・麻里子を心的に支えてくれるのが一番かな・・・天使や女神は、心の強さが重要らしいので・・・メンタルを強化できれば最強なんだって」
麻里華「心の強さか・・・絆を重視するのかな、愛を重視するのかな・・・両方??」
何か、あまり難しく考えると
ダメかもしれない
単純に姉や愛理、愛菜を大好きだと思うことが大事かもしれない
愛理「その点も女神様に確認してみましょうか??」
麻里子「どうも、あの方は苦手です・・・女神と言いながら邪悪な感じがします」
邪悪なって、姉がそんな感じに思うなんて
やはり天使になってしまったんですね・・・
霊感とかの類ですよね
もしかしたら、一番その手の事に敏感だったのではと
思うんだけど
科学者として、否定していただけで
世界で一番、強かったんじゃないのかな
愛理「午後は、天使についてと世界の危機についてを麻里華と愛菜に話しますね」
愛菜「うん・・・」
麻里華「はい、よろしくお願いします」
ゆっくりと昼食を済ませて
全ての後片付けを終えて、少しの休憩を挟んで
本題となる話を聞くことに
世界のこれからが、あたしたちにかかっている
影響力のある存在ではあるが
それ以上の能力を保有する天使という未知なる物体として・・・