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第四話「計画の首謀者・・・!?」 starring麻里華

麻里子「おはようございます・・・愛理さん、麻里華さん」


いつも見る、優しい感じの笑顔だった

でも・・・今日見たこの笑顔が凄く冷たく思えた


愛理「麻里子、あなた・・・妹さんに話してなかったのね!!」


麻里子「麻里華さんは、麻里子に対しての理想が高いみたいでしたから・・・ショックで寝込むと思ったの」


愛理「・・・それで、私に託すのもどうかと思うんですけど・・・私だって、忙しいのよ!!」


麻里子「計画を隠すための広告塔が欲しいって言ってましたわよね??」


愛理「あれは、冗談で言ったんです・・・私たちの計画は正しい方向へ導くためのものです!!」


姉と愛理の会話を、唖然としながら聞いていたあたし・・・

もう、何を信じていいのか・・・わからなくなりそうです


愛理「麻里華・・・平気??」


麻里華「・・・何ですか!?」


愛理「刺激が強すぎましたか・・・あなたのお姉さんの事」


麻里子「麻里華さん・・・本気で麻里子を想って下さっていたんですね、もう少し真実を話すべきでした」


何て言えばいいのか

ジャーナリスト失格だと思われても、仕方ないです

姉の真実を知ったくらいで・・・気絶してしまうなんてね

情けないにも程があるよ

あ~あ、あたしって・・・心が狭いというか、弱かったみたい


約、半日近く寝てたみたいで

その間・・・愛理と姉はずっと看ててくれてたようです

後でしっかりとお礼は言いました


麻里華「・・・麻里子お姉さま、あたしすっかりと騙されてしまいました~あはは♪」


愛理「そんなに悲しかったのですか?? 麻里子~!! 妹を泣かせてどうするのよ・・・」


麻里子「今更、言われましてもね・・・麻里華さんを騙すつもりではなかったんですが、結果的に嘘つきとなってしまいましたよね・・・言い訳をしても意味ないから、麻里華さんの好きな方法で麻里子を好きになさい・・・どうなっても構いませんから」


涙目であたしは、愛理と麻里子お姉さんを睨んでいたみたいで

愛理は麻里子お姉さんを必要以上に責めてたし

麻里子お姉さんはあたしの涙を拭って・・・一緒に泣いていた


気持ちはわかりますが、麻里子お姉さん・・・泣くなら、初めから言ってくれればよかったのに~!!

と、愛理もあたしと同じ事を考えていたみたいで


愛理「麻里子あなた、泣くのでしたら・・・麻里華にまず話すべきだったわ、それに麻里華へ謝罪なさい」


麻里華「愛理、もういいです・・・自発的に行ってもらわないと、あたしの気が済みませんので」


ほぼ初だと思います・・・姉に憤りを感じているのは

今はまだ気丈にしてて、それでも泣いているあたし

緊張が切れれば、即号泣するんだろうなって思う


あたしにとって、姉は全てで

亡くなった両親の代わりでもあり

学校もろくに通えなかったから、先生でもあって

仲良しな友達でもあった


負担ばかりを姉にと考えると

100%あたしは怒る事はできないと思うけど

それでも、あたしを騙した事には変わりないので・・・


愛理「麻里子の妹としてではなく、私の友達として・・・しっかりと説明をしないといけませんね」


麻里子「愛理さん!! それは、困りますって・・・」


愛理「あなたは、黙ってなさい!!」


何をしたのか、わかりませんが急に姉は黙ってしまった・・・

どうしたんだろう??


愛理「ごめんなさい・・・世界のことわりをあなたも知る権利があるのよ!!」


麻里華「世界のことわり・・・ですか!?」


愛理「天使として、これから世界を守るのですから・・・もう、話してもいい時期だと思います」


麻里華「天使として世界を守る!? 愛理、何を言ってるの??」


いきなりの愛理の話題は、あたしの理解を超えた内容で

何を言いだしたのか、さっぱりな感じでした

でも、そんなあたしを無視するかのように話は続いていった


愛理「私も含めて、愛菜も麻里子も麻里華も天使素材なんです・・・姉同士は知ってて、妹同士は知らずの状態で・・・今日話す予定だったの」


麻里華「あたしと一緒にだったんですか??」


愛理「はい、計画を本格的に進めたいので・・・それに時間が無いのです」


時間って、何に対してだろう??

それに計画を本格的にって、正式運用は始まってるよね??

あたしの頭は更に????な状態だった


麻里子「麻里華さん、困惑しているみたいですね・・・愛菜さんがそろそろ来ると思いますので、その時に詳しく話します」


愛理「来る戦いに備えて・・・麻里華にも愛菜にも選択してもらわないといけないので」


麻里華「選択・・・戦うかどうかですか??」


愛理「はい・・・酷かもしれませんが、適正となった素材しか天使にはなれないのです!!」


麻里子「無理にとは言いません、愛理さんと麻里子だけでも戦うつもりですから~!!」


戦いという言葉に一番遠い気がする姉が真剣な表情で話をしている

これは・・・不可避だよ、あたしだって世界を守るための戦いだったら

天使になって戦うよ

って、選択を迫られた際は答えるつもり

だって・・・騙されたからって、あたしにとっては大好きな姉だもん

それに、愛理だって・・・折角仲良くなれたんだもん

どうなるのかわからないけど、逃げるのはあたしの性格的にもナシだから


愛理「・・・愛菜が来たみたいです、迎えに行ってきます」


そう言うと、この場から移動していった

デバイスの回線で話をしていたんでしょうか

実際に言葉を発することなく、頭の中だけで相手と対話が可能なんですよ

これも、天使計画の一部だったんですね

姉の研究も大きく関わっている


麻里子「麻里華さん・・・そろそろ、親しく呼び合うようにしましょうか??」


麻里華「親しく呼び合う!? 今更ですか、あなたがそのようにと言ったんですよ!!」


何か、凄く他人行儀な言い方になってしまった・・・

ケンカとかしたくないんだけど

まだ、あたしの中の整理ができていないので

落ち着くまでは・・・難しいかな


麻里華「今は、無理です・・・天使計画が進むようにあたしも進展したいと思います」


麻里子「そうですか・・・麻里子は先に呼び捨てでいきますよ、麻里華の事大好きですから」


初めて、あたしを呼び捨てで

新鮮すぎて、別の人みたいだった

姉は、この日のために準備していたんだろう

色々と卑怯だと思いましたが・・・何気にサプライズを好む人なので

これもそんな一つだったのかもしれません


はぁ~

全くもう・・・あたしの気持ちを考えてくれてもいいんだけどな~??

他人に気を使っているようで

自分勝手な感じなんだよね、麻里子お姉さんは・・・


・・・確かにお姉さんは他人すぎるよね


愛理「お待たせしました、妹を連れてきました・・・愛菜、ご挨拶して??」


愛菜「はじめまして、久遠くおん 愛菜あいなです・・・よろしくです~♪」


あたしたちとは違うから、双子ではないので

そっくりではないけど・・・愛理と姉妹だとわかる感じだった

口調とかではなくて、雰囲気というか

真面目な感じとかかな・・・うまく説明できないんだけど

一緒に生活してきたんだろうなって


麻里子「須賀すが 麻里子まりこです、愛菜さんよろしくね~♥」


麻里華「須賀すが 麻里華まりか、麻里子の妹です・・・よろしくお願いします」


愛菜「双子なんですね・・・髪型以外そっくりです~♪」


終始、楽しそうにしていた愛菜さん

天使計画の話の際も

怖がることなく、率先して戦うと言い出すし

負の感情が存在しないのではと思うくらいでした


そうそう、あたしも愛菜さんの次に戦うと話したよ

一瞬、姉は本気で止めようとしてたみたいだったけど

真剣に話をしていたからかな

話し終えたら、あたしの手を掴んで


麻里子「麻里華・・・一緒に頑張りましょう~!!」


ニコニコしてた

やっぱり、一緒がよかったんだろうと思う

未来のあたしもこの選択を後悔することは無いと


愛菜「お姉ちゃん・・・少し、麻里華さんとお話したいんだけど??」


愛理「・・・麻里華がいいなら、構わないわ」


麻里華「あたしは、別に問題ありませんよ・・・愛菜さん、お話しましょう~♪」


愛菜「うん、麻里華さんよろしくね~♪」


愛理と姉を置いて、隣の部屋に移動する

このあたりは休憩用に空いている部屋がいくつかあるみたいで

資料の倉庫になってたり、仮眠室になってたりしているらしい


愛菜「何度か、遊びに来てたから・・・この研究所は少し詳しいよ」


麻里華「そうなんですか・・・あたしの姉には会った事無かったみたいだけど、愛理と一緒に計画を遂行してたのは知ってましたか??」


愛菜「お姉ちゃんの研究の内容については、一切ヒミツにされてて・・・私は知りませんでした」


・・・愛理も人の事言えないじゃない!!

あたしもだけど、愛菜さんも聞かされてないし

どんだけ、妹に秘密にしたいのよ~!?


麻里華「あたしも、姉から何も教えてもらえてなくて・・・ここで愛理から聞いたんです」


愛菜「お姉ちゃんから聞いたんですね・・・でも、私と同じ境遇な方がいて、少しだけ安心したんです」


麻里華「同じ境遇・・・まあ、そうですよね」


姉妹で姉が共に科学者で、妹を巻き込んだ研究を行っている

それを、近々まで知らされていなかった

更に言うと

愛理から聞いた、家族構成もほぼ同じだったし


そう、久遠家も両親が早くに亡くなってしまったそうで

愛理が愛菜さんを養ってきたんだって


愛菜「最近、お姉ちゃんからねお友達が出来たんだって、嬉しそうに話をしていたの」


麻里華「それって、あたしの事だと思います・・・愛理が嬉しそうにしてたんだ」


愛菜「私みたいに、妹な感じじゃなくて・・・対等にお友達だって」


確かに、妹ではなくて

お友達と接してくれていた

姉では、友達には出来なかったんだろうか

それとも仕事上のパートナーだから??


・・・それにしても、嬉しそうにあたしの話を妹へするなんて

あたしも嬉しくなってきた


愛菜「そこでなんですか、私も麻里華さんと仲良くなりたいんだけど・・・」


これは・・・あたし、モテ期!?

久遠姉妹だけなのかな・・・それでも、愛理にも愛菜さんにも

う~ん、これは何かの危険フラグかな??

まあ、そんな事を気にしたら・・・生きていけないよね


麻里華「じゃあ、愛理と同様にお互い呼び捨てで親しくしようか~♪」


愛菜「いいの??」


麻里華「だって、これから一緒に戦うんだし・・・仲良しの方がいいでしょ??」


愛菜「わ~い・・・よし!! え~と、麻里華・・・よろしくね♥」


麻里華「お、早速だね・・・あたしも、愛菜と呼ぶよ、よろしく」


年齢的には、愛理と同様に年下な愛菜だけど

妹という感じで言えば、あたしも同じにできるかなって思う


愛菜「まずは、今日のノルマを達成出来ました~♪」


麻里華「・・・わざわざ、あたしと友達になりたかったのね」


愛菜「お姉ちゃんが、あんなに楽しそうにしてるの最近無かったから・・・あなたの事きになってたの」


どうしよう・・・

妙に緊張してきちゃった

愛菜が急に近くに感じて

あたし、久遠姉妹の事・・・姉も妹も好きになってしまいそうです


いや、既になってるかもしれません


愛菜「麻里華?? 大丈夫・・・顔が赤いんだけど~!!」


麻里華「・・・そう、あなたの事好きになったからかな~♥」


って、あたし何を言い出すんだ!!

おかしくなったか・・・いきなり好きとか


愛菜「・・・告白されちゃった」


麻里華「困惑させちゃった?? あたし、比較的本気だったんだけど・・・」


もう、開き直るしかないかな

嘘ではないから・・・ちょっと、距離出来たら悲しいけど


愛菜「私も、男性よりは女性を好む方なので・・・冗談ではないと言われると本気にしてしまいますよ」


あれ・・・愛菜も気持ちはあるみたい??

これは、仲良くできるよね

愛理と愛菜と・・・あたしどうしよう~!?


あたし、姉が一番好きだと思ってた・・・

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