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第三話「麻里子と愛理のカンケイ・・・!?」 starring麻里華

密着取材を開始して

基本的な計画の概要を詳しく聞きながら

愛理のプライベートも少しずつ知っていった


死を覚悟しながら挑んだ取材だっただけに

真逆な状態な今を、拍子抜けで過ごしている


まあ、実際そうなったとしても

姉の言葉があるので、不安は少なかった


愛理「麻里華は、世界中に取材で飛び回ってたんですか??」


麻里華「あ、はい・・・特にエネルギー問題の取材でした」


愛理「それで、私に取材したのね??」


麻里華「勿論です、賛否両論ありますが・・・最も注目を集める存在ですよ、あなたって」


親しくではあるが

あくまでも、あたしは取材のスタンスだったりする


でも、愛理は慣れているのか

元々なのかは不明だけど

淡々とあたしの質問に答えている


だけど、心無い感じではなく

あたしにも質問をしながら

お互いの事を探っているみたいに


何か矛盾した風に思えるけど

そんな事はあたしにはどうでもいいの


麻里華「姉と愛理とお互いの研究所に行ったことってあるんですか??」


愛理「ありますよ・・・あと、あなたにも会った事あるんだけど」


麻里華「え!? あたしと会っていた!!」


愛理「ご挨拶だけでしたけど、私は覚えていました・・・だから、昨日会った時に」


う~ん、あたしが愛理を覚えていないなんて・・・

ジャーナリストとして失格じゃない!!


麻里華「すいません、まったく覚えていなくて・・・あたし、記憶はいい方なんだけど」


愛理「・・・そうですか、それは多分・・・いえ、何でもありません」


一瞬何かを言いかけたみたいだけど

躊躇してしまいました、あたしには言えないんでしょうね

愛理には悪いとは思うけど、これ以上は無理に聞かなかった

でも、さっきの感じからすると・・・何らかの事情を知っていると考えるのが普通よね

あたしが愛理と出会っていた記憶を改ざんされたとか・・・!?


って、可能性は麻里子お姉さんじゃない~!!


嘘・・・あ、でも愛理とあたしを引き合わせないため??

時間的な制約があるとかかな・・・

これは、あくまでもあたしの憶測でしかないし

姉を疑うのは、そもそもありえないよね


・・・しかし、ジャーナリストととしての勘とでもいうのかな

どうしても愛理よりもお姉さんの方が怪しいんだよね

あたしが最も嫌う公私混同だ


そのせいで、正しい選択ができなくなる


愛理「気になってしまいましたか??」


麻里華「い、いえ・・・別の事を考えていたんです、誤解させてしまいましたね、ごめんなさい」


愛理「謝るのはこちらの方です、詳しい話が・・・まだできなくて、麻里子にも同じように言われなかった??」


と、聞かれて・・・

姉も時期が来たら、話すみたいな事を言ってた!?

やはり、愛理と姉は繋がっている

でも・・・あたしにはそれを探るだけの事が出来ないとわかっている


麻里華「自己完結の出来ない分、答えを聞くまで・・・あたしは気が気ではないかもしれません」


愛理「・・・心苦しいです」


悲しそうな表情であたしを見る愛理

そんな顔をしなくてはならないの

そこまで守らないといけない事って、何!!


今、考えても

どうせわからないだろうから

余計な事は考えないようにしようと思う


麻里華「愛理・・・あたしも心苦しくなるから、時期が来るまでは考えないようにしますから」


愛理「・・・ポジティブなのね」


麻里華「無駄な苦労はしたくないだけです・・・今は単純に取材をメインとしてくれますか??」


愛理「あなたがそのスタンスを維持してくれるなら、私もそれに乗っかる事にしますね」


少しだけだけど、ニッコリとしてくれました

何だろうね・・・嫌な予感しかしないのは


愛理「では、取材をお願いします・・・私も徹した方がいいから」


麻里華「・・・わかりました、質問を色々しますね」


質疑応答を繰り返し

現在行っている研究や、天使について

特に天使に関しては

未知な部分が多いだけに

曖昧な答えが多かった気がします

でも、それも仕方ないところもあるんだろうか


麻里華「話せない部分があるみたいですが、あたしはそこを追求するために密着取材をお願いしたんです」


愛理「そうですよね・・・まあ、私からは答えられない部分は所内を見て下さい」


麻里華「・・・随分とルーズな対応ですね、いいんですか??」


愛理「あなたなら、構わないわ・・・麻里子同様に信じてるから」


姉と同様に??

信じてるって・・・どういう事かな


親しくとは思う反面、やはり悪い人なのではと

まだ、心の隅にある

その辺も含めて・・・全部、払拭させてやる!!


と強気で頑張るよ~

迷ったら、負けだもん


愛理「素敵な心を持っているみたいですね・・・少し羨ましいかも、なんて」


麻里華「・・・何ですか、急に!?」


愛理「いえ、姉妹揃って素敵なんだと思っただけです・・・」


恥ずかしいです

愛理は何をいきなり言い出すんですか~!?

唐突すぎて、意味がわかりません


愛理「姉の麻里子も妹の麻里華も見た目は大人しい感じがしますが、しっかりとしていて・・・魅力的な女性だと思います」


大人しい感じを象徴するのは・・・メガネだと思います

あたしも姉も昔からしてて

何か、文学姉妹みたいな言われ方をしてたらしい


麻里華「愛理も素敵な女性じゃないですか・・・」


仕返しではないけど

あたしも愛理に言い返した

清楚という言葉が似合う感じなんだよ


姉は言われたように魅力的だと思います


愛理と同様に長い髪

色は、あたしもだけど・・・妖艶な紫色なんだよ

両脇に結っている、俗に言われるツインテール

たまに、ポニーテールにすることもあるけど


あたしは、活動的にショートにしてるよ


それで愛理と麻里子お姉さんは、素敵な大人の女性って感じで

魅力的という言葉は当てはまるんだけど・・・


それに比べると、あたしは

子供っぽいかもしれない


性格とか見た目とか・・・お世辞にも言えないんだけどね


自分ではわからない魅力というのがあるみたいです

今まで、こんな事なかったから

これからも無いと思っていたので


近い未来に起こる、ある事象に巻き込まれる際

あたしの環境が変わるのだけど・・・

その変わるは、魅力的な対象となるんだよ

当時のあたしからは、想像できないくらいの事だから


詳しくは、その先の部分に直面したら

嫌でも話すことになるだろうからね、その時に話すよ


愛理「謙遜しなくても、いいよ・・・麻里華の魅力は天真爛漫なところだと思う」


麻里華「褒めてますか?? 微妙な気がするんですが・・・」


愛理「純粋無垢な純情可憐な女子ではないですか・・・麻里華は本当に素敵ですよ」


これは、国語の勉強か何かですか

四字熟語並べたって・・・あたしを説明できてないと思う

どうしたいんだろう??


麻里華「愛理は、あたしをどうしたいんですか??」


愛理「どうって・・・どうして欲しいの!!」


あれっっ??

逆に聞かれてるんだけど・・・

聞くのは得意だけど、聞かれるのは苦手なんだよね


もしかしたら、愛理は・・・あたしの弱点をわかってる!!

だとしたら・・・困るな~


麻里華「質問を質問で返すのはダメです・・・しっかりとあたしの質問に答えたら、愛理の質問に答えますから・・・でないと、あたし泣くから~!!」


愛理「・・・そんな、子供みたいな対応されても困ります・・・何て、泣くなら止めませんよ」


え!?

愛理って、あたしをいじめにかかってる??

どんな感じになっても、あたしが不利にしかならないじゃない!!


麻里華「ううっ~愛理の意地悪!!」


愛理「ふふふ、何か本当の妹みたいね・・・面白かったわ~♪」


妹さん・・・愛理の妹さんって、いるんだ!?

あたし、密着するって相手の素性を調べてないなんて

でも、情報の開示がされてないから・・・取材しようと思ったんじゃない!!


麻里華「妹さんは、ご存命なんですか??」


愛理「ええ・・・追憶とかでは無いですよ、愛菜あいなって言います・・・今度会ってみますか??」


麻里華「調整していただけるなら、あたしを愛理の友達として紹介して欲しいです」


愛理「じゃあ、後で聞いてみます」


愛菜さん・・・どんな方だろう

少し楽しみになってきました

同じ妹な立場同士、仲良くできるといいな~♪


何て・・・思いを抱いてる


そんな感じで、密着取材と言いながら

プライベートを重視した感じになってる

あたしの嫌いな、が・・・変わってしまいそうです


公私混同をしてしまう

ここまで愛理と仲良くなってしまうと・・・

何て、考えたら

もうどうでもよくなってくる


麻里華「あたし自身が変わっていきそうなんですが・・・」


愛理「優しさが前面に出るだけですよ、根本的には変わりませんよ」


麻里華「愛理は、どうして恥ずかしい言い方をするの??」


愛理「どうしてと言われましても・・・基本的な思いなので、これが普通なんですが・・・」


そう言われると、仕方ないと思うしかないじゃない!!

これが愛理なんだと・・・

慣れるまで、恥ずかしい感じだけど


麻里華「あたし、仕事しに来てるのに・・・どうしちゃったんだろう」


愛理「真面目に仕事していると思いますよ、写真を大量に撮ってるしインタビューに相当受けましたし」


ニッコリとあたしを見つめる愛理

冗談だと思われるくらい密着してるんだけど


トイレ以外、ほぼ一緒にいる

仕事や食事はもちろん

お風呂も一緒に入りましたし

ベッドも何故か一緒でした


普通にお友達の家にお泊りしに来たみたいになってて


愛理「私の全てを見ていってね・・・」


なんて言われ

あたしの精神が地味に崩壊気味です

どうしようか・・・


愛理「リラックスしていいのよ・・・」


無理です!!

・・・でも、実際リラックスした方がちゃんと取材できるかも

気持ちを無理に変えるのはできなそうだけど


麻里華「色々と思惑に飲まれてしまってる感じです、愛理の作戦はわかりませんが・・・」


愛理「やはり、そう思われますか」


相手の自分を思う感じを把握してしまっているみたいで

寂しげにあたしを見ている


愛理「まあ、夜中にこっそり麻里華にイタズラしたりしてますけど~♪」


麻里華「へぇ!?」


嘘よね・・・あたし、愛理にイタズラされてるの??

それで、一緒に寝てるのかな

どうしよう、怖くなってきた・・・


愛理「冗談よ・・・と言いたいところだけど、ごめんなさい麻里子の寝顔みたいで・・・ついっ!!」


麻里華「お姉さんの寝顔って・・・どういう事ですかっ~!!」


面識はあると言ってましたが・・・

寝顔をあたしと思うほどって、髪型は違うけど

寝てる顔は、ソックリだと思うから

性格は別として容姿は近いんだよ


愛理「あなたが取材で世界中に行ってる間に、よく一緒に寝てたんです」


麻里華「意味深な言い方ですね・・・姉は、もしかして天使の計画に加担してるんですか??」


親密な付き合いをしている、姉と愛理

否定をしなかったのは・・・一方的な話ではあるが

天使がらみで姉も何かしらを知っているんでしょうか


愛理「今、あなたが装着しているメガネも私との共同開発なのよ」


そう言うと、あたしに愛理がかけているメガネを見せてくれた

それは・・・紛れもなくあたしのと同じモデルだった


麻里華「市販されているものではないですね・・・カスタムバージョンがあたしのと同じです」


愛理「計4個あるんですよ、私と愛菜で1個ずつ、麻里子と麻里華あなたと1個ずつ、同じものです」


4個・・・

あたしとお姉さんと2個だけだと思ってたんだけど

愛理と妹さんと・・・それだけ、姉は信頼しているってことだよね

直接聞きたい事が多いんだけど、どうしよう~!!

愛理以上に姉を信頼できなくなってる


愛理「麻里子も心苦しかったと思うから、責めないであげてね・・・私は別に構いませんが」


麻里華「・・・難しいです、あたしの知らない姉がいるんだって思うと」


愛理「あなただって、姉に言えない秘密くらいあると思いますが・・・」


う~ん・・・ある事はあるんだけど

単純にあたしのエゴイストなのかもしれません

姉に対する幻想が強いのでしょうね

普通に隠し事があるだけで、不安で仕方ありません


麻里華「あたしの勝手な妄想だけで、姉を決めつけていたみたいです」


愛理「それは、あなたの責任ではないと思います・・・麻里子が思わせぶりなんですよ!!」


どうも、あたしには優しく姉に強く愛理はしている気がするんですが

目の前にいるからとも思えない感じなんですよね


これは、すぐにでも姉に会って確認したくなりました


愛理「・・・その願いはすぐに叶うと思いますよ、1時間くらいしたら・・・ここへ麻里子が来るのよ」


麻里華「お姉さんが!? え・・・どういう事ですか??」


あたしの心を見透かされた事ではなく

姉がここに来る事に、驚きがあった


愛理「共同開発のパートナーですから、頻繁に会ってるのよ」


麻里華「・・・あたしの決死な覚悟が無駄な気がします」


愛理「何ですかそれ!? 私が極悪人みたいじゃないの!!」


麻里華「今でも・・・否定はしません、天使に人を使っている疑惑があるんですから」


愛理「・・・そうですね、あなたも既に加担しているんですよ、麻里子の方が悪人じゃないかしら」


頭が混乱しています

全てを否定されている気がして

姉があたしを巻き込んで天使計画に加担していたなんて

その、全貌は直接・・・麻里子お姉さんに追求します・・・

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