天使の少女
子どもと女性の名前は、すべて下の名前で表記するように変更しました。
青木→瞬
山城→玄真
になってます。
羽根を広げたミランと瞬のもとへ、襲いかかる大ネズミ。
その前歯がミランに迫ったその時、森田の放った剣がネズミの頭に刺さって大ネズミが横へ倒れた。
素早く剣の元へ行き、トドメを刺す森田。
獣衛隊の応援も駆けつけてきた。
「おいおい、ハリネズミの次は天使か?どうなってんだよ。お前、どうしてアランの針が出てきた時に、その羽根のことを俺に報告しなかった?」
森田がミランに剣を向けた。
すると、瞬がミランをかばうように両手を広げてミランの前に立った。
「やめて下さい!ミランは普通の女の子です。なんで急に羽根が生えたかはわからないけど、アランもミランも僕の大事な友達です!」
瞬の言葉に、顔を赤らめるミラン。
アランは眉を寄せてミランを見ている。
「俺が聞いてるのはお前じゃない。ミラン、理由を言ってみろ」
森田はそう言ってミランに一歩近付いた。
ミランが口を開いたその時、バタバタと足音がしてアランとミランの母親、文香が校舎に入ってきた。
「アラン、ミラン!大丈夫!?あれ、え?ちょっとミラン、なんで羽根なんか付けてるの!?って、え、アラン、その飛び出してる針みたいなのは何!?」
子ども達の普段とは違う様子に驚く文香。
首を傾げ、わからない、といった様子のアランとミラン。
「すみません、もしかして、アランくんとミランちゃんのお母様ですか!?」
森田の側で成り行きを見守っていた志穂が、文香に声をかけた。
「はい、そうです」
「ちょうど良かった!実は今日、ネズミがフェンスを破って学校に侵入したため、我々獣衛隊がたった今ネズミを駆除したところなんです」
「学校に大ネズミが出たって話は聞きました。それで、急いで子ども達を迎えに来たので。アラン、ミラン。もう帰るわよ。ミラン、そのおもちゃみたいな羽根、早く外して」
文香がミランの羽根を取り外そうとするが、背中から生えている羽根は少し小さくなっただけで、取れそうになかった。
「ちょっと、やだ、これ、もしかして本当に生えてるの!?」
青ざめた文香の顔色を見て、森田が口を開いた。
「針と羽根のことは、親も知らなかったってことか。···こりゃ、詳しい検査が必要だな」
ため息をつく森田。




