第一話 始まりは…
皆さんこんにちは。十六夜組所属・南天と申します。
まだまだ未熟者ですが、末永くご愛読してくださると幸いです。
(何故こうなってしまったのか?)
結はそう思う。カタカタと音をさせながらキーボードを打つ。挙げられてきた原案を文章に、書き起こしながら、深掘りができるところ、必要ではないところ。決め、よくわからないところはメモに書き出していく。
なんで私が小説を書くことになったんだ。
「まだ?」
呑気な声で話かけてくるのはクラスメイトにして、結が小説制作をすることになった原因を作った奴。
名前を大地。名字と合わせると大層な名前である。
こいつの役割は『原案提出者』。ストーリーや登場人物を考える役職についている。
結は設定が書けない女。大地は文章が書けない男。そう考えると二人は相性がいい。
奴は態度こそ腹が立つ。だが、話自体は素晴らしい。登場人物の心情に寄り添うストーリーを考えてくる。
修正が少なくて有難いと思うのは、執筆者の我儘だろうか。
「まだかかる。」
ぶっきらぼうに答えてやる。むすっとした顔を横目に手を動かす。
どんな素敵な物語を紡ぐか…
心躍らせる昼間だった。
『私と十六夜と…』裏話もここで少しずつ話すと思います。気になった方は見ていってください。