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【GunSHOP】スキルで銃無双  作者: カロ。
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82.遺跡の探索

82.遺跡の探索









イッカクの魔物が1匹27万GP、それが34匹。マグロに似た魔物が1匹13万GP、それが21匹。ダツに似た魔物が1匹8万GP、それが17匹。


イッカクが918万、マグロが273万、ダツが136万。合わせて1327万GPとなった。

【GunSHOP】スキルがどういう基準で価格設定をしているのか分からないが海の魔物は基本的に希少だ、だからだろうか思っていたより稼いでいた。


新しい機体に武装に弾となる魚雷に、かなりのGPを消費したが一回の戦闘で結構取り戻した。



「それじゃぁ今度こそいこうか」


『はい』


素材をGPに換え終えて、そのあいだに【野営地】に設置してある乾燥機で濡れた服を乾かして準備は完了だ。


ギリシャ神殿のような見た目の遺跡へと入っていく、入口には扉などは無くそのまま入っていける。

中に入るとまず目に入るのが大きな柱、白く綺麗に彫られている装飾が美しい。

ただ壁や柱の所々がひび割れている、そこから水がちょろちょろとながれていてそれが溝へと流れ込み川の様になっている。


古く、あちこちが壊れているのにそれがまたいい雰囲気をかもしだしている。

遺跡の通路には光る苔が生えておりそれが照明の代わりになっていて明るさも申し分ない。


通路の幅は大人が5人ぐらい並んで歩けるぐらいで高さは4メートルほどと結構広い。

遺跡内は静かで聞こえてくるのは水の流れるぴちょんぴちょんという音だけ。


【ヘレスティーナ】は全身を覆う防具なので当然耳も塞がっているのだが不思議なことに外の音が普通に聞こえる。

どういった原理で防具外の音が普通に聞こえるのか気にはなるが聞いたところでなので気にしないでおく、というか多分他にも知らないだけで色んな機能ついてそうなんだよなこの防具。



「ん、音がするな。敵か」


『そのようですね』


静かな遺跡内にごつごつと何か硬い物が動く音が響いてくる、他の探索者って言う事は考えにくいので恐らく敵だろう。


「あれは、石像?」


見えてきたのはダビデ像と言えばいいのか?人の形をした石像だ。それがどういうわけか歩いてくる。

ゴーレムの一種だろうか。


幸いと言えばいいのか石像は裸だが物はついていないようで安心した、いくら魔物とはいえそう言うのは見たくない。

いや、むしろ弱点になりそうだしあった方が良かったのか………?まぁいいか。



「取り合えず一発」


こちらが向こうを視認しているように相手側もこちらには気づいているようで立ち止まり構えていた、なので取り合えず敵がどのぐらいのものか試すために〝アサルトライフルGolf〟で通常弾を使用する。


「多少は効果ありか」


放たれた弾丸は石像の魔物の胴体にあたったが少し削る程度で倒す所までいかないようだ。最近どんどんと1発だけで倒せるようにはならなくなってきた。

この先も魔物によってはまったく効かない敵とか出てきそうだな。


「まぁ1発で倒せないなら倒せるまで撃つだけだけどね」


持っている銃はフルオートもできるんだ、1発だと多少削る程度で倒せないなら倒せるまで撃ち続けるだけだ。


再び構えて今度はアサルトライフルを撃ち続ける、1発目を撃たれた瞬間からこちらへとこようとしていた石像へ動きを止めるように足をまずは狙っていく。

石像の魔物の体が削れる音がしてマガジン1つを撃ち切る頃になると右足が粉々になり倒れる。


素早くリロードをして今度は頭を狙って撃っていく。


こういったゴーレム系の魔物はどこを壊せば倒せるのか分かりにくくて困る、コアがあるタイプなのか体が一定以上壊れると動かなくなるのかいろんなタイプがあるからだ。

以前戦ったゴーレムはBランク試験の時のやつだったか、あの時は対物ライフルで倒したんだっけ?このダンジョンに出てくる魔物がゴーレムタイプなら対物ライフルを使うのもありだな。


そんな事を考えているといつの間にか石像は動かなくなっていた。


「ちょっと壊しすぎたかな?」


『難しい所ですね』


片足が無くなり、頭が粉々になった石像ゴーレムの魔物。GPは満額貰えるだろうか?


粉々になった部分の大き目の欠片も一緒に【GunSHOP】の売却画面へと入れていく。


「17万GPか」


高くはないけど安くもない、アサルトライフル2マガジン分で倒せるぐらいなら十分元は取れる。


次は対物ライフルを使ってみようかな?それならもっと楽に済むかもしれない。


【空間庫】から〝対物ライフルGolf〟を取り出す、あまり出番のない銃だが一応新しいのを買ってある。

弾を込めているのを確認していつでも使用できる状態にして【空間庫】へと入れなおしておく、持ち歩くには大きくて邪魔すぎるからだ。


石像の砕けた粉が多少残った地面を通り過ぎて先へと進む、ヘレナ操る【赤雷】は基本的に俺が戦う場合は後ろにいて待機していてくれている。



「もう次が来たか」


10分ほど進んで次の敵の気配を捉えた、今度は足音より先に【気配感知】が反応した。

【空間庫】から対物ライフルを取り出し構える、見えた瞬間に撃つつもりだ。



「っ!音がでけぇ!」


先ほどと同じダビデ像見えた、先ほどのは無手だったが今度のは体と同じ素材で出来た剣と盾を持っていたが関係なく対物ライフルを撃ちこむ。

撃ったのだがここがどういう環境か考えてなかった、対物ライフルの射撃音がものすごく反響してぐわんぐわんする。


「こりゃダメだな………」


対物ライフルの一撃を食らった石像は頭が木っ端みじんになり動かなくなったがこれだけうるさいととてもじゃないがここでは使えない。

大人しくアサルトライフルで戦うしかない。


「んでこれも問題か」


先ほどの音を聞いたのだろう【気配感知】にいくつもの反応が出てくる。


「敵がいっぱいきたようだし、ヘレナも一緒に頼む」


『了解』


一人でも倒せるがせっかくヘレナもいるんだし手伝ってもらおう、決してめんどくさいなんておもっていない。






◇  ◇  ◇  ◇






「ここは広間?」


対物ライフルの音で寄ってきた魔物を倒してから3時間ほど探索を続けて今やってきたのは大きな広間になっている場所だ。

まだボス部屋には早いとはおもうのだがここは何だろう?


左右に柱が均等に立っており奥には祭壇の様な物が置いてあるのが見える。


入ってみない事には分からないか。


入口で立ち止まっていたが慎重に広間へと入っていく。


「っおおぅ」


『マスター!私が前に出ます!』


広間へと入った瞬間頭上から大きな石像が降ってきた、これまで出てきたダビデ像みたいなやつとは違いスパルタンの戦士のような筋肉もりもりで槍を持ち盾を携えた10メートルほどの巨人だ。


相手が動き出すより前に先にヘレナが動く。【赤雷】には機関銃を乗せてあり、そこから絶え間なく射撃が行われる。


敵のヘイトが【赤雷】に向いたのを確認して【空間庫】から対物ライフルを取り出す、音がでかくてやかましいがそんな事言ってる場合じゃなくなった。


巨人の頭を狙い対物ライフルを撃つ。


「まじか」


あたったが、削る程度で粉砕とまではいかなかった。ヘレナは足元への射撃を続けていて敵のヘイトをとり続けていてくれている。


「あぶねっ」


巨人が槍を大きく振りかぶるのを見て急いでしゃがむ、頭の上を大きな風切り音を出しながら槍が通り過ぎていく。

左右に綺麗に並んだ柱が槍に破壊されていく。


敵の攻撃をしのぎそのまま対物ライフルを構えて撃つ、1発2発3発とリロードを繰り返しては撃ち続ける。


「ヘレナ!」


『大丈夫です』


敵の猛攻を受けていた【赤雷】がついに避けきれずに槍の一撃を受けた、ヘレナが吹き飛ばされて一瞬焦る。

しかし【赤雷】は装甲の一部がへこんだぐらいで特に損傷はなさそうだ。


ヘレナの無事を確認して攻撃を再開する、対物ライフルで執拗に頭を撃ち続ける。


時たまこちらにくる攻撃を躱しつつ狙い撃つ。


「よっしゃ」


顔の半分ほどが無くなっていた巨人がついに完全に顔が粉々になって動きを止めた。

顔を破壊すると止まる可能性が一番高いから最初に狙ったが間違っていなかったようだ。


大きな音を立てて巨人が倒れる、埃が舞うしもっと静かに倒れてくれない物か………


『マスター、怪我はありませんか?』


「こっちは無いよ、ヘレナの方は平気か?」


『はい、装甲の一部が剥がれましたが修理可能です』


近づいてきた【赤雷】の状態を見る、横殴りにされた影響で左側の装甲が欠けているが機能的には問題なさそうだ。


「今日はここまでにして帰るか、ボス部屋だと思ったけどそうでもないようだし」


大きな敵が出てきたしボス部屋かと思ったが祭壇の奥の壁がスライドして道が出てきたのを見てここは中ボス的な扱いの部屋だと気づいた。


後宝箱が出ている。


「あの箱を開けて帰ろう」


宝箱が出ているが期待はしていない、なぜなら祭壇の上に出現した宝箱がめちゃくちゃ小さいからだ。

小物入れぐらいの大きさしかない。


祭壇に置いてある宝箱を開ける。


「中身は………何だこれ宝石?」


小物入れのような宝箱から出てきたのはビロードに包まれた丸い宝石、深海のような宇宙のような暗い色にキラキラとした星がきらめいている。


『それは………まさか【星石】では?』


「【星石】?」


『はい、かなり希少な宝石です』


「希少な宝石なのか」


『ただの宝石ではありません、注目すべきはそのエネルギーです』


「ふむ?」


『それ一つで日本の首都10年分のエネルギーになると言われています』


「ん………?やばくない?それ」


『やばいですね、特に現代では使用エネルギー量も増えてきていますのでそれを一つで10年も賄えるとなるとかなりの値段になりそうです』


「これって逆に売りに出せないやつなのでは」


宝石なら今度のオークションで出そうかな?とか思ったけどとてもじゃないがこれは出せないな。

お金は欲しいが持ち過ぎたいわけじゃない、使い道のないお金を貯め込んでもいい事なんてないしな。


『では何かに使えるまでとっておくのもありですね』


今後の為にか、確かに今は色んな機体作るのに【ラドナクリスタル】とかを使っているがこの【星石】を使用した機体とか作れたらそれはロマンがある。


宝箱が小さくて少しがっかりしていたがとんでもないのが出てきてしまったな。


「うーん、考えるのはやめよう。これは答えがすぐにはでそうにもない」


売るにしても機体のエネルギー源に使うにしても、もっとよく考えよう。


「んじゃかえろー」


『はい』


明日はもうちょっと奥も探索してみようかな?まだここは面白いのがありそうだ。









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― 新着の感想 ―
[気になる点] 倒した巨人はどうしたんだろう?
[良い点] 世間様には悪いが触らぬ神に祟りなし。 自前で使い道があればなお良しだけれども、はてさて。
[一言] ギルド「マグロ売ってよーっ!(悲鳴)」 政府「星石売ってよーっ!(悲鳴)」
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