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【GunSHOP】スキルで銃無双  作者: カロ。
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134.【魔力水晶】

134.【魔力水晶】








「えーっと、次はこれか」



ジジジッと音を鳴らしながら機械を使用して設計図通りに素材を切り出していく。

出来上がった物から作業員ロボットが次へと運び出していく、一通り素材を切り出したら今度は作業員ロボットが持っていった場所まで移動して別の道具を使用して加工していく。



今、加工しているのは俺でも手を加える事の出来る部分だ。これは全てリンクスキルである【機工士】の効果をのせるためにしている事だ。


職人と呼ばれる人達が激減して久しく、自分の手を使って物を加工するという作業は珍しい物になっていっている。

今の時代は全て機械で作られている。


物を作る機械を機械でつくり、その機械も別の機械で作られ、その更に機械も機械が………と。今では人の手が入る所と言えばほとんどない時代だ。設計図ですらAIなどを使用している。




そんな時代に自分の手で何かを作るというのは時代に逆行している形になるのだが、こういったモノづくりは楽しい。


何よりステータスの器用値のお陰か自分でも驚くほどうまく出来上がっていく。



そんな風に作業している俺よりちょっと向こうではヘレナが【ルスティアレ合金】の加工を行っている。

道具を持たずに素手で金属の塊をコネコネしているのは何度見ても不思議な光景だ。



ヘレナに加工できて、俺には加工できない【ルスティアレ合金】。



俺が加工できない理由、それは魔力量だ。




ヘレナが言うには加工するのに魔力が大量に必要になるらしい。

そこで俺のステータスを思い出してほしいのだが。













名前:神薙 響   年齢:16




レベル:125




STR:332


VIT:278


AGI:334


DEX:1482


INT:8 


MND:23




≪スキル≫


<ユニーク>【GunSHOP】Lv:10


<上級>【空間庫】Lv:10


<スキルリンク>【野営地】Lv:9


<極級>【射撃】Lv:9


<上級>【銃術】Lv:9


<上級>【堅忍不抜】Lv:─


<上級>【気配感知】Lv:10


<中級>【遠目】Lv:─


<スキルリンク>【イーグルアイ】Lv:10


<ユニーク>【風読み】Lv:─


<上級>【計算】Lv:10


<上級>【体術】Lv:10


<ユニーク>【制御:機械種マギア】Lv:─


<スキルリンク>【格納庫】Lv:─


<上級>【水中呼吸】Lv:3


<上級>【整備技術】Lv:10


<中級>【操縦】Lv:2


<スキルリンク>【機工士】Lv:─









INTの部分が魔力量に関係あるのだが、俺の数字を見てわかる通りもはや無いと言っていいレベルで低い。



このステータスじゃそりゃ魔力を使う加工なんてとてもできないだろう。



そこでヘレナなのだが実は彼女も魔力は持っていない、なのになぜ魔力が必要な素材の加工が出来るのか。

その問題を解決するのが外部魔力ユニットだ。




名前の通り外部から魔力を持ってくる物で、それがあるのなら俺も使えばいいのにって思うかもしれないがそうはいかなかった。


俺の魔力操作の技量ではまともにできないだろうとのことだ。


技量だけなら器用値のステータスが高い俺ならいけそうなものだが魔力操作に関しては器用値が高くても関係ないらしい。

ネットにもそういった情報があったし、実際外部魔力ユニット使ってみたがまともに操作できなかった。



一応工業機械に外部魔力ユニットを使った物があるのだがそういった機械でもダメなんだとさ。



そんなわけでヘレナが加工をしてくれている、ここで問題になるのが外部魔力ユニットの魔力をどこから持ってくるかという問題。


魔石を使うのが一般的だが、それだと高ランクの物が大量に必要になる。

勿論それでもかまわないぐらいには俺は稼いでいるし自分でとりに行くことも不可能ではない。



だがヘレナには他にも案があった。



それが【魔力水晶】を使うこと。




【魔力水晶】というのは魔力を蓄える事の出来る、言ってしまえば電池の様な物だ。

特殊な加工をする必要があるらしいが、それさえ済ませば同じ品質の魔石に比べて数十倍の魔力量を扱うことが出来るとか。






◇  ◇  ◇  ◇






高品質な【魔力水晶】を手に入れるには高ランクのダンジョンへ行かなければならない。








と、言うわけで作業がきりのいい所までいったので【魔力水晶】の補充にきている。



ここは【一角獣の森】と呼ばれるAランクダンジョン。




1層しかないフィールド型ダンジョンなのだがここの特殊な所は途轍もなく広い森という事と名前にもある一角獣、ユニコーンがフィールドを歩き回っている事。


フィールドの広さはダンジョンの入口から端までAランク探索者のステータスをもってしても2ヵ月ぐらいかかるほど広い。

途轍もなく広いフィールドだが流石に発見されてから100年以上経っているので未踏破の場所はほぼ無いと言っていい。地図もネットにあったしな。


ほぼ、というのは念のためと言うか保険というか。ダンジョンに絶対は無い、何の理由で突然形を変えるかわからないからだ。なのでほぼ、とついている。



そんな広いフィールドに魔物はユニコーンが1体だけしかいない。


何故1体だけと言えるのかというと、それだけ出会う確率が低いのと昔に索敵スキルに特化した探索者が調べた所フィールドに1体だけしか見つけられなかったからだ。



因みにユニコーンの強さはAランク上位、ほとんどSランクに近いぐらい強いらしい。

今の俺じゃぁ倒せそうは無いのでもし出会ってしまったら速攻で逃げる事にする。



ユニコーンは最初から敵対的なわけじゃなくてこちらからアクションを起こさなければ襲ってくることは無いらしいが念のために姿が見えた瞬間逃げれる準備はしておく。





さて、そんな【一角獣の森】にきて採取する【魔力水晶】だがネットで拾った地図を頼りに飛行モードのバイクで進んでいく。



一度採取した場所は数週間しないとまた生えてこないらしいのでこの間とりにいった場所は使えない。



そもそもネットに転がっている地図に載っている情報なんて誰が見ても問題にならない物しか書いていない。本当に有益な物はそれぞれのクランか企業が独占している。


なので俺も地図に無い場所を探した方がいいのだが今のところ判明している採取場所の量で事足りていたので大丈夫だった。



だが、これからどんどんと使う量が増えていく見込みなので今のままだと短いスパンでとりに来ることになってしまう。


そこで今回は頑張って規模の大きい採取場所を探す。





「じゃぁ頼んだ」


「はい」



まぁ探すのはドローンを操るヘレナなんですけどね。


俺はバイクでのんびり探索だ。






「お、近くに採取ポイントか」



ドローンから送られてくる情報はリアルタイムで更新されていっている、その情報によるとすぐそばに小さいが採取ポイントがあるみたいなのでそこへと向かう。



上空から見えている採取場所へと降り立ちあたりを見渡す。

そうそうユニコーンと出会う事は無いとおもうが念のために確認だ。



確認が終われば【魔力水晶】の採取に移る。






【魔力水晶】の見た目は品質により異なる、高品質な物ほど形が綺麗で透き通った見た目をしている。

色は属性により様々だが外部魔力ユニットとして使用するならば無属性の白い透明な物が好ましい。


他の属性の物でも使えるのだが一度無属性へと変換する作業が入るうえに水晶に込められている魔力量が減ってしまうのでできるだけ最初から無属性の物を手に入れたい。




【格納庫】から作業員ロボットを呼び出し採取を任せる。




【魔力水晶】は木の根元などの地面から直接生えているので掘り返さないといけない。しかも傷をつけると品質が下がるのでかなり丁寧な仕事が求められる。


ステータス的な事を言えば俺でも引っこ抜くことが出来るけれど力で引き抜けば破損してしまうだろうから作業員ロボットに任せている。






「マスター、【魔力水晶】がある採取ポイントを見つけました」



「お、ついに発見したか」



「はい」



「洞窟か、それじゃ向かおうか」




ディスプレイに表示された画像は縦横5メートルほどの幅がある大きな洞窟の入口だった。地図を見ると今いる場所から飛行モードのバイクで10分ほどの距離みたいだ。



【魔力水晶】を採取していた作業員ロボットを【格納庫】へと戻しバイクにまたがり飛びあがる。






周囲に気を付けながら飛ぶこと10分、目的地の洞窟が見えてきた。




洞窟前に降りてバイクを【格納庫】へと仕舞ったら偵察ドローンを先行させて中へと入っていく。


既にここを見つけた偵察ドローンが中の地図を製作中だが、まだ隅まで完成していないので10台ほどのドローンを追加で投入する。




目的である【魔力水晶】のある場所は既に判明しているのでディスプレイに表示させた地図を頼りに洞窟内を歩いて行く。





「敵がいないって分かってるけど、ここは何だか雰囲気があるな」



ライトが無ければ何も見えないであろう暗い道に、ごつごつとした岩肌にぴちょんぴちょんと流れている水の音。敵がいないのは分かっているが暗がりから突然何か出てきそうな感じだ。



洞窟内は他にも鍾乳洞みたいに雨水が流れ込んできているのだろう、所々に水たまりがある。




「なんだ?明るいな」



目的である【魔力水晶】のある広場が明るい。




「おぉ~、めちゃくちゃ綺麗だなここ」




どこか天井に穴が空いているのだろう、そこから光が入り込みそれが【魔力水晶】で反射されミラーボールみたいに色んな色を映し出している。


この場所だけで観光名所になりそうなぐらい綺麗な所だ。






「残念ながらこれから採取していくんだけどね」



綺麗な景色だが残念なことに【魔力水晶】は頂いていく。


いや、無色の物だけ採取していけばそこまで景色に変化が無いかもしれないな。






偵察ドローンと俺が見ている映像を切り取って保存して、一通り満足したら【格納庫】から作業員ロボットを呼び出して採取を始めてもらう。






「これだけの量があれば暫くは大丈夫だろう多分」





因みに今現在の巨大ロボットの進捗はふとももよりちょっと上ぐらいまで出来上がっている。

ここから作業の慣れも入ってスピードが上がっていくだろうから後2~3週間もあれば完成するかもしれない。




楽しみだ。

























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