132.日常回
132.日常回
【野営地】内に設置したベンチに寝そべってボーっと空を見る。
近くには【野営地】内にいつの間にか発生していた動物たちが各々好きに動いている。
時々近寄ってくる猫や犬を撫でつつのんびりと過ごす。
頭の中で考えるのは先日行ったアストライアの人達とのダンジョン探索のことだ。
特に何か起きたわけじゃないがアレでよかったのだろうかと自然と考えてしまうのは仕方のない事なのかもしれない。
あの時の行動はアレで正解だったのだろうか?あの時の会話はアレでよかったのだろうか。
自問自答を繰り返し答えのない問題を考え続ける。
そんな中でも少なくとも分かった事はある。
俺って集団行動が苦手なんだなって。
集団というほどの人数でもなかったかもしれないが俺の中では3人以上になったらもはやそれは集団だ。
「はぁ………」
まぁ次誘われるようなことがあれば断る様にしよう、次があればの話しだが。
さて、気持ちを入れ替えて久しぶりに自分のステータスの確認をしようと思う。
たまにちらちらみる程度の事はしていたがしっかり時間をとって確認するのは久しぶりだ。
ステータスの確認なんて探索者にとって一番大切な事だろうがって怒る人がいるかもしれないが、正直な所今現在困っていないので何て言うか確認する意味あるのかな?って勝手に思っている。
慢心と言われたらそれまでだが、まぁ俺の好きにさせて欲しい。
ではステータスを見ていこう。
名前:神薙 響 年齢:16
レベル:120 → 125
STR:320 → 332
VIT:270 → 278
AGI:325 → 334
DEX:1420 → 1482
INT:8
MND:23
≪スキル≫
<ユニーク>【GunSHOP】Lv:9 → 10
<上級>【空間庫】Lv:10
<スキルリンク>【野営地】Lv:8 → 9
<極級>【射撃】Lv:7 → 9
<上級>【銃術】Lv:9
<上級>【堅忍不抜】Lv:─
<上級>【気配感知】Lv:10
<中級>【遠目】Lv:─
<スキルリンク>【イーグルアイ】Lv:10
<ユニーク>【風読み】Lv:─
<上級>【計算】Lv:9 → 10
<上級>【体術】Lv:9 → 10
<ユニーク>【制御:機械種マギア】Lv:─
<スキルリンク>【格納庫】Lv:─
<上級>【水中呼吸】Lv:3
<上級>【整備技術】Lv:8 → 10
<初級>【操縦】Lv:5 → <中級>【操縦】Lv:2
<スキルリンク>【機工士】Lv:─
全体的に色々とレベルが上がっている。
【GunSHOP】スキルのレベルが上がっているので後で銃のシリーズを更新しておこう。他にも商品が追加されているかも確認だな。
【野営地】のレベルが上がった事で建造物の素材に使える物が増えている、少し前までは木やレンガのような物だったが今ではコンクリートなどの素材が指定出来るようになっている。
だが使う事は無いだろうな、【野営地】の景観にコンクリートは合わないし建造物が頑丈になったところでここでは地震などの災害がないから関係ないし。
その他も色々とスキルレベルが上がっている、中でも【操縦】が<初級>から<中級>になったのは地味に嬉しいな。
【気配感知】が<上級>で止まっているのは使いはするが重要視していないからなのか、俺にはこれ以上の才能が無いのかどっちかだろう。
索敵は基本ドローンとヘレナに任せているしな。
ステータスの確認が終わったので早速【GunSHOP】スキルで銃の更新をしていく。
以前まで使っていたのが〝アサルトライフルIndia〟シリーズ。これを更新して〝アサルトライフルJuliett〟シリーズへと変えていく。
アサルトライフルにショットガン、ハンドガンと次々に変えていく。
これまで使用していた物は【野営地】内にある家の中で飾っておくので無駄にはならない。
「こうやって改めて見ると【GunSHOP】の商品も色々増えたなぁ」
銃の種類だけでも結構な数があるのにカスタム用の部品に消耗品から色々とある。
消耗品の中にある携帯食料とかの種類がいつの間にか結構増えてたりする。味とか種類とか。
最初はドロドロのレーションみたいなのしかなかったのに今では普通に加熱式のやつとかある。
食事を気にしない人なら【GunSHOP】スキルの食料品だけで生きていけそうなレベルだ。
他にも銃以外の装備品も増えている、ライオットシールドとかの盾系も素材が違う物だったり果たしてこれは盾なのか?と疑問に思うような物まで増えている。
【GunSHOP】内の物のほとんどは使う事が無いとおもうと勿体ない気もするが使い道が無いしなぁとも思ったりする。
因みに今では消費を気にすることのないほど安定しているGPだが常に1億以上のポイントがあったりする。
消費するより溜まっていく一方だった。
なので最近は魔物の素材をGPにするよりダンジョン協会に売る比率が高くなっている。
一応今みたいに爆発物とか結構買ったりしてるんだけどな、もっと1個で1000万GPぐらい使う何かが出ない物か。
「そういえば【格納庫】がまだ拡張できたっけ、それに使うか」
使い先を思いついたので早速寝転がっていたベンチから起き上がり【格納庫】へと向かう。
【格納庫】では作業員ロボットが【不壊】などのメンテナンスを行っていた。
「えーっと【格納庫】のメニューはこれか」
項目は色々とある、敷地を広げる物が一番無難だが中には【格納庫】内を無重力にする機能まである。
後は作業員ロボットをもっと増やすとかもありだな。
取り合えず【格納庫】内の拡張を選択して最大までやってみる。
「おぉ~広い」
試用したGPは6000万ほど。かなりの量を使ったがそれに見合うだけの広さになった。
どのぐらいかって言われると表現しにくい、何しろこれだけ広い空間のある場所を思いつかないからだ。
移動するのに乗り物が必要になるかもなって思うぐらいには広いと言えばどれほどか想像できるだろうか。
「マスター」
「あ、ヘレナ」
広くなった【格納庫】を見てうんうん唸っているといつの間にかヘレナがすぐそばまで来ていた。
「【格納庫】をこれほど広くしてどうするのですか?」
「どうする………特に何も考えていないけど?」
「そうですか」
何だかヘレナの様子に棘があるように感じるのは気のせいだろうか、もしかして無駄遣いをしたと思われている………?
「折角だし新しい機体でも作るか」
「新しい機体ですか?」
「うん、趣味全開の機体を作ってみたい」
「趣味ですか、それはいったいどのような機体なのですか?」
「そうだなぁ」
パッと思い付くのはやっぱり人型のロボットだろうか、アニメなどでよく出てくる20メートルぐらいのやつ。一度はのってみたいと思うよね。
ただそんなでかいやつはフィールド型のダンジョンでしか使えないだろうし難しい所だ。
まぁその為だけに作ってもいいんだけれど、趣味だし実用性は考えなくていい。
「20メートルぐらいの巨大ロボットとかどう?」
「巨大ロボットですか………マスターが作りたいと言うのならいいんじゃないでしょうか」
「そう言われると考えちゃうな」
作るだけの技術や素材はある、やろうと思えばできるのだ実用性さえ考えなければ。
「まぁいいか、やってみよう」
使い道なんて考えるだけ無駄だ、ロマンだ。巨大ロボにのってみたいそれだけの理由でつくってもいいじゃない。
「よし!じゃぁ早速どんなデザインにするか考えよう。ヘレナ参考になりそうな画像を探してくれる?」
「はい、マスター」