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【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~  作者: みやま たつむ
第19章 自衛しながら生きていこう

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373.事なかれ主義者は久しぶりに小突かれる

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 アイテムバッグを量産しつつ作った魔道具の実験をラオさんたちにしてもらうために外に移動した。

 今回作ったのはいくつかある。

 一つ目は先程から僕の周りを旋回しているドローンをイメージして作った『ドローンゴーレム』だ。

 ドローンっていうか、そのフォルム的にUFOに近いかもしれない。墜落するかもしれない事を考えると球体でもよかったんだけど、いつの間にかこれを作ってしまっていた。

 操縦用の物はラジコンのコントローラーのような見た目にしてみた。UFOをコントロールする物を考えたけど思いつかなかったから仕方ない。

 ドローンゴーレムの操縦をしているラオさんはもう操縦に慣れたのかひたすら僕の周りをぐるぐると動かしていて、ドライアドがそれを追いかけて遊んでいる。

 二つ目はスクリーン替わりの板だ。また、『投影機』も作った。

 エント様の教会に設置している『投影機』にちょっと魔法を付け足しただけだけど、しっかりと機能しているようで僕が映っている。……ちょっと髪を切った方が良いかもしれない。

 僕を撮影しているのはゴーレムに搭載しているもう一つの魔道具『魔動カメラ』だ。

 カメラで撮った物を投影機がリアルタイムで映すようにしている。

 明日か明後日には一度シグニール大陸に戻るので、それまでにやっておきたい事をするために作ったけど……使い終わったらアイテムバッグの肥やしになりそうな気がする。


「ラオさん、もう十分試したんじゃない? 僕もそれ使ってみたいんだけど」

「ダメよシズトくん。次は私が使うんだから」

「じゃあその次ね? どこまで遠くの映像を映し出せるかも試したいし」


 たぶん世界樹の周りの森までだったら問題なく映せると思うけど……。

 順番待ちをしている間にノエルのためにダンジョン産の紙に魔道具に付与された魔法の名前を分かる範囲で書き写していく。

 遠くを映す魔法は『シェアヴィジョン』という魔法らしい。

 ラオさんたちに聞いてみたらテイムしている獣や奴隷の見ている物を見るための魔法だと言っていた。

 ゴーレムを作った魔法は『クリエイトゴーレム』というみたいだし、映像を映すのは『プロジェクション』というんだとか。

 ゴーレムを操作している魔法は名前が分からなかった。

 これまでの傾向からして、実際に人間やエルフなどが使っている魔法には魔法名がついていて、それ以外のあるけど使われていなかったり魔物が使うような物には名前がついていないのかもしれないってノエルが言っていたっけ。

 名前がついていないけど魔法として存在しているから魔道具化できるとか、そんな感じだろうか……分からん。

 考え込んでいる間に『ドローンゴーレム』は空高くまで上昇してしまった。

 モニターに移される映像を見ているとどうやら世界樹の周りをぐるぐる回りながら上昇し続けているようだ。

 世界樹の幹が映し出されているけど、所々にドライアドたちがいてドローンゴーレムに手を振っていた。

 見た事がない物を見ても驚かないのは、ドライアドたちそれぞれが繋がっているとかそんな理由だからだろうか。

 ……それこそ『シェアヴィジョン』のような魔法を常時使っているのかもしれない。


「高さは十分だね」

「十分すぎるほどだな」

「雲の中はどうなってるのかしら?」

「視界が真っ白になるだけなんじゃないかなぁ」


 今日は雲一つない快晴だったので確かめようがないけど、ファンタジーの世界だし、雲の中に何かが隠れていたり、島が隠されていたりしても不思議じゃないけど。

 浮遊系の魔法があるのだから、再現できそうな気もする。

 世界樹を守るために土地ごと浮かせちゃえばやってくる人間は少なくなる気もするけど、ドラゴンとか飛ぶ魔物がいる世界で下手な事はしない方が良いだろう。

 攻撃用の魔道具を装備するならありかもしれないけど、将来悪い事に使われたら嫌だし。

 ……っていうか、こんなデカい世界樹を浮かせる事ができたとしても、世界樹の上の方は宇宙にはみ出ちゃうんじゃないかなぁ。

 そうなったらどうなるか見当もつかないし、やっぱりやめとこう。

 ……でも世界樹じゃなくて、不毛の大地のどこかを浮かせて遊ぶのはありかな……?


「イタッ! ちょっとラオさん何すんのさ!」

「いや、良からぬ事を考えてそうな顔だったから」

「私も何となくわかってきた気がするわ~」


 僕の頭を小突いたラオさんは呆れた様子で僕を見ている。

 ルウさんは苦笑いを浮かべながら僕の方を見ていた。彼女の手にはドローンゴーレムを操作するためのコントローラーがあった。

 どうやら一通り試してみて、ラオさん的にはオッケーだったらしい。

 僕は自分の番が来るまで、ラオさんやドライアドたちと一緒にのんびりモニターに映る景色を見て過ごした。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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