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【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~  作者: みやま たつむ
第11章 旅の準備をしながら生きていこう

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190.事なかれ主義者は美味しい物を知りたい

評価&いいね&ブクマ登録ありがとうございます。

 王妃様が連れてきたメイドさんが淹れてくれた紅茶を飲んでいると、リヴァイさんが本題に入った。

 トネリコまで他国を通るからその根回しをレヴィさんとドーラさん経由でお願いしていたんだけど……。


「トネリコまでの事前通達の準備は整った。基本的に断られる事はないだろうから、好きなルートで行けばいいと思うぞ」

「ルートっていくつかあるの?」

「大まかに分けると、最初に南下していくつかの国を通り抜け、ニホン連合国からは西に進みながらトネリコを目指すルートと、ユグドラシルからひたすら西に進み、海沿いに南下していってトネリコを目指すルートがある」


 リヴァイさんが赤ワインを飲みながら話していると、ラグナさんが机の上に紙を広げた。

 この大陸にある国々の位置がおおざっぱに書かれただけの簡易地図の様な物だった。

 ドラゴニア王国の南に隣接しているエンジェリア帝国を通ってからさらに南下して、ドタウィッチという名前の国とニホン連合国を通っていくみたいだ。ニホン連合国はたくさんの国があつまったところらしくて、細かい国の名前までは書かれていない。

 ドラゴニア王国の南西と隣接しているユグドラシルの西にはドワーフの国があり、そこから山を越えて西に進むと獣人の国があるらしい。モフモフの国かぁ、気になる。

 その南には砂漠が広がっていて、そこを越えるとガレオールがあり、さらに南下していくとトネリコに着くそうだ。ガレオールはジュリウスさんと話をしていた時に出た国だったはず。

 トネリコは大陸の南西の端っこにある国のようだ。

 グラスに赤ワインを自分で注ぎながらラグナさんが口を開いた。


「最短距離で考えたら、南西にある魔の森を突っ切っていくのもいいが、現実的ではないな。あそこは高ランクの魔物の巣窟だからな」

「わざわざ危ないって分かってるのに行く気はないよ」


 ガレオールの東にぽっかりと空白があったけど、そこが魔の森と呼ばれている場所らしい。

 時々魔物が溢れて周辺の国に被害がでるそうだ。


「シズトはどうしたいのですわ?」

「んー、エンジェリアかぁ……あんまりいい印象ないんだよなぁ」

「時期的にも避けた方が無難だとは思うがな。シズト殿が行きたいというならしっかりと根回しはさせてもらうが、他の国よりもトラブルに遭う可能性は高いだろう」


 リヴァイさんの言う通り、陽太たちが逃げ出した今のエンジェリア帝国に行くのは自分からトラブルを引き起こしに行くようなものだと思う。


「でもニホン連合国とかドタウィッチ? とかいう国は気になるんだよね」

「ではぁ、帰りの時によってはどうですかぁ? もしかしたら、情勢が落ち着いているかもしれないですよぉ」

「帰りは別に急ぐ必要はないし、エンジェリアを避けて大陸をぐるりと一周するのも楽しそうね~。シズトくんが大陸一周旅行をするならお姉ちゃんもついて行きたいわ~」


 日帰り大陸一周旅行か、面白そう。

 この大陸中にエント様たちを広めるためにも、いつかは必要だろうし、ついでにやっちゃうのもありかなぁ。


「あ、でもユグドラシルの馬車に乗っていくんだよね? 護衛とかもついて行くって前にジュリウス言ってなかった?」

「はい、シズト様のお乗りになる馬車を護衛するためについて行きますが、何も問題はありません」

「でも大陸一周ってなるとしばらく帰って来れないよ? 緊急の時は転移陣を使ってもらって帰ってきてもらうのもありかもしれないけど……」

「それには及びません。シズト様としては長い間と感じられるでしょうが、我々にとっては大陸一周する程度の月日は一瞬ですので。それに、シズト様のためであれば、たとえ永劫の時を旅する事となったとしても苦には感じないでしょう」

「それジュリウスさんだけじゃない?」


 ジュリウスさんの価値観についてはまた今度修正していただく事にして、とりあえずぐるりと大陸を一周する事で話が決まりそうだ。

 リヴァイさんには根回しをしてもらう国がさらに増えたから申し訳ないけど、その事を謝ると、リヴァイさんは特に気にした様子もなくワインをのんびり飲んでいた。




 王族と公爵様御一行は、話が終わると公爵様の屋敷へと戻っていった。

 いつの間にか夜も更けていたので、てっきり今日は泊っていくのかと思ったけど、流石にいろいろ不十分な事もあって帰っていったようだ。

 ガントさんがまた今度ボウリングをしよう、と赤い顔で詰めよってきたので、勢いに負けて了承しちゃったけど明日とかないよね……?


「向こうも暇じゃねぇから昨日の今日で来る事はむずいだろ。髪を濡らすぞ」

「はーい」


 専用の椅子に座ったラオさんが、後ろからお湯をかけてきた。

 夜も遅いからお風呂は朝でもいいかなあぁ、と思ったけど明日の当番はルウさんだったからやめた。

 ゴシゴシと心地よい力加減で頭を洗われながら、後ろにいるラオさんに話しかける。


「ラオさんは他の国に行った事はあるの?」

「何度か行った事はあるな」

「僕と会った時はドラゴニアにいたけどどうして? ルウさんが理由?」

「いや、元々ドラゴニアを拠点にして活動してたんだよ。んで、指名依頼を受けて他国に向かった事があるだけだ。だから近隣の国くらいしか行った事はねぇな。それこそ、エンジェリアとか、ドタウィッチとかな」

「なるほどー。じゅあ最初に南下ルートもありだったなぁ。ラオさんオススメの美味しい物とか食べてみたかったし」

「……またいつか教えてやるよ」


 ラオさんが急にわしゃわしゃと雑に髪を洗って、泡を流すためにお湯をかけてきた。

 ちょっと勢い強いから魔力弱めて!!

最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] ニホン 帰れないからこそ、気になるその言葉 つまり、小藩が国として扱われて、まとめてニホンになってるのか~
[良い点] 最後のわしゃわしゃはラオさんの照れ隠しなのかな(*´ω`*)
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