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いつか終わる物語  作者: むらさき毒きのこ
19/70

太陽が沈むならば、星になればいいじゃないか

水色とオレンジのコントラスト

その色彩に心を奪われて

気が付かなかった日没に慣れない目を泳がせる


黄昏に沈む心

よその家から漂う匂いの温かみに

背を向けて歩き始める


ねえ太陽

あんたは暖かかった

だけど地球はまわってる


「月でも見てて」

そう言って笑ったその顔は

哀しいくらいに優しかった


だから私は何も言えないで

暗闇に向かって走り出した


走れこの体灰になるまで

燃え尽きたその時

星になる


***


【黒いキャンバス】



いつか見た十六夜


棄てられた音を聴きながら

今日も星は一つしか見えない


小さな夢を捉えるために

小さな秘密を一つ手放す


全ては心の中の出来事、だけど

そこから始まる予感に燃えて

冷たい風に身を乗り出す


まだ醒めない夢

月を切り裂いたら

オレンジに染まりそう


灰色の服に

点々とした塗料染み付く


願わくば、幻想の地平の向こうに

ダイブでは無くドライブ


***


【月の砂漠】



風が冷えてきた


あのぼんやりと輝く月を砕いて砕いて砕いて

大きな砂漠を作ろう

箱庭を埋め尽くす白い砂は空色

或る時はすみれ色に群青そしてクリーム色

そして或る時は赤く


音の無い聖域で何を想う

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