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いつか終わる物語  作者: むらさき毒きのこ
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和尚の悲劇

 掃除をしようと本堂に入った和尚(おしょう)は、埃が舞う前にお供え物の団子(だんご)を片付けようと思い、観音(かんのん)様の前で合掌した。そして顔を上げた時、おや、と首を(かし)げた。


「団子が無いんじゃあ!」


 和尚は驚きのあまり、手に持っていたろうそくを落とした。ろうそくは、真っ二つに割れた。


**


「きっと、アイツの仕業(しわざ)じゃあ! ほんに腹の立つことよ」


 和尚は息子の部屋に向かった。そして(ふすま)の引き手に指をかけ、まずグッと持ち上げ、少し下げてから気合いを入れて開けた。敷居には和尚の知らぬ間に、ロウが塗られていた。

 ゴトゴト、ピシーーーーーーン! バリ!


雄慈(ゆうじ)! 団子を返さんかい! お月見団子は、村の子供らの楽しみなんじゃあ。はよ出さんかいな~!」


 和尚は、何かを壊したことを悟り目を固く閉じたが、それでも息子に、言うべき事を言った。


「知りませんよ、僕は。何ですか、それでもあなたは信仰者なのです? そんなあなたを、僕は軽蔑しつつも赦す……いや、やはり許せない! PURICOちゃんのポスターが!」


 激しく抗議しながらもゲームをプレイする手を止めずに、父親(オヤジ)審判(ジャッジ)する息子(ユウジ)

 彼の万年床には、珍しい色のきのこが生えていた。和尚は、チャンス! と思い、息子の布団の下から生えているきのこを3本収穫した。


「お父さん、話はまだ終わっていないですよ!」


**


 和尚はウキウキしながら、妻にきのこ料理を作ってもらおうと、台所に行った。するとどうだろう。70近い妻は、60代の「小僧」と乳繰り合っていた。和尚は動揺のあまり、持っていたきのこを握りつぶしてしまった。物音に気が付かないほど夢中になっている二人を残し、和尚はその場を後にした。


「長い間、小僧のままにしておいた、わしの不徳の致すところ……許せ、珍良(ちんら)よ……」


 和尚はその日、夜を徹して観音様の前に伏していたという。


***


【奴隷解放戦線】

 「できると思ったことを、できる環境にいて、試さずにいられる人間はいない。確か、そんな事を言ってたな、ある科学者が」

「誰すか。危ねえ奴っすね、そいつ」

「俺たちの生みの親さ」

「へえ」


***


挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 和尚……、ここで予感が……、いや、違う。和尚……思い出す名作。そして…… 珍良!←どこかに残ってるその名前。あの頃は今よりおおらかでしたよね。そんな気がするのです(。•̀ᴗ-)✧
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