飲み会
恋愛ものは慣れておらず、手探りで書いてます。
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入学式の前日、俺が焼肉屋についた時には、もうみんな揃っていた。
「うぇ~い」
「裕太じゃ~ん!おつかれ~」
男ばっかり20人が揃っていた。
C学園の同級生で東京の大学に進学した者たちの集まりだ。
C学園は中高一貫の男子校であることから、だいたい想像がつくだろうが、勉強に力を入れた進学校である。
学年で150人くらいしかいないが、そのうち東京に30人ほど進学していた。
入学式前に予定が合う20人ほどが集まって焼肉を食べようという話になっていたのだ。
「じゃあ乾杯しますか」
元生徒会長が乾杯の音頭をとる。
「C学園東京組に乾杯!」
みんなでソフトドリンクを掲げる。
まだ未成年なので酒は注文できないが、こいつらと一緒にいるとアルコールがなくても酔えた。
「いよいよ入学式だな」
「やっと男子校とはおさらばだ」
「バラ色の未来だな」
あちこちで会話が弾む。
みんな大学を楽しみにしている。
まあ、楽しみの7割は女子との出会いだろうが。
「どっちが早く彼女作るか競争しようぜ!」
男子校あるあるな会話が聞こえる。
女子に聞かれると殺されそうな会話が続く。
理系のお調子者だった奴が立ち上がって宣言する。
「俺はテニスサークルと居酒屋でのバイトするから1か月以内に彼女を作る!」
「じゃあ作らなかったら焼肉奢れよ」
みんなでやんややんやと野次とオレンジジュースを浴びせた。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、たらふく肉を食った俺たちは外に出た。
「ふう食ったな」
「東京組飲み会は2か月に1回はやるか」
よほど楽しかったのか、元生徒会長が提案し、みんなも賛成した。
こうして第1回の東京組飲み会は解散し、みんな2次会行く奴もいれば、カラオケに行く奴もおり、各々行動していった。
「裕太」
仲良かった大樹に呼ばれる。
「二次会ラーメン行こうぜ」
文系のみんなで行くらしい。
断る理由がないのでついて行く。
「裕太どこ大学だっけ?」
隣でラーメンを食べる大樹に聞かれる。
「ああAだよ」
「Aか。誰かほかにいたっけ?」
「現役では知らんな」
今年はA大学は俺一人だった。
もしかしたら浪人していた先輩で誰かいるかもしれないが。
「でも先輩がいた気がする。ほら文系の…」
大樹の隣に座っていた奴が会話に入る。
「ん?」
誰か先輩いるのか?
「1階寮の副寮長」
えーと、遠藤先輩じゃなくて、久保先輩じゃなくて、馬場先輩?
「まじ!?馬場先輩いんの?」
大樹も驚いたように言う。
「よかったじゃん!馬場先輩。あの人といると飽きないからな」
確かに飽きない。飽きないけどあの人は男子校ノリが100%だ。
今ごろ大学で人権がなくなっていないか心配だ。
「あのノリについていける人いるのかいな。大学で浮いてそう」
俺が言うと、二人とも確かにな、と苦笑した。
ラーメン屋から出ると、もう23時を回っていた。
「じゃあまたな」
A大学の俺だけ電車がみんなと反対方向になる。
「じゃあな!おつかれ~」
俺は大樹たちに手を振った後、
俺は酒を飲んでもいないのにフラフラしながら帰宅した。