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男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった   作者: ホーリョ
男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった
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告白3

告白する場所は決まっている。駅前だ。

つまり、バイバイする直前になる。

そりゃあ、告白した後の気まずさは成功も失敗も変わらずあるだろうからだ。



「おいしかったですね」


イタリアンレストランから駅に向かって歩く。


「イタリアン久しぶりだったけどおいしかった」


日向先輩もご満悦だ。


もしかして、告白は次回でもいいのかな。


帰りの電車の中で俺は考えていた。

というより、怖気づいて今日告白しない理由を考えていた。


この調子で何度かお出かけすれば、自然に好感度が上がってくれるだろう。

そしたら、もっと勝算は高くなるのかもしれない。


駅に着いた。降りる人が多い。


やっぱり、こんな人混みの中告白するのは俺も日向先輩も好きじゃないだろう。


やっぱり別の日にするか。


「じゃあこれで…」


俺が言おうとした瞬間、男の人の声がした。


「おお、日向じゃん」


少しヤンチャそうなイケメンがいた。


日向先輩はその男性に顔を向けると、笑顔で頭を下げた。


「ああ、水原先輩。お疲れ様です。どこ行ってらしたんですか?」


「いや~バイト先の飲み会があってさぁ。日向は?」


日向と呼び捨てにしているところから先輩だろう。


あるいはとても親密な関係か。


「サークルの後輩とご飯行ってました。」


「おおっいいな!じゃまた今度な」


そのイケメンはあっさりと手を挙げて帰っていった。


「お疲れ様でした」


日向先輩はイケメンに頭を下げると、俺に向き直った。


「ゼミの先輩なの」


そっか


こんなかっこいい先輩に比べたら俺はどうしても見劣りしてしまう。


あんな先輩とも付き合っていないのなら、俺と付き合ってくれるわけないだろう。


「へえ」


俺は少し沈んだ声で相槌を打った。



でも、同時にはっきりと気づいた。


俺は日向先輩のことが好きなんだと。


頭で考えた好きではなく、心から惹かれていたのだと。


綺麗な先輩を彼女にしたいとかではなく、本気で日向先輩のことが好きなんだと。


いやだ、だれにも渡したくない。日向先輩と恋人になりたい。


振られてもいいから今、気持ちを伝えないと絶対後悔する。


「ちょっと公園で休憩しませんか?」


少し震えた声で提案した。


「ん?いいけど」


日向先輩は少し怪しんだもののついてきてくれた。



公園に入る。


酔って気分が悪くなった日向先輩を介抱して、距離が縮まった場所だ。


公園には誰もいなかった。


「日向先輩」


少し、前を歩いていた先輩に声をかける。


先輩が振り返る。


何かを察したのか、二人の間の時間が止まった。


用意していた告白の言葉は、頭の隅っこに隠れていて思い出せない。


もういいや、全部出し尽くそう。


「好きです」


日向先輩の綺麗な目を見て少し静かに言った。


「えっ」


「好きなんです」


好きという言葉しか出てこなかったが、俺はその言葉を堂々と言った。


人生初告白にしちゃあ立派じゃねえか。


もう一人の自分が励ましてくるような感覚を感じる。


「好きなんです。俺の、俺の彼女になってください」


俺は今の思いをすべてぶつけた。


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