表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった   作者: ホーリョ
男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった
41/48

告白2

日曜日、俺は心臓が口から飛びでしょうなほど緊張しながら駅へと向かっていた。


今日の夜、ここを帰るときには、もう結果が出ているということだろう。


さすがに人生で初めての告白は緊張する


日向先輩のことが好きなんです。ずっと一緒にいたいんです。


ネットで『告白 言葉』と検索して、出てきたセリフで一番良さそうなセリフを選んでここ数日練習していた。



俺の周りには5人の女子がいる。日向先輩、花さん、詩織、京子、陽子。


このうちの花さんと陽子は彼氏がいる。


京子は正真正銘な友達だ。終電逃してホテルに行ったとしても指一本触れない自信がある。京子の女としてのプライド?そんなの知らん。


詩織は大学に入って学部も違うため、ほとんど会っていない。まあ、大学に入る前は全く会っていないのだが。それに、詩織と幼馴染として今の関係が続くのであれば、別に特別な関係になる必要性がよく分からなかった。


「やっぱり日向先輩一択だよな」



恋とは体が気づくものであろう。胸がどきどきしたり、顔が赤くなったり。


だが、俺は恋をしたことがない。そのため、頭で「好き」を決める必要があった。


頭で決めるのは気が引けた。でも、もう大学生なんだ。ダラダラしていると、横やりが入ってくることも考えられる。


それに、このままいくと日向先輩のことを好きになる、という予感がしていた。



駅前で待っている日向先輩が見えた。また、心臓が跳ね上がる。


慌ててスマホを開いた。


『告白の時は緊張して、その緊張が相手に移っちゃうから、食事中はいつも通り楽しむことに集中せよ!』


陽子から送られてきたラインに目を通す。


うう~やっぱりいい奴だな陽子ちゃん

ビッチ扱いしてすみませんでした。


よし、普段通り、普段通り


「お待たせしました」


日向は顔を上げる。相変わらず綺麗だな。


「ううん、今来たとこ」


「今日は来てくれてありがとうございます。じゃあ行きましょうか」


「うん」


「隣の駅のイタリアンです」


店は陽子に決めてもらった。ファミレスか居酒屋にしか行ったことがない俺にとって、イタリアンとか未知の世界だ。イタリアンとかフレンチとか社会人になってからじゃないの?


「イタリアンか。いいね」


日向は微笑む。


「イタリアンとか行くの初めてなんですけどね、えっへっへ」


なんか変な感じにごまかしてしまった。


「えーっとあれですね。」


なかなかオシャレな建物だ。


中に入ると、既に社会人のカップルや女子会中のOLさんたちがいる。


「じゃあ、このトマトソースパスタお願いします」


何とか無難に注文を済ませ、食事が運ばれてくる。


「なんで今日はイタリアンに誘ってくれたの?」


日向がワインを少し飲みながら言う。ワインが良く似合いますな。


「日向先輩と来てみたかったからですよ」


ちょっと的外れなことを言ってしまった。


だが、イタリアンのために日向先輩を誘ったのではなく、日向先輩を誘うためにイタリアンを選んだのだから、正直理由なんてない。


「それはどうも」


日向先輩は少し照れた。


もう、二人の間に詩織の話はあまりでない。あったばかりのころは、詩織の話くらいしか話題がなかったのに、よくここまで発展できたものだ。俺は心の中で感涙に咽ぶ。


「そろそろ出ようか」


しばらくして日向先輩が口を開いた。


ん?


俺はテーブルの上を見る。空になった皿とグラスがある。


もうこんな時間かーーー!


めっちゃ普通におしゃべりを楽しんでしもうた。これだと普通のお食事になってしまった。


ちょっと、まだ心の準備ができてない。


「はい」


俺は突然出番が来た学芸会の発表を思い出しながら、少し震えながら席を立った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ