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男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった   作者: ホーリョ
男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった
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キャッチボール

「おっ、後輩早いな」


土曜日、毎週恒例の野球サークルに行くと、花さんが声をかけてきた。


「花さん、お疲れ様です」


挨拶をすると、花さんはちょいちょいと手招きをした。


「どうしました?」


「今日女子が一人来なくて、私が余ってしまうんだ」


「キャッチボールしてくれないか?」


俺は肩が弱いから、女子とキャッチボールしてもそんなに大変ではない。


「ええ、僕でよければ」


二つ返事で答えた。


花さんとキャッチボールをしたが、この人肩が強い。


確かに、他の女子がセカンドやライトのポジションなのに対して、花さんはサードを守っている。


守備の花形、ホットコーナーだ。


野球好きの女子部員とは一線を画し、サークルでも戦力として見られている。


10分くらいキャッチボールをして、肩をゆっくりあっためた後、しばらく遠投をしていた。


多少手加減をしたものの、花さんの身体能力に驚いていた。


キャッチボールが終わり、ベンチで少し休憩をする。


バッティング練習をする先輩をボーっと見ていた。


「そういえば、後輩聞いたぞ」


隣に座った花さんが声をかける。


「ん?何をですか?」


花さんは口を俺の耳に近づけた。


「日向を口説いてるそうじゃん」


「なっ!?」


この人の口から日向先輩の名前が出るとは。


確かに同じ学年だが、学部も違うし、性格も反対だ。


地元が一緒だっけ?


「花さん、日向先輩を知っているんですか?」


「同じ主務だから、たまに一緒になるんだよ」


サークルは学校との連絡係として主務を一人置かなければならない。


主務のつながりか。


「へえ」


それには納得したが、問題はそこではない。


「っていうか口説いてなんかないですよ!日向先輩が言ってたんですか?」


俺が問い詰めると花さんはけろっという


「日向は仲良く話す後輩って言ってた」


よかった~花さんの偏見か。


「じゃあ口説いてることにはならんでしょ」


花さんは呆れたように言う。


「いや、あんな美人に近づく男は100%下心アリだろ」


大正解。


はい、おっしゃる通りです。


「そもそも、なんで僕の話題が出たんですか?」


ド正論で論破された俺は話題を変える。


「ああ、後輩法学部だから知ってるかなって思って名前出したんだよ」


学年も違う俺を会話のネタに出す花さんの会話のセンスには脱帽だ。


よほど話題に困っていたのだろう。


「でも、日向まんざらでもない感じだったぞ。ガンバレ後輩」


花さんはニヤニヤしながら言った。


この人はのせるのがうまいな~


あの日向先輩がそう簡単に落ちるわけないでしょ


そうは言いながらも、俺はその日、少し機嫌が良かった。


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