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男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった   作者: ホーリョ
男子校出身の俺にとって、青春はやはり大学にあった
12/48

センパイ

4月も、もう下旬だ。

この一か月、数えきれないほど自己紹介をして、

今までで一番多くの人と知り合うことができた。

そして、4月の下旬は待ちに待ったゴールデンウイークである。


さてさて、大学生になってから初めての長期休みだ。

この1週間は何をしようか。


とりあえず、2日はC学園東京組の奴らと遊ぶから5日間は暇である。



「後輩くん、どうした?」


サークルの練習終わりにボーっとしていると花さんが話しかけてきた。


新歓で俺のこと気に入ったらしくちょくちょく絡んでくる。


「花さん、ゴールデンウイークって例年何しているんですか?」


大学生の予定を参考に聞いてみた。


「サークルは初日に練習があって、後は休みだね」

「実家に帰る人も多いから。まあ、私はバイトだが」


だいたいバイトが多いらしい


「へぇー、花さん何のバイトしているんですか?」


「結婚式場」


結婚式場といえば飲食、塾講師と並ぶ三大ブラックバイトではないか


「ブラックじゃないですか」


花さんは苦笑した


「ああ、めっちゃキツイ」


「じゃあ、東京居るんですね」


「そうなるね」


花さんはあくびをした。

なんかこの人は女子女子してないから気楽に話せる。


「じゃあバッティングセンター行きません?」


「うん、いいよー」


わーい、東京のバッセンどこがいいとかわかんないんだよね。


あれ?


俺いまデートに誘った?


しかもオッケーもらったし。


ラッキー!!

やはり俺の青春ラブコメは大学にあった。


「ていうか、何なら今からでもいいぞ」


花さんはあっさりという


「花さんがいいならいいですよ」


いきなり今日か

もしかしたらゴールデンウイーク中に二回目デートができて


そのまま、ゴールするかもしれない。


ウホッ

まあ、そんなに世の中甘くないだろうが



「ふう、いい汗かいたー」


バッセンで打ちまくった花さんが満足げに言う。


この人ただの野球好き女子かと思ったら

バチバチの実力派やないかい


「よし、後輩くん!ビール飲み行こう。君の年齢は聞かないことにする」


確かに今ビール飲んだらおいしいかもしれないが


「でも、東京って年齢確認するじゃないですか」


年齢確認しない九州がおかしいのか、律義に確認する東京がおかしいのか、俺はわからない。


「なあに大丈夫だよ。あそこの焼鳥屋は調査済みだ」


花さんは自信満々に指をさす。


「行くぞ後輩!」



結局、店では年齢確認をされて、俺はちびちびとウーロン茶を飲んでいる。

一方の、花さんはビールと焼酎ロックを交互に飲んで早くも出来上がっていた。


「ねえねえ、コーハイ。男子校では彼氏がいたの?」


トロンとしていた花さんの目が、また妖しく光る


「いませんよ。まあ壁ドンはされたことありますけど」


せっかくだからサービスしとくか


「キャーその話詳しくほれほれ」


適当にBL話をすると、花さんは大喜びで酒を飲む


「ねえコーハイ。私って女の魅力ないかな」


完全に酔っぱらって突っ伏した花さんがいきなりぶっこんでくる


「き、急に何を言い出すんですか笑」


「いっつも彼氏には最後にそう言われて振られる~」


花さんは少し半泣きだ


この人、酔ったらいきなりか弱くなるんですけど


めんどくせぇ


「ええ…かわいいと思いますよ」


一応、セオリー通りに褒めてみる


「ありがとん~でもコーハイは男子校で美的センスぶっ壊れているだろうからな~」


せっかく人が褒めているというのにひどい言い草だ


「っていうかコーハイ全然飲んでないやんけ。ほら焼酎飲め焼酎」


花さんは自分が持っている酒を押し付ける

俺も酒を飲みたかったし、差し出された酒を少し飲む


「結婚式場でバイトしてると焦るよ」


花さんはそう言って突っ伏す

確かに、友達の結婚式で未婚の女性が焦るって聞くけども


「流石に早くないですか?」


「結婚願望が強いんじゃー」


あれか、彼氏は旦那の進化前って考え方か


「なんか重そう」


正直に言ってみると、花さんはがばっと顔を上げる

心当たりにあるようだ


「やっぱり!?私重いのかな~」


ここで、お席の時間になり、店を出た。

正直、助かった。

この人酔ったらめんどくさい



花さんは野球の守備の時のように中腰だ


「大丈夫ですか?歩けます?」


「無理です~気分悪いです~」


そして、俺の肩に手を回してくる。


「コーハイ肩貸して」


寄りかかってくる花さんは少しエロい


「これお持ち帰れるんじゃ?」


これお持ち帰りできるんじゃ?


「心の声が漏れてるぞコーハイ」


花さんは俺の肩に回していた手で、俺の頬をつねる



「ここだここだ、はいありがとうね~」


焼鳥屋のあった駅から少し歩くとアパートが見えた。

俺の家とは大学挟んで反対側だ


「ゴールデンウイーク暇なんでもう一回誘っていいですか」


お別れする前に、せっかくだからデートの言質を取ってみる。


「グイグイ来るな~」


花さんは少し笑いながら、頷いた


「いいよ」

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