表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

空は暗いけれど

作者: 雫石

今日も曇天を歩く。

見上げる空はいつも暗く、時には泣いている。

煙草の煙が空に吸い込まれ消えていく。

私も同じように消えれればいいのに。

そんな事を夢想しても現実は変わらず、空も暗いまま。

私は一体何処に行きたいんだろう。何者になりたいんだろう。

分からない。分からない。分からない。

この苦悩の末に待つものが何であるか分からない。


だから人は進むのかもしれない。

自分が分からないから。世界が分からないから。

煙草を燻らせながら私は歩く。

灰が落ちる。地面には幾人もの人間の足跡。

私のような人間が他にもいるのだろうか?

何も分からない人間。

分からない事から抜け出す事の出来ない自分。

嫌になる。壊したくなる。自分も。世界も。


ふぅーと息を吐く。空に向かって、世界に向かって息を吐く。私はここにいると分からせるように。


それは押し付けかもしれないけれど、確かに私はここにいる。


煙草に再び火をつけた。紫煙が舞う。私を取り囲むように。甘い香りがする。この世界とは似つかわしくない優しい香り。ずっとこの香りに包まれていたい。

そんな気持ちにさせてくれる香り。


この香りを嗅いでいる時だけ、生きていてよかったなと思える。この香りは私の中の死神を追い払ってくれる。私をこの世界に留めてくれる優しい香り。


私も、そんな誰かの香りになりたい。


最後まで読んで頂きありがとうございます。

今回は、頭に浮かんできた言葉たちをただただ連ねてみました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ