登場人物1
・博麗霊夢
幻想郷を維持するための結界 博麗大結界を管理する巫女。また異変解決のスペシャリスト。性格は物静かでさばさばとしており他人や物事に対して常に達観したような物言いをする。しかして、心根は優しく困っている相手は基本的に手を貸すスタンス。(文句は言うが)そのためか人間は彼女にあまり近づかない。しかして、妖怪からは信頼をその身に受けているという代々の巫女の中でも変わり者。魔理沙とは親友。紫とは師弟であり親。勇儀とは姉妹のような関係。代々の巫女とは違い後天的に博麗の巫女の力を身に着けたため寿命は短いと思われる。口癖は(仕方ない~)博麗の巫女としての力はトップクラス。その力は先代巫女にも勝るといわれている。しかし、自身の境遇と力による身体への影響に葛藤を抱く毎日。平和になった現在でもその不安を隠せず時折姿を消しては皆に心配されている。(この時はだいたい旧都にいる勇儀に会いに行っている。親代わりであり師のような存在である紫には複雑な感情を抱いている。認めてもらいたいが紫の冷徹な物言いに接し方がわからない様子。その分自分を本当の妹のように扱う勇儀にすこぶるなついている。霊夢が達観するような物言いをしているのも紫の影響が大きい。
今回の異変では以前までの異変とは違い一度は友として接していた妖怪相手にするということで迷いが見受けられる。それを紫に指摘され自身の博麗の巫女としての立ち位置に再度疑問を抱き始める。
親友である魔理沙のことを心底うらやましく思っている。自由で縛られない彼女を見るたびに決して届かない自身の願いを再考し、諦観するという螺旋にとらわれていく。
・霧雨魔理沙
魔法の森に店を構える人間の魔法使い。不老不死の研究に勤しみ日夜奇妙な実験を行う。性格は明るく皮肉屋。前向きに性格が歪んでいる。自身の目的のためなら割と容赦のない手法をとることもしばしば。しかしてその悪びれない態度が妖怪からはおおむね良い印象を与えているらしい。曰く魔理沙だから仕方ない。だが、そのいい加減な態度とは裏腹にとてつもない努力家。後天的とはいえ博麗神社から巫女の力を与えられた霊夢とは違い自身の力のみで霊夢と肩を並べるほどの力を手にした人間。だからこそ彼女は自分の力に絶対の自信を持っている。
妖怪たちとの交流も広く特に妖精たちと仲が良い。達観した様子の霊夢とは真逆の性格。よくしゃべるしよく笑う、そしてよく怒る。霊夢の抱く葛藤に気づいてはいるが、特に触れる気はないようだ。彼女曰く親友はただそばにいるだけでよいとのこと。意味は分からないが、自身をもって答えている。霊夢のことを心配はしているが、必要以上の接触はしない。それは暗に魔理沙が霊夢のことを信頼しているからであろう。
・八雲紫
幻想郷を創り出した最古の妖怪の一人。またの名を大賢者。空間を操り、それを使い移動したり別次元のものを召還したり多種多様な力を操る。自身の式として藍を従えている。性格は冷静冷徹。幻想郷の維持を第一に考えており、それに仇為す者には一切容赦しない。娘であり弟子でもある霊夢に対しては常に冷たくあたる場面が多々見られる。その真意は不明だがよく霊夢に対する振る舞いに悩み藍に助言を求めることもしばしば・・・。
元は普通の人間であった霊夢を半ば無理やり博麗の巫女にしてしまったことに負い目を感じており、特にここの所自身の在り方に悩む霊夢の姿を見ては胸を痛めている。霊夢の寿命のことにも気づいており、幻想郷のためだと言い聞かせているが、踏ん切りをつけることができない。紫は代々の博麗の巫女を見つけ出したきたその人であり、言えば幻想郷のために巫女たちを生贄にしてきた。しかし、先代巫女の悲痛な死にざまを目の当たりにしたときに自身の過ちに気が付く。しかし、ほかに手段がないため、新しい巫女として霊夢を巫女に仕立て上げた。
このことを知るのは彼女の古い知人である森近霖之助と友人の西行寺幽々子だけである。
霊夢になつかれている勇儀に嫉妬しており合うたびに喧嘩ばかりしている。
・星熊勇儀
地底の旧都に住んでいる鬼。以前は鬼の四天王 力の勇儀といわれた大妖怪。現在では地底の妖怪の面倒を見る頭取のようなことをやっている・地霊殿の古明地さとりとは旧知の仲。性格はざっくばらんとしており、すがすがしいほどに竹を割ったような性格。そのためか皆に頼られ面倒見の良いお姉さんといったところ。昔霊夢が博麗の巫女の修行の際、紫に泣かされていたところをよくあやしていた。そのため、勇儀も霊夢のことをかわいがっており本人曰く霊夢を泣かせるやつがいたら三歩どころか即殺すと皆に宣言している。霊夢に人間としての常識、正しさやその在り方を教えたのも勇儀。霊夢の生い立ちを知るがゆえに味方になってくれた心優しい鬼。だからこそ、地上との不可侵の掟を曲げてでも霊夢に会いに来るなど過保護すぎるのも難点。
霊夢に冷たい態度をとる紫とは常に喧嘩ばかりしている。霊夢の体の異常には気づいていない。その原因が紫にあると知ったら彼女は・・・
・森近霖之助
人里の離れに香霖堂というがらくた屋を営んでいる。半人半妖という稀有な種族。収集癖があり店に並んでいるものはほとんど彼が外の世界から持ち込んできた物ばかり。(紫にお願いして外の世界に行っている)そのくせ並べている商品は売り物でないと言い張ることもしばしば・・・魔理沙がよく遊びに来るがたいていは物を盗まれるため歓迎はしていない。
性格は穏やか。幻想郷には珍しい常識人。勇儀と紫とは古くからの飲み友達。以前はよく先代巫女を交えて飲みに行っていた。
また、知識にたけており常連の魔理沙や霊夢に外の世界の知識を与えている。自らが他にない半人半妖という種のためか他人と交わることが少ない。しかし、訪れる者には親切にふるまう。紫のやっていることを知ってはいるが、特に口出しはしない。紫のことをよく気にかけている。
・先代巫女
霊夢の前の代の博麗の巫女。本名博麗麗華。幻想郷の歴史の中で最も波乱に満ちた時代に巫女となった人間。その力は歴代随一の実力だが、そのためかその力は妖怪を倒すためだけに振るわれることとなった。
性格は明るく激しい。嫌なことは嫌と言い放ち、相手のことなど考えない傍若無人なふるまいを主とする人物。顔立ちは美人の部類に入るのだが、身の回りのことを何一つ気にせず、平気で人前で裸になる破天荒な人物。
しかし、いざ巫女の仕事となれば誰であろうと容赦しない烈火のような印象を与える。
彼女について知っている者はそう多くなく、数えるだけでも当時の相棒である八雲紫。麗華の世話をしていた森近霖之助。当初は敵同士だった星熊勇儀。そのほかに風見幽香 四季映姫・ヤマザナドゥ 射命丸文のみとなる。
言い伝えでは、先代巫女は人間を守るために戦って死んだとされているが、それが真実かどうかは分からない。