密室残虐遊戯酒
青白い壁。結露のような不気味な自然の素振りでヌルっと現れた死体、鏡に写すほど肌は壁の青白で。磁器のような色艶、裸体は女。
頸を目掛けて鬼、昏睡の姫、滋養と薫香にまみれた餌食で。
呼気奪われて女、ぐったりうなだれ伏す。
途端鬼はむさぼりだす、毛穴からすすり泣く、音。くぐもった、濁った響きが。屍から酒溢れて、青白の肉、青の血液、毛穴に零した酒で鬼を染め。
部屋一杯へとすすり泣き! 昏睡と屍と鬼の犇めき。死を生むごと音は充満して。
やがて酒は部屋を満たして……今度は鬼。
肉の節穴、穴と見つけて液が侵入して。
すすり泣き。
死体とてうなだれた鬼の口腔逆流して酒は音たてて闇に消え。
酒に漬かった鬼は海中へ、透明に流されて。