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0・嘘をつくオオカミと悲しむネコ
こんにちは。
こちらは『猫はふて寝する』のオオカミくん(?)が主人公です。
俺、大神 京は嘘つきである。
俺には中学からずっと好きな人がいた。高校生になり、その好きな人から告白された。
とても嬉しい。
しかし。
俺は意外な言葉を彼女に言い渡す。
そう、俺は彼女の事が好き『だった』!彼女は俺の事が好きで、俺が自分の事を好きだという事を知っていた。
しかし、もう俺の気持ちは過去形なので、彼女の中では『自分の事を好きだという事を知っていた』ではなく、『自分の事を好きだと思っている』である。
今でもその時の事ははっきりと覚えている。忘れたくても絶対に忘れられない。
俺が言った言葉で彼女は膝から崩れ落ち、両手を顔に当てて泣いてしまった。
これが原因となり、彼女、近津 恵聖は最悪な悲劇が待ち受けていたのであった。
ご愛読ありがとうございます。
次の章『大神京』は『猫はふて寝する』の『近津恵聖』と連動?します。