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なろうだけよ-短編

パパを許しちゃいけない in クリスマスイブ

作者: ササデササ
掲載日:2015/01/03

5.

 一枚の紙切れが食卓にあった。

 これでもクリスマスプレゼントのつもりらしい。

 馬鹿ね。私。

 号泣してしまうなんて……。

 どこの中年腹が、どんな心境で、書いたのかしら。

 馬鹿じゃないの。ふざけないでよ。

 涙が止まらないじゃない……。 

 



3.

 明日はクリスマスイブ。

 いや、もう今日はクリスマスイブ。

 そんな深夜に私は叩き起こされた。


「パパ許せない!」


 と妹は随分とご立腹の様子。


「どうしたの?」


 私は頭の睡魔たちを掃除しながら、聞いた。

 

「酷いのよ。信じられないの! 本当、パパって許せない!!」


 そう言うばかりの妹からは何の要領も得ない。

 一体パパは何をしたんだ?

 とりあえず、寝たい。

 寝よう。

 私は妹を放置して、寝ることにした。 




2.

 夜中の2時に目が覚めた。

 お花を摘みに行きたくなった。

 なんて、心の中で気を使う必要もないか。

 トイレに行きたい。


 一階に降り、トイレに向かう途中、和室から変な音が聞こえた。

 つまりはパパママの寝室から、がさがさと物音が聞こえた。


 強盗?


 私の頭は勝手に防御体制に入る。脳を覚醒させる。


 コッソリふすまを開け、覗いてみれば……。

 いたのは強盗じゃなかった。


 寝ているママと、起きてるパパ。

 パパがママの枕元にプレゼントを置いているみたいだ。

 そっか。今日はクリスマスイブだもんね。


 でも……。

 何やってんのよ!

 パパは信じられない行動に出た。


 深夜だろうが関係ない。

 私は姉を起こさねばならなかった。




1.

 娘たちのへのクリスマスプレゼントは、現金だ。

 いつからそんな娘に育ったのか、もう3年ぐらいは現金を要求される。

 全く可愛気はないのにやたらと可愛い娘に育ちゃったもんだ。

 

 でも、ママは違う。

 いくつになっても、「あなたにお任せするわ」と言ってくれる。

 

 それはそれで悩むだのだけど、こいつは嬉しい悩みだ。

 娘たちには毎年笑われるし、本当に悩むのだけど、こいつは本当に嬉しい悩みだ。

 

 今年は膝サポーターと腰サポーターにした。

 どうも、最近痛がってるみたいだったからな。

 

 しかも、メッセージ付き。

 初の試みだ。

 

 結婚30周年の記念的クリスマスだからな。

 普段言えないことを、書いてやった。

 何度も読み返した。

 抜かりは無い。


 後は寝ている妻の枕横に置くだけだ。




4.

 結局、妹は寝かせてくれなかった。

 ウルサイ奴だ。

 すっかり目が覚めた私は、妹をなだめ、事情を聞いた。

 

 ……なるほど。

 パパサンタはママの枕元にプレゼントは置いたものも、メッセージカードらしきものを抜き取ったと。


 下らないなぁ。


 別に好きにさせとけば良いじゃない。

 でも、私はそのメッセージカードを見つけねば、寝かせてもらえないらしい。

 どこに隠したのかは見当がつく。

 でも今は無理だ。

 私は妹を説得し、やっと寝られることができた。

 すっかり覚めた頭を、再び睡眠モードに戻すのに手間取った。

 今日も睡眠不足だわ。


 翌朝、パパは仕事に行った。

 ママはプレゼントでご機嫌だ。

 私たち姉妹は、書斎の鍵付き引き出しから、無事にメッセージカード救出する。

 鍵はどうしたかって?

 そんなの、スキを見て合鍵作っておくでしょ? 普通。

 あとは食卓に置いてっと。

 今日は講義もないから家でゆっくりしたかったんだけど、外に出るとカップルがいてムカつくし。

 仕方ない。

 姉妹揃って出かける事にした。

 

 ちなみに、メッセージカードにはこう書いてあった。


『愛している。これからも、いままでも』


 それだけ。

 全く、面倒臭い家族だ。

 小さなことで騒ぎすぎ。

 嫌いじゃぁないんだけどね。

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