ルシアを探しに ①
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ルイ 視点
父上に相談し、サルファでの捜索は、小規模で目立たないように行う事になった。
メンバーは、私と騎士団長のルイス、最年少で魔塔長となった、私の幼馴染アロイス。
アロイスは6代前の王弟が降下し公爵となったリファン公爵家の長子だ、国一番の魔力量を誇り、いわゆる天才だ。
見た目も黒いくせ毛を短くし、濃い紫の瞳で長身。
黒いダイヤと呼ばれ、令嬢たちから人気が高いが本人は全く興味がない。
少し堅物だがいいやつだ。
それに今回の捜索には、絶対についていくと譲らなかった。
まあ魔女が関わっているとすれば、アロイスは戦力になる。
出立の日
「まあまあ、誰が誰だかわからないわ」
静かに城を出るため、見送りは母上だけ。
私は立太子したばかりで、国民に広く顔を知られている。他の二人もなかなかに目立つため、アロイスの魔法で見た目を変えている。
「母上にも気がつかれないなら万全ですね」
「三人とも無理しないでね。辺境領は魔獣が多いと聞きます。何か困ったことがあれは、サルファの近くにあるシリン村に、私と陛下が婚姻を結ぶ際に力になってくれた素敵な魔女様が居るの。
その方を頼るといいわ。
お名前は ルナ・ラミエル様。お会いするたびに姿が違うからどんな姿か教えてあげられないけど、善良な魔女様よ。
陛下と私の事を話せばすぐにわかるわ」
「母上ありがとうございます。気を付けて行ってまいります」
私達三人は、行商人として辺境の地に向かった。
✿ ✿ ✿
サルファで目撃情報を探すと、一件の仕立て屋にたどり着いた、先月その仕立て屋に、グリフィンに乗った少女が荷物を届けに来たようだ。
カラン。カラン。
ドアのベルが鳴ると、恰幅の良い店主らしき男が出てきた。
「行商人かい?家みたいな仕立て屋とは言っても、洋服の修繕ばりの店になんの用だい?」
「人を探していまして、先月こちらの店にグリフィンに乗った郵便屋がきたと伺いまして」
ルイスが丁寧に店主に話しかける。
「アマンダが送って来た荷物か」
「私達も仕事をお願いしたいのですが」
つい気が逸り、前のめりになる。
「おーい ジョージ、シリン村のグリフィンに乗ってる子はなんて言ったかな~」
「父さんなんだい大きな声で」
「この兄さんたちが、その子に仕事をお願いしたいらしい」
ジョージと呼ばれて出てきた少年は、怪訝そうにこちらをじろじろと見て仕方なく話し始めた。
「僕の16歳の誕生日に、アマンダおばさんからお願いされたケーキを持ってきてくれたんだ。
。。。。
だいたい レイラはまだ15歳で、お手伝いでしか運ばないよ。
だからお兄さんたちの仕事は引き受けないと思う」
「その子はレイラと言うんだね、教えてくれてありがとう。
そのアマンダおばさんは何処に住んでいるのかな」
少年は、突然険しい表情をして奥にひっこんでしまった。
「あはは。 すまないな、兄さんたち、あいつは人見知りでね。
妹のアマンダは少し距離があるが、隣村のシリンでパン屋をしている。
小さな村だから行けばすぐにわかるだろう」
「親切にありがとうございます、助かりました」
店主に挨拶をし、店を出た。
「もう日が暮れる。明日の朝一番でシリン村へ出発しよう」
「はい。ルイ様」
「やっぱりうちのワイバーンを連れてくればよかった。。。。。」
アロイスが小さくつぶやいた。
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