=15年後= シリン村
読んでいただきありがとうございます。
穏やかに季節が流れ、あの夜から15回目の夏を迎えていた。
「おーい! レイラー!」
手を振る青年の元に、鳩羽色のグリフィンに乗った、ヘーゼルブラウンのふわふわの髪を後ろでひとつにまとめ、透き通るような白いに、薄紫の瞳を持つ可憐な少女が下りてきた。
「ジュール。もう仕事終わったの?」
「ああ。今日はもう終わりだ、ラミばあさま腰の調子はどうだ?」
「ラミばあさまは大丈夫よ、自分で薬を調合してたわ」
話す二人の元に、パン屋の女将がやってきた。
「ちょうどよかったレイラちゃん頼みたい荷物がるのよ
今日は隣町の甥っ子の誕生日なんだけどね、急な注文が入っていけなくなっちゃってさ、ケーキだけでも届けたいんだけどお願いできるかい?」
「はい。アマンダさん、直ぐに届けた方がいいですか?」
「ああ。あと少しで焼きあがるんだ、その間うちのパンでも食べてってよ」
「わーい。ありがとうございます。お腹ペコペコです。」
「甥のジョージは今日で16歳になるんだ、私が届けるより、レイラちゃんが届けてくれた方が喜ぶよ」
アマンダおばさんは、ジュールの方を見てにやりと笑った。
「誰さんがもたもたしてると、ジョージに取られるかもよ」
ジュールは耳を赤くして、チョコレイト色の髪をガシガシと掻いている。
「さあさあ二人ともおいで」
三人と一頭で、パン屋に向かっていると、道向かいの八百屋のアルおじさんが手を振っている。
「ルークほら、好きなのやるぞ」
アルおじさんがルークに干し肉をくれた。
「きゅる~」
喜ぶルークはかわいい。
私の相棒ルークは、鳩羽色の胴体に羽の先は私のペンダントの石と同じ青、光の加減で七色に変化する鳩羽色はいつも私をドキドキさせてくれる。
ただ、私が小さな時に、魔獣に襲われ助けてくれた時にルークは左目を失い、開かない。
私はルークの左眼をそっと撫でながら、もぐもぐとパンをいただいた。
「さあ焼けたよ。レイラちゃんよろしくね。
これは今日の依頼料。それと袋のパンはラミさんと一緒に食べとくれ」
私は焼き立てのシフォンケーキを背中のリックに崩れない様しっかりしまい。ルークの背中にまたがった。
「アマンダさんパン美味しかった。いつもありがとう、じゃあ行ってきます」
私は、アマンダさん、アルおじさん、ジュールに手を振り、ルークと空に舞い上がった。
「レイラ!気を付けて行けよ!暗くなる前に帰って来いよ!」
「ジュールは心配性だね~。
あーしかし、いつ見てもあのキラキラいろんな色に輝くルークはきれいだね~。レイラちゃんも日に日にきれいになるし。
ジュールにもジョージにもったいないね」
「おうよ、俺があと20年若ければな~」
「アル!若くったって、あんたにももったいないよ」
いつも誤字脱字感謝です。
毎日 1話づつ投稿したいと思っています。




