シリウス(ペガサス)とお散歩②
読んでいただきありがとうございます。
「ペガサス達は現在、ワイバーンの獣舎の一画をお借りしています。
どうぞこちらです」
マグナス直属の騎士だと言うフィンさんに案内された先には
ミントグリーンの胴体に白い翼を持ちつばさの先はカーキ色の
大きなペガサスを中心に。他にも白がベースの羽先がピンク色のペガサスや
茶色に羽先が黄色のペガサスなど5頭のペガサスがいた。
ひときわ大きなペガサスの隣にはニコニコのマグナス。
「やあ来たね、レイラ、こっちにおいで、俺の相棒シリウスを紹介しよう」
ペガサスに近づくとさらにシリウスは見上げる大きさだった。
「こんにちはシリウス、今日は会えて嬉しいわ」
手を差し出すとシリウスは私の手にスリスリと顔を寄せた。
かわいい~。
アロも同じように触ろうとするが、ぶんぶんと頭を振ってシリウスが嫌がる。
「はは、アロイス殿はシリウスに嫌われたな」
マグナスが、ガハハと笑った。
他のペガサスにも挨拶をすると、私にもアロにも体を触らせてくれた。
「みんなおとなしくていい子ですね」
「十分に訓練されています。私の相棒はこの茶毛でチャロと言います」
「チャロ。 よろしくお願いします。チャロは女の子ですか?」
チャロは他のペガサスよりも少し小さく、栗毛でたてがみも
カールしていてまつ毛も長い。
「はい。女の子ですが、とても足が速く力持ちです」
「わーチャロすごいのね~」
チャロを撫でながら褒めると、後ろからシリウスに鼻で背中を押された。
「レイラ。シリウスが背中に乗れって言ってるよ」
マグナスがシリウスの上から私に声をかけてくる。
「いいの?嬉しい」
「ほら」
マグナスが差し出した手を取る。
「レーア。危ないから俺が一緒に乗る」
アロが私を引き留める。
「アロイス殿、シリウスはペガサスの中で一番安全だし
私が責任をもってお守りするから大丈夫。
フィン。チャロにアロイス殿を一緒に乗せてやってくれ」
マグナスは私を片手で引き上げた。
「わあ。高いね」
「怖くないか?ここに掴まって、行こうシリウス!」
マグナスの掛け声とともにシリウスが翼を羽ばたかせふわりと浮いた。
地を駆ける時と同じように足を運び、翼を動かす。
あっという間に空に舞い上がった。
「おい!待て!」
叫ぶアロがどんどん小さくなる。
「わーすごい。ルークとはまた違う感じ、鞍がついてるから乗りやすいのかな?」
「レイラ寒くないかい?」
「うん。大丈夫」
風が気持ちいい~。
「横のりで辛ければもっと俺に寄りかかっていいぞ」
そう言われて見上げるとマグナスが近い!
アロやお兄さま以外の男性とこんなに近いの初めて。
緊張しちゃう。
✿ ✿ ✿
マグナス殿下 視点
「わあ。高いね」
レイラはシリウスの背に乗っても怖がること無く、キラキラの笑顔だ。
「怖くないか?ここに掴まって、行こうシリウス!」
レイラのふわふわの髪が頬にあたる。
シアワセダ~。
「おい!待て!」
あいつに掴まらないように直ぐに空まで駆け上がる。
「わーすごい。ルークとはまた違う感じ、鞍がついてるから乗りやすいのかな?」
鞍の手持ちに掴まるかわいい手。少し赤いか?
「レイラ寒くないかい?」
「うん。大丈夫」
喜んでくれてよかった。
あ~。シリウスを連れてきてよかった。
「横のりで辛ければもっと俺に寄りかかっていいぞ」
レイラが俺を持上げて頬を染めた。 くぅーーー。かわいい。
このままゾール国まで連れて帰りたい。
抱きしめたい。
キスしたい。
「おい。俺たちを置いていくな!」
「マグナス殿下!」
チャロであいつとフィンが追い付いてきた。
「ちぇ。チャロは本当に足が速い……。」
「なんですかマグナス殿下!勝手な行動は許しませんよ」
「わかったわかった。あと一周城の周りを回ったら戻る」
俺はレイラとの大切な時間を楽しんだ。
✿ ✿ ✿
「空のお散歩楽しかった。乗せてくれてありがとうシリウス」
獣舎に戻るとレイラがシリウスの首を撫でている。
シリウスも気持ちよさそうだ。
そうだ!レイラにメスのペガサスを送るのはどうだろう!
シリウスと番になるような~。
「顔が驚くほど緩んでますよ」
「なんだよフィンいいだろ~。そうだフィン!チャロに姉妹はいたかな?
なんだその眼は!」
あいつが足早に近づいてきた。
「マグナス殿下、今日はありがとうございました。明日話をする時間を
頂けないでしょうか?」
「アロイス殿。
承知した。伺っていい時間をフィンにし知らせてくれ」
俺は気持ちを引き締めた。
マグナス殿下の小さな夢がかなってよかったです。




