アロイス・リファン公爵令息
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パルミエ(銀髪のお姉さん) 視点
私は、ガルシア伯爵家の娘パルミエ。
貴族令嬢で平凡な魔力ではあるが、お父様のコネをフル活用しこの魔塔に入職した。
その目的は、麗しの黒いダイア:アロイス様と一緒に仕事がしたかったから!
そして、私がアロイス様の隣に妻として並ぶため!
アロイス様とは同じ年ながら、小さな頃から社交の場でも遠くから眺める事しかできず、学院に入ってもアロイス様は飛び級して既に魔塔長。
あのクールなまなざし、シャープな輪郭つやのある黒髪が風に揺れる。
キャ~。素敵。
入職してもなかなか近寄れなくて、何とか声を掛けられる様になったのに。
少しすると長い期間アロイス様は魔塔に来なくなった。久しぶりに出勤されたと聞き、急いでお部屋に駆け付けると。
私の目の前には絶望的な光景が広がっていた。
「アロ。。」
まだ幼さの残る可憐な少女がアロイス様と手をつなぎ、アロイス様に愛称で呼びかけた!
無表情以外見たことのないアロイス様が、その少女にやさしい笑顔を向けている。
なんで……。
外見はアロイス様に見えるけど、違う人なのかしら?
握り潰されそうな心臓を抑え、声をかけた。
「失礼します」
「やあ。パルミエ嬢、書類を持ってきてくれたのかい?」
「いえ……。書類内容の確認に」
「ああ。治癒魔法関係の資料を集めて欲しいんだ」
「わかりました。直ぐにお持ちします」
急げばまた会えるかしら。ご挨拶はしてもいいわよね。
「魔塔長、久しぶりのご出勤ですね。明日からはご出勤されるのですか?」
「…………」
クールビューティー。
声をかけてもまったくこちらを見ない。
「かわいらしいご令嬢ですねどちらのご令嬢ですか?」
「…………」
少女はアロイス様と私の顔を交互に見て私と目が合った。
ちょっと。かわいい。
だからって、挨拶もできないのかしら。
「かわいらしいお嬢さん。どちらの家の方かしら、伯爵家の娘である私の顔がわからないなんて、もしかして貴族でもないのかしら?
どちらにしても目上のもに挨拶もできないなんて」
「あ。」
少女が私に話そうとするが、アロイス様が、つないでいる手を引き、自分の背後に少女を隠した。
「誰が 話しかけていいと言った」
「あああ。 パルミエ嬢、いろいろあって今日から私が魔塔長になったんだ。
そちらのご令嬢は、アロイス様の」
「知らぬものに話す必要はない」
ガブリエル副長の説明は、アロイス様にさえぎられた。
何なのあの子!目上に挨拶もしないなんて。
アロイス様に連れられて、いい気になってんしゃ無いわよ。
私が悪いみたいじゃない!
少女を睨もうとして、アロイス様と目が合った。
凍るような眼で私を睨むと、アロイス様は副長に手を上げ少女と手をつないだまま部屋を出ようとする。
このままじゃ私が悪いみたいじゃない。
アロイス様の何なのよ!
「あいさつくらいしなさいよ!」
少女の腕を掴もうと手を伸ばすが、バチンと弾かれ体が後ろに吹き飛び、意識を失った。
✿ ✿ ✿
気がつくと魔塔長室のソファーに寝かされていた。
「いたたぁ~」
「目が覚めたかい?パルミエ嬢」
「ガブリエル副長。……私どうしたんですか?」
「アロイス様の最後の仕事だ」
ガブリエル副長の差し出した書類は、私の解雇通知だった。
アロイス様のサインが入っている。
私は青くなり、再びソファーに倒れ込んだ。
「パルミエ嬢、リファン公爵家からも正式な抗議が、ガルシア伯爵家に届くらしい。
私は口止めされているから、これ以上説明できないが、早く帰ってお父上に相談した方がいいんじゃないかな」
そうよ!
お父様は私に優しいもの、きっとリファン公爵との事うまくまとめてくれるわ。
「部屋の外に出る事は禁止する。これで済んでよかったと思え、お前は家を潰す気か!」
帰宅するなりお父さまに怒鳴られ、自室から出る事を禁止された。
なんでなんでなんで~。
(#^^#)
アロさまのレーア以外への対応を他人目線で書きました。




