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無人島に放り出された転生おっさん、スキル【AI】でサバイバルも気付けば快適な理想郷!  作者: タジリユウ@6作品書籍化


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第23話 竹製の罠


「よし、これで完成だ!」


『はい、強度も問題ないと思います』


 ルナと作った竹製の罠が完成した。


 細長い竹を編みこんで作った罠は細長い筒状になっており、入り口が返しのようになり、一度入った魚を逃がさないようにできている。これを石を使って川の流れを狭めて、ある程度急な場所の川底に仕掛けておく。


 すると川の流れによって流れてきた魚がこの筒に入り、出られなくなるというシンプルな罠である。


「こっちの方は本当に筒のままだけど、なんも入れなくていいのか?」


『マスターの世界ではウナギを獲る漁などに使われていた罠となります。この川にウナギはいないと思われますが、他にも暗く狭い場所を住みかとする生物がいる可能性はあります。エサなどを入れなくても、その竹筒を巣にしようとした生物が入ってくるかもしれません』


 筒状の罠とは別に長い竹を用意した。こちらは本当にシンプルで、1メートルほどの長さに割った竹の節を一番最後だけ残して、すべて取り除いた竹筒だ。そして節を残した方とは反対の竹の先に穴をあけ、そこにツタを巻いて引き上げられるようにしてある。


 川底に石などを重しとして沈めておき、回収する時は一気にこのツタを引っ張ればそこを住みかとして入っていた生物を獲ることができるらしい。


 ルナの爪はだいぶ鋭かったので、錐のようにして指を回しながら穴をあけている。やはり金属がないと加工できる物にも限界があるから、加工道具は欲しいところだ。


「こっちはダメ元かもしれないけれど、作るのはとても簡単だったからな。できれば何匹か魚が獲れてほしいところだ」


「そうだな。やっぱし肉か魚が食いてえところだぜ」


 大きな筒の罠は竹を加工するのにかなり時間はかかったが、竹筒は数分でできた。釣りの場合、釣り竿はすぐにできるが、エサを探したり釣りをしている時間が長くなってしまうし技術も必要らしい。


 今は他にもやらなければいけないことが山ほどあるし、時間は有効活用していかないとな。


「設置も完了っと。あとは数時間おきに罠を確認してみよう」


「おう!」


 半日くらいかかってしまったが、大きな筒の罠を3つと、竹筒を10個ほど用意した。罠の方は拠点から海の方へ向かいつつ、所々に設置していく。あんまり同じ場所に設置しても意味がないからな。


 今日の残りの時間は海の方へ向かいながら、素材を集めていく。




「よっしゃ、またツルがあったぜ」


『ツルは紐の代わりとして使用できます。つなげれば長くすることも可能ですので、できる限り確保しておきましょう』


「ああ、了解だ」


 川の横からそれほど逸れないように森の中を歩きながら海へと向かう。道中にある食材や素材などは確保して川の方へ持っていき、拠点へ戻る際に回収していく。


 ついでに燃料となりそうな小枝も探す。アイも言っていたが、雨が降って木々が濡れてしまうと燃料となる木々がなくなってしまう。今後のことも考えて、多めに確保しておこう。


「あと作れそうな道具は木をツルで結んだ木槌と貝殻を削って針なんかか」


『服も早急になんとかしたい物のうちのひとつです。植物や魔物の毛皮などを縫い合わせる際に針があると便利ですね』


 食と住を確保できてきたので、お次は衣である。この無人島についてからずっとシャツとスーツで過ごしているが、毎日汗を流しているし、さすがに臭いが気になってきた。川で洗濯をしたいところだけれど、替えの服すらないからな。


 この島には大きな植物も多いから、最悪の場合は葉っぱの服という手段も残されているが、なんとかして避けたいところである。


 アイによると、罠によって確保した魔物の毛皮を使い、植物の繊維を一度ほぐしてからねじって編み込んだツルよりも強い紐を作って服を作るのが一番良い案だ。そのためにも貝殻で作った針とヤシの木の繊維などが必要となるので、それも確保する予定である。


 ……まだまだ必要な物はたくさんあるな。


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