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六月十日

<日記>

 六月十日(月)


 今日は頑張ってわたしから皆月くんに挨拶をしました。蚊の鳴くような、というより、それにも負けるような小さな声になってしまいましたが、皆月くんはちゃんと聞き取ってくれたようです。わたしだけを見て、優しく微笑んで、「おはよう、野々村」と挨拶を返してくれました。それだけのことで胸の奥がきゅっと縮こまって、頬が緩んでしまいました。


 移動教室のときにお付き合いのことを切り出しました。他のクラスメートはみんな教室を出ていっていて二人きりです。ここしかないと思いました。


「お返事なんですけど」とわたしが言うと、皆月くんはしゃんと背筋を伸ばして、「いいお返事でしょうか? 悪いお返事でしょうか?」とすかさず訊いてきました。お互い敬語になっているのが面白くて、お陰で肩の力が抜けました。


 いいお返事であることを伝えると、「じゃあ、もう一回ちゃんと言わせてほしい」と皆月くんは真剣な顔で言いました。それで、今週の土曜日にまたお出かけをすることになりました。それまではお付き合いはお預けのようです。今度はわたしが待たされる番になってしまいました。


 皆月くんから二度目の告白を受けるまであと五日です。今から心の準備をしなくてはいけません。心臓がもてばいいのですが……。

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