6話
「は?」
「かわされただと?」
男はイラつく。鋭い目線になっており普通の人が見たら逃げているだろう。
ってかなんでこんな威圧を感じるんだ?身長も高いし上から目線だからだろうか?まぁいいや。
「ふっ」
俺は笑う。
怖くないと言ったら嘘になるが、思った以上にパンチが遅かったためいけると思ったからだ。
それに威圧があるくせにそこまで強くないと察すると少し安心したこともある。
そう思うと一回ため息をし話す。
「これで正当防衛だよね」
そう言うと殴る。
そしてパンチが直撃する。
周りが見ていたらやっていないが周りがいないため躊躇なく殴れるようだ。
「ゔっ」
と言うと腹を抑えながら倒れる。
それを見た瞬間ため息をする。
なんだろうか、あっけなかったな。そこら辺の一般人だったらしい。
自分は一般人より少し強いぐらいだがもはや一般人より少し弱いぐらいだろうか?
「はぁぁ面倒くさいなぁ」
そう思っていると一回間があいたからなのか助けた女性が話しかけてくる。
「あのありがとう。」
と女性が言うと目線を合わせる。
「いや大丈夫ですよってえ!?」
目線を合わせた瞬間、見たことある顔が見える。
あの時のめちゃくちゃ可愛い店員だ。
焦っていたこともあるのか、汗が出ているがそれでも可愛い。
「え、なんでしょうか?」
と女性は困った顔をする。
店員だからだろうか?まぁ普通に考えて、覚えてすらいないだろう。
だったら特に何も言わない方がいいか…と思う。気まずい空気が流れると嫌だからな。
「いやなんでもないです。ってか大丈夫ですか?」
「全然大丈夫。ほんとに助けてくれてありがとう。」
と女性は笑顔で言う。
ってか優しいそうに見えるけど、結構さっきの発言見るとクールなんだな。
これがギャップってやつなんだろうか?
そう思っていると女性が話してくる。
「ってかお礼もしたいから連絡先教えて」
そう言うと、少し恥ずかしそうになっていた。
俺はそれを聞くと考え出す。そうするとすこしの間静かになる。
連絡先を交換するべきだろうか?
いやしかし、またあんなことが起きるともう立ち上がれない。人は裏切るやつもいる。
そう思うと一つのアイディアがうかぶ。
そうだ!これは復讐として使えるんじゃないか?
復讐目的だったら裏切られたってなんとも思わないしな。
そう思うと反応する。ついでに名前も聞いておこう!
「大丈夫ですよ!ってかそう言えば名前ってなんですか?」
「私は七瀬美音よ。あなたは?」
「俺は遠野尊と言います!」
「そうなんだ。」
と言うと連絡先を交換するのだった