わ た し
仄暗い小屋の中に三つの人影が蝋燭の火を囲むようにひっそりと佇む。
カーテンを閉め切ったその部屋は隙間から影を落とす夕日の他に何もない。
やはり殺してしまうべきだろうか。
わたしは白い服を身にまとう少女に目を向けた。
一方隣の黄色い服を着た彼女は、終始喋ることはなく、ただ柔和に微笑む。
青い服を着たわたしは俯きながら2人に目をやったが、やはり白い少女をここから出すわけにはいかない。
私が徐に立ち上がると、黄色い彼女は何か察したようだが、憎らしいほど柔らかいその笑顔は崩れることを知らない。
私は、少女の首を絞めた。
黄色い彼女は笑っていた。
私は、泣いていた。
少女は、無垢が故に残酷だ。
「ひどい」
と、だけ呟くと程なく息絶えた。
そして、わたしもゆっくりと死にました。
黄色い私は笑っています。もちろん声を出すことはありません。ただずっと微笑むだけなのですから。