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97-2.まずはポテサラ作り

お待たせ致しましたー






 *・*・*








 とりあえず、カイルキア様は私の後見人……つまりは後ろ盾になっていただくのは決定であり。


 彼が口にしたように、私に害を与える人間がこの先出てこないとは限らない。


 特に、国から賞与された人間が他国出身であろうと構わない。


 だからこそ、守らねばならない存在なのだと。


 恐れ多いけど、好きな人に見離されないのなら……いいのかなって勝手に思ったりと。


 ちょっと身勝手な事を考えてしまうが、そう思っておかないと緊張感を常に持ってしまうから。


 小心者の私にはそれくらい許してほしい。



「さて、チーちゃんの休憩もそろそろ終わりだし。チーちゃん、オムライス作りに行くわよ!」


「あ、うん!」


「わたくしも拝見しとうございますわお姉様!」


「おっれもー!」


「わたくしはもう少し休ませてください」


「うむ。シャルは頑張ったんだぞ!」


「チャロナ、楽しみにしている」


「はい!」



 カイルキア様に頭を撫でられたらすぐに嬉しくなるなんて、私も現金だ。


 ひとまず、男性陣が去ってから(悠花(ゆうか)さんもだからここは退室)、アイリーン様達にお化粧落としをしていただいてから、コックスーツに着替え。


 厨房に向かってからは、まずは米のつけ置きだ。



「これが米というものになります。そのまま炊く……煮るよりも、一時間ほど水につけておくと艶々した美味しい仕上がりになるんです」


「まあ!」


「ふむ。ホムラや黒蓮での主食の一つかい?」


「はい。これをオムレツの具材にします」



 用意するのは、




 卵(コカトリスでなくとも可)

 鶏肉(同様に)

 玉ねぎ

 ピーマン

 コンソメ

 ケチャップ

 塩胡椒

 バター

 米




 具材は色々あるし、アレンジも聞くが……私は前世でもお母さんの味や一人暮らしをしてた時のを再現することにして。


 今回はこの材料で作ろうと思います。



「時間も余裕がありますので、先にサラダの準備をしましょう」


「ですがお姉様。サラダこそはすぐに出来てしまうのでは?」


「ですね。けれど、今日作るのはポテトサラダなんです」


「「ポテトサラダ??」」


「ジャガイモをポテトっつーんだよ」


「「おお!」」



 そう言えば、前のチーズポテサラのパンの時はお二人はいなかったから。


 とりあえず、全員でじゃがいもを丁寧に洗って時間もあるから、今回は蒸す方向で行こう。



銀製器具(シルバーアイテム)から蒸し器を出して」



 本当に、レベル以外にいつのまにか追加されてるアイテムではあるが。


 使うのは主に私なので気にしないでおこう。


 大きめの蒸し器を出したら、下の鍋に熱湯(ボイリング)を入れて。



「お姉様、これはどうするんですの?」


「茹でてもいいんですが、今回は蒸気で蒸すという料理をします。ココア蒸しパンと少し似てますね」


「まあ、あの方法がここでもお役に立ちますのね!」


「この鍋が普及していれば、あの方法をしなくても済むんですが。今回はあるのでこれを使います」



 ロティの説明曰く、見た目以上に大容量に入るこの鍋でじゃがいもを入れて蒸して。


 串を刺して火が通ったのを確認したら、火傷に気をつけながら皮を剥く。


 そして、ボウルに入れて粗く潰したら、塩につけておいた薄切りの玉ねぎににんじん、あと夏が旬なので厨房に増えてきたきゅうりの水気を切ってから入れて。


 塩胡椒やマヨネーズ、好みでマスタード少々。



「味見しますか?」


「する!」


「しますわ!」


「俺も〜!」



 というわけで、ひとりひと口ずつ試食とあいなり。








【PTを付与します。



『ピリッと美味しいポテサラ』



 ・製造1キロ=3000PT

 ・食事ひと口=50PT



 →合計3150PT獲得



 レシピ集にデータ化されました!





 次のレベルまで、あと245400PT




 】







 マスタードの隠し味のお陰か、まろやかなマヨネーズ味なのにピリリとしていて。


 コリコリとしたニンジンの細切りときゅうりの食感もちょうどいい。


 玉ねぎは、塩につけて置いただけなのに辛味も残しつつ少しだけしゃっきりとしていて。


 じゃがいももホクホク感を残してるからバッチリだ!



「美味しいですわ!」


「こんなサラダ知らないんだぞ!」


「庶民の味だけど、美味いよな!」


『でっふ、でっふう!』


「盛り付けなどは、シェトラスさん達にお願いしてもいいですか?」


「ああ、構わないよ?」



 スープも夏だけど暖かいペポロンのポタージュ。


 メインはオムライスなので、ほかにおかずをつけるのは無しにして。


 まずはお米を炊くところから。



「つけ置き時間を、時間短縮(クイック)で進めさせて」


「クイック?」


「チーちゃんの持ってる技能(スキル)だな。物の時間を早くさせる……いわば、時間魔法の一種だ」


「まあ! そんなことが!」


「魔法……とも違うと思うんですよね?」



 タップとかで、バナーを操作するのだから魔法とは言い難いけど。科学っぽいことも魔法に近いと前世では思ってたし同じかな?


 とりあえず、操作してからロティに炊飯器になってもらって急速モードでセットして。


 私達はその間に、具材の下ごしらえだ。



「玉ねぎとピーマンは粗いみじん切りに。お肉も同様です。大量にありますので、手分けしてやりましょう」


「おー!」


「お任せくださいな!」



 そして、チキンライスを作る準備が整うのだった。


次回は火曜日〜

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