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魔物使いの少女  作者: つい
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すぐ調子乗る

 私はまたまた大きな問題に直面していた。ほんと、問題だらけの人生よ。


 魔物って、倒してもいいの?


 とういのも、魔物ってつまりは魔王の配下でしょ? 殺しちゃダメだよね?


『最近、私の部下の親戚の息子の同級生の姉の先輩の親戚一族を見かけないのだが、ハナ何か知らぬか?』

『あ、私の経験値になりました! 生きてますよ。私の心の中で、ね(ウィンクバチコーン☆)!』


 うん、絶対言えない。


 そして素材も売れない。


『ヘイ! 大将! 買取ヨロシクゥ!』

『あいよぉ!……ん? こいつぁ……俺の、息子!?』

『HAHAHA! 高く買い取っておくんなまし(ウィンクバチコーン☆)?』

『ひ、ひぇー! 魔王様ー!』


 店主と魔王のダブルアタック! 百回は死ねそうね。



「プレイヤー殺す? いやでも、素材は残らないし……デスペナのアイテムドロップで落ちたのを売るのもな……」


 デスペナにはいくつか種類があってどれかランダムで起きる


 1.経験値50パーセント減少

 2.アイテムのランダムドロップ(大体は所持金やポーション。クッソ運が悪いと装備品とかの貴重品)。

 3.(現実時間で)三時間全ステダウン。


 どれが一番辛いとか知らないけど、出来ればどれも貰いたくない。というかそもそも人殺しは良くない。道徳的にも。


 仕方ない、直接魔王様に聞くか……。


「ハナさん、どこに行くんですか?」

「あ、うん。魔王様に魔物って狩ってもいいのか聞こうと思って」

「今更な気もしますけどね」


 私たちもう既に魔物そこそこ倒してるもんね。ごめんよイモムシ一族。


 魔王様のいる玉座の間にいって、確認する。


「構わん。やれ」

「おk」






 ネルちゃんに乗って移動中。師匠もいるよ!


「ネルちゃんの炎使うと、死体が残らないんだよね……」

「爪とかで倒したいのですが、標的が小さいと狙いにくくて……射程も短いですしね」


 私の使役魔物には丁度いい火力がないんだよね。

 火力がない師匠とあり過ぎるネルちゃん。無力を極めし私。


「ただ新しい子を迎えるのもな……」


 ちょっと今は色々不安定なので、新しく戦力を加えるとしたら城争奪戦終了後。城に腰を落ち着けてからだ。


 すると残された道は、一つしかない。




 ネルちゃんから降りて私と師匠はイモムシ相手に戦闘中。その残された道と言うのは、私と師匠で何とか戦えるようになることだ。


「ふむ、いいぞハナ。一方的に、安全に、確実にダメージを与えられているではないか」

「ふっふっふ、当然だよ。師匠も、いい感じ!」


 私と師匠、どちらも反撃を貰わずに戦闘をやりきる。もはやイモムシなんて怖くない。


「ハハッ! 圧勝だね! イージー過ぎて笑いが止まらないよ!」

「調子がいいなハナ、よし。森まで行ってみるか?」


 私と師匠はイモムシを数匹、無傷で狩っていた。序盤の戦闘に比べればだいぶ動きはマシになったはずだ。


「いいね師匠! そいつはグットな提案だ! 今の私たちは(イモムシに対しては)無敵! 狼さえ来なければ余裕だよ」

「そうだな、狼さえ来なければ余裕だ」

「「HAHAHA!!」」




「……それで、狼にコテンパンにされたんですね」

「ハイ。正直、イモムシが楽勝すぎて完全に調子乗っていました……」

「すまないネルロ。私もなんだか、気分が良くなってしまってな……つい」

「「だが、後悔はしていない!」」

「……まあ、今度からは本当に気をつけてくださいね?」


 これも全部イモムシが悪いんだ! おのれイモムシ……。

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