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魔物使いの少女  作者: つい
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戦い方

 どのくらい時間が経っただろうか。ステータス画面を開き、骨折が治ってることを確認する。


「師匠、ネルちゃん、ありがとね」

「いえいえ、主人を守るのは当然のことですから」

「それでも、ありがとう。って、あれ? 師匠は?」

「師匠さんなら、食べ物を拾ってくると言って森の方に……」

「『狼の森』かぁ。……大丈夫かな?」

「何やら思いつめていたので……止めるに止められず……あ、帰ってきました!」

「全然見えない……」


 ドラゴンって目もいいのね。


 数分後、美味しそうな果物を器用に耳で挟み込んだ師匠が戻ってきた。


「起きたか、ハナよ」

「あ、うん……ん? ハナ?」

「ん? ああ、すまない主人よ」

「いや別にいいよ? というか主人もいいけど、なんか堅苦しいからハナって呼んで?」

「む、そうか。ではハナよ、体力回復が期待できる果物を採ってきた。とはいっても私が運べる量などたかが知れてるからな、まあ気休め程度だが」

「ありがとう!」

「いや、大したことではない……」


 そのあと私は師匠から貰った果物を食べて、始まりの街に帰った。帰りはネルちゃんの背中に乗って歩いた(ネルちゃんが)。流石に今飛ぶのは危ないという判断だ。めちゃくちゃ人に見られたけどしょうがない。


 街に近くまで来たら師匠達と別れてログアウト。質問攻めになる前に。


 そして今、一人ベットの中。


 やっちまたぁぁぁぁー!!


 今回冷静に考えたら私、シカに負けて泣いただけだよ!


 いやまあ現実世界で骨バッキバキになるような事故にあったことないし、痛みで泣くのは仕方がないかもしれないけど……。



 結局ネルちゃんも長い時間拘束しちゃったし、師匠はめちゃくちゃ心が傷ついてたし、こんなんじゃ先が思いやられる……。


 うーん、やっぱり私は戦闘できない。でも、全部ネルちゃん任せってのもなぁ。……あ、そうだ。ギルド調べるついでに戦闘にもついて調べようか。




 結構時間経ったな……調べものもこの辺にしておこうか。


 まとめると、ギルドとは、要はパーティーよりももっと大規模で本格的な組織ってこと?


 城ギルドとは名前の通り城を持つギルドで、普通のギルドよりもたくさん特典があるらしい。例えば城下町を持てるとか。


 で、城ギルド争奪戦争のルールは、まずマップの東西南北にそれぞれ無人の城があるそうだ。そこにイベント開始と同時に、その時点で最も数が多いギルドが東西南北の順に城を割り当てられる。ちなみに、城や城下町の規模は大きい方から東西南北らしい。


 城が割り当てられたギルドはイベント終了まで防衛。他のギルドはその城の玉座を破壊することで城を奪うことが出来る。


 城が奪われると三十分間、その城に侵入できなくなる。中にいた人も、玉座を壊したギルドのメンバー以外は外に飛ばされる。


 城を奪ったギルドはその三十分で迎撃態勢を整える。


 こんな感じで、イベントはゲーム内時間で二日間。現実時間だと三時間……脳への影響とか大丈夫だよね? まあ、やめるという選択肢はないんだけれども。


 私たちが狙うとすれば……北の城だよね。ギルドも多分、師匠達はメンバーに出来ないから私一人だし。


 そして私の戦い方も調べて決まった。これならネルちゃんや師匠の足手まといにならないかつ、レベルを上げられるはずだ。


 でも今日はもうやめておこう。


 私はパソコンと部屋の電気を消してベッドに入った。

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― 新着の感想 ―
まあ魔物使いって明らかに魔法職ぽいしねぇ
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