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st.1 プロローグ

閲覧していただき、ありがとうございます。

前書き....書く事ないですよね。

あらすじ書くの苦手で、少し...多分に被ってる部分があると思います。



ではどうぞ!

-------これは、魔法を使えない少年が、『魔王』と呼ばれる称号を目指す物語である--------




さて、その物語を始める前に、少し話をしようと思う。

その少年は、魔法が使えなかった。今まで生きてきた十数年、何度も独学で魔法の行使に挑戦したが、いずれも実を結ぶ事は無く。

他国からは『ルロサム』と呼ばれる少年が住む国は、通称『魔の国』。日常生活を送る上で、魔法の使用...正確には、誰しもが秘める魔力の使用、操作が必須だった。そんなこの国では、『魔法を使える』という事も、同様に必須化されつつある。

どれだけ魔法を使えるか、という一種の指標はランク分けされ識別され、その人自身の格を示すだけでなく、就ける職業などにも影響を及ぼし始めているのが、今のこの国だ。

「魔法」とは「魔術」、術式によって発現する、言わば勉強の分野であるが、それ以外にも、一人一つ宿る『能力』という魔法もどきも存在する。一般的に、同一の事象を引き起こした場合、様々な面において魔法<能力であるため、普通であれば、能力の補佐として魔法を学ぶ。

....まぁそれは、他の国での考え方なのだが。

『魔の国』という通称は伊達ではなく、この国には能力以上に魔法を使える者が多数、存在する。能力以上に魔法を使える者は、特別に『魔術師』の称号が与えられ、前述のランク分けにおいて、最大級の恩恵を得られる。

少し話は戻るが、「『魔法を使える』という事も、同様に必須化されつつある」と述べたと思うが、『必須化』、とはどういう意味なのだろうか。

読者諸兄に分かりやすい様に伝えると、『魔法の義務教育化』である。

...よくある話だろう?

物語は---義務教育を行う為の機関、通称『学園』に、少年が入学する所から始まる----








無駄に大きい、絶対こんなに高くする必要無いよねって高さを誇る門を潜り、俺はようやく『そこ』へ足を踏み入れる。

門を潜った先で俺を出迎えたのは、整った印象を抱かせる、何棟かに分かれた校舎と、式典用の正装に身を包んだ誘導係の女性。それと...同級生だと思われる学生の集団。その集団は視界の左端に映る一棟の建物に向かっており、俺もそこに向かうべきなのだろうなと推察する。


「入学生の方ですか?」


先程誘導係だと判断した女性が話し掛けてくる。...制服着てる筈なんだが、一応の確認って所か。俺はその女性の質問に対し、小さく頷く。するとその女性は、学生の集団が集まっている建物を指しながら、簡単に説明を始める。


「それでしたら、入学者へのセレモニーがありますので、左手のアリーナにてお待ちください。」


俺はその女性に言われるがまま、左側のアリーナとやらに足を進める。

アリーナに入った時、俺の目を引いたのは、大量に並べられた入学者用だと思われる椅子だった。一目では見渡せない程並べられたその椅子は、まるで俺達入学者を出迎えている様であり同時に、ここへ入学した者の多さを物語っていた。

視覚ではその椅子の多さ...入学者の数に驚かされたが、聴覚では在校生だろうと思われる多くの生徒の話し声を捉えていた。少しだけ内容を盗み聞きしてみると、入学生、セレモニーに対する話や、これが終わった後の話などが多い様だった。

そんな事を感じながらも、既に半数近くが埋まっている入学者用の座席に向かう。空いてる席に腰を落とし、在校生の話し声や、正面の舞台を行き来する係の生徒達を眺めながらセレモニーの始まりを待つ事にした。


何分か経った頃、舞台袖から一人の、これまた在校生だと思われる少女が出てきた。彼女はマイクを手にして出てきた所を見ると、多分セレモニーの司会進行役なのだろう。俺のその予測は当たってたらしく、彼女は意気揚々と話し始める。


「入学生?新入生か!の皆様おはようございます!入学セレモニーではこの学校の概要を説明します!少し長いかもですが、寝ずにしっかり聞いてくださいね!ではでは!」


とても公の場とは思えない話し方で、...開会の言葉?らしき物を終えた少女は、舞台横に居る先生らしき人に怒られている様子が見られた。なんだ、てっきりこれが普通なのかと。

その少女が怒られながらも舞台袖に引っ込むと、今度は明らかに纏うオーラの違う、文字通り『格の違い』を見せ付けられる様な風貌の老人が少女と入れ替わる様に舞台に姿を現す。その老人は、先程の少女とは違い、舞台の中央に設置されている演説台まで歩みを進めると、いかにもな声で話し始めた。


「入学生の諸君、おはよう。見て分かったかと思うが、私がこの学園...固有名称『フィリス』の学園長だ。名前はまだ無い。」


....入学する場所を間違えたかもしれない。そう考えるのも仕方ないと思う。


「嘘だ。フィリス学園の学園長---トラルだ。トラルでも学園長でも、このハゲでも好きに呼ぶといい。呼び方に合った対応を取らせてもらう。」


待って何この人。というか今まで出会った人が大概頭おかしい人しかいないんだけど。門の人だけだったよ。


「冗談はここまでにして、長ったらしい話を始めようか。

うちの学校、学園は、特にこれといった入学制限は無い。その為多種多様な生徒が存在している事を肝に銘じてもらう。勿論入学時点での生徒間の差なども存在しない。例えば、家柄が~などとくだらない事をほざく奴は即刻出て行ってもらって構わない。転入手続きもこちらで済ませよう。人を見下したいのなら、結果を出す事だ。

勿論道徳に反する行動をした者も同様だ。裏を返せばそれ以外は基本自由だ。楽しい学園生活を送ってくれたまえ。

続いて学園生活についてだが、この学校は他の学園とは違い、基本的に『授業』と呼ばれる物は存在しない。これはフィリス学園の一つの特徴と謳っているので、諸君は既に知っている事だろうと思う。何か知りたければ自分で聞きに行け、という形態を取っている。なので向上心の無い者はいつまで経っても碌な成長は見られない。幸いにも、学校側からは一切の成長が見られなくても、追放する事はないので自分自身の事は自分で考える事だ。

最後になるが、この学校の教育方針は連盟国間で情報共有がされており、諸君らの頑張りは国の頑張りとなる。それに付随して、非常に優秀な生徒...分かり易く言えば、校内トップクラスだな、の生徒には我が国の研究の成果である『後天的な能力の貸与』が行われる可能性もある。

まぁなんだ、そうだな...『魔王』の称号を目指して頑張ってくれたまえ。

ちなみにだが、姉妹校とも言える同様の教育方針で教育を行っている学校から既に輝かしい戦果を挙げてる生徒が居る、とも言っておく。

使える物はなんでも使う精神で、校内の先輩や先生など、なんでも使いたまえ。

分からない事があれば同様に、教員などに聞いてくれ。

では失礼する。」


なんか色々言ってたな。説明が足りない気もするが....。

技量に応じてのクラス分けや寮制度など、もっと説明する事があるだろうと記憶していたのだが....。

まぁでも....『魔王』の称号、正確にはその結果である『後天的な能力の付与』について触れられたのは良かった。校内でトップになればいいらしいからな。....魔法使えないけど。


さて、セレモニーの方へ意識を戻そうか。学校長が舞台からはけた所か。さっきの彼女とは違う進行役によると、その他の事項は寮監に聞いて欲しいとの事だ。

どうやらこれでセレモニーは終了らしく、在校生と思われる生徒達が次々とアリーナから出て行く。新入生は寮についての説明があるらしく、その場で待機を命じられた。

俺は自身の髪の先端...赤く染まった毛先を弄りながら、どうやってトップを取ろうか、考えを巡らせる事にした。







最後までお読みいただき、ありがとうございます。

感想や評価など、お待ちしております...って書いていいのでしょうか。

次回更新を見かけたら、また見ていただけると嬉しいです。


次回もお楽しみに!


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